(1,296m、群馬県)
2009年3月19日(木)
自宅530−川越IC−810赤城IC−900子持山登山口915〜屏風岩〜1003獅子岩との分岐〜1048稜線〜1122獅子岩1138〜1206昼食1220〜1231柳木ケ峯〜1256子持山1320〜1336柳木ケ峯〜1356大タルミ〜1432登山口 |
昨日、渋川市の子持総合支所・経済建設課へ「子持山登山口まで雪がないか」を問い合わせると、「雪は全くない」とのことだったので、早速、出掛けることにした。
朝、5時半に家を出た。いつものように近くのコンビニで弁当を買って行く。
今日は、関東地方は今年最高の気温になるという。そのせいか前橋ICを過ぎても榛名山や赤城山はモヤって薄っすらとしか見えなかった。
実は今まで榛名山を左手に、赤城山を右手に見て、正面に見える山が小持山だったとは知らなかった。
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太鼓橋を渡った所に小さな鳥居と祠が二つあった。「役の行者」と稲荷神社だった。
ここからは右手の沢沿いに登って行く。5、6分も登ると分岐があり、左に屏風岩、右に獅子岩(一般コース)の標識があった。今しがた驚嘆の声を上げたあの屏風岩のテッペンへ立つため、当然左手の道を行く。岩混じりの急斜面をトラバースしながら登って行った。
(写真の左側が絶壁。右側の灌木帯をぐるっと回り込んで行く) | ||
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頂上の手前に獅子岩へとの分岐があった。獅子岩への道はヤセた岩尾根コースのようだ。何はともあれ屏風岩へ立たなければ。
最後は鎖とアルミ梯子を伝ってテッペンへ立った。爽快だ。思わず童心にかえる。 |
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ここから見る獅子岩が凄い。稜線にピョコンと立った岩峰が威容だ。あの岩峰のテッペンに立てるかと思うと胸がワクワクする。 |
獅子岩の写真を撮って振り返ると、奥に石碑が立っていた。せっかくなので行って見たが石碑の文字は判読できなかった。 今、写真を撮った所より、こちらの方が少し高いようだ。 さて、注意しながら下ろう。獅子岩へ行く尾根コースはヤセた岩尾根なので次の機会にして、一般コースの分岐まで戻った。10時3分着。 |
再び細い流れの沢沿いに登って行く。やがて涸れ沢になった。さっき私が屏風岩へ登っている時、この道を鈴を鳴らしながら登って行った登山者がいたので、もう熊の心配はないだろう。
周りは杉林で風がないためやたらと暑い。まだ3月だというのにこんなに暑いとは思わなかった。厚手のシャツを脱ぎ、ついでに一服タイム。
しばらくすると右手からの稜線が間近に迫り、落葉樹林帯の急登となった。それを登り詰めて行くと稜線だ。10時48分着。
稜線からも岩混じりの急登が続く。急斜面を登り詰めてホツとした時、左手に尖った奇岩があった。その岩まで道が続いていたので行ってみると、屏風岩から続く尾根コース(ガイドブックには載ってない場合が多い)だった。ここから見る尾根コースはやはりヤセ岩尾根で、ちょっといやらしい。
ここから見る獅子岩の断崖絶壁が迫力があった。
登山道の左手にあった奇岩 |
屏風岩からの岩尾根コース |
獅子岩の絶壁が迫る |
ここから10mほど行った所に、獅子岩と獅子岩を巻いて直接子持山へ行く分岐があった。10時55分着。
とにかく獅子岩をめざして登って行く。岩混じりの急登である。岩や木の根っこなどに掴まりながら登って行くと、さらに獅子岩と子持山との分岐があった。
その分岐からすぐに平らな所へ飛び出した。足元から目線を上げると、何と目の前に2階建ての屋根ほどもある大きな岩があった。この岩は天然記念物になっているらしい。下から見た時はこんな大きな岩があるとは思えなかった。良く見れば岩の割れ目に鎖梯子がぶら下がっていた。
稜線分岐(左:獅子岩、右:子持山) |
獅子岩(拡大できます) |
鎖梯子(拡大できます) |
鎖梯子の下へザックとストックを置いて鎖梯子を登って行った。石鎚山の鎖に比べればはるかに登りやすい。この鎖梯子なら誰でも登れるだろう。
次に短い鎖があったが、平らな石に足場が切ってあり、難なくクリアー。ついに獅子岩のテッペンへ立った。11時22分着。
展望はなかなか良い。柳木(やなぎ)ケ峯と子持山はバッチリと見えたが、他はボンヤリと霞んでいた。遠くに見える雪をたっぷりと抱いた山は武噂山だろうか。
皇海(すかい)山や日光白根山もまだ残雪の山だ。
獅子岩のテッペン |
獅子岩から見た子持山(奥)、手前は無名峰、左のボッテリしたのが柳木ケ峯 |
この獅子岩は思ったより簡単だった。屏風岩の方が多少の緊張感があって面白かった。
さて、注意して下ろう。
鎖梯子を下り、ザックを担いで1、2分も下ると子持山への分岐である。岩場の急斜面を下って行く。今日は北斜面には残雪があるかも知れないと思い、軽アイゼンを持って来たが雪など欠けらもなかった。ただ少しぬかるんでいる所はあった。
一旦、鞍部まで下り、今度は柳木ケ峯をめざして登って行った。
小さなピークを登って振り向くと、今、登って来たばかりの獅子岩が、まさに獅子の顔のように見えた。 (写真左が獅子岩。獅子に見えますか。それともゴリラに見えますか?) 次のピークが柳木ケ峯かと思ったが、登り詰めたピークには何の標識もなかった。しかし、もうシャリバテだったのでここで軽く昼食にすることにした。 ここから鞍部まで下り、なだらかに登って行くと小さな祠がある柳木ケ峯へ着いた。12時31分着。やはり、ここはさっき昼食を摂ったピークよりも低い。高いピークが無名で、低いピークに名前があるのは、ここが大タルミとの分岐だからだろうか。 右手に見えるローソクのような形をした岩峰2つと、山頂らしい岩塊が目をひく。ただ樹木が多いのが残念だ。 |
途中で中年の男性2人組が下って来た。続いて単独の男性が鈴を鳴らしながら下って来た。
最後の急登だと思って登り詰めると、さらに奥に大きな岩塊があった。え、あんな所を登るの! と思ったが、岩塊の右側の樹木の中を登って行く。ロープや木の根っこに掴まりながら登って行き、なだらかになると山頂の標識が見えた。12時56分着。
柳木ケ峯 |
山頂直下 |
なだらかな山頂 |
ここからは東側に袈裟丸山、皇海山、日光白根、武噂山などがボンヤリと見えた。北から西にかけては樹木が多くて展望はイマイチだが、何はともあれ残雪をたっぷり抱いた谷川岳が目を惹いた。
ここで残ったオニギリとスープで2回目の昼食。誰もいない山頂でくつろいだ。
子持山13時20分発。
(写真は柳木ケ峯へ下る途中から見た獅子岩)
柳木ケ峯へ13時36分着。ここから右手の尾根を下って行く。大タルミへ向かう尾根であるが、何と急なことか。なりふりかまわず木の枝や根っこに掴まりながら下って行く。ガレた所にはロープがあった。
左手に見える獅子岩が、獅子というよりゴリラに見えてきた。地元にはゴリラ岩と呼んでいる人もいるそうだ。
下りきった鞍部が大タルミで、浅間(せんげん)との分岐になっていた。ここから8号橋をめざして下る。
落葉樹林帯の明るい斜面をトラーパースして行く。
途中から沢沿いの道となった。熊が出そうな感じだ。今は冬眠中だとは思いながらも、念のため大きな声で歌いながら下った。私のオンチな歌を聞けば、熊も堪らず逃げ出すことだろう。
ここは下りが短いので助かる。
8号橋まで0.4kmの標識の先で林道になった。林道といっても石コロだらけのガタガタ道だ。それが舗装になると8号橋で、東屋、登山ポストがあり、登山口の駐車場へ着いた。14時32分着。
駐車場には横浜ナンバーの車が1台止まっていた。私よりも遅く出発した人がいたようだ。ここで残ったテルモスのお湯でコーヒータイム。
今日は、屏風岩と獅子岩へ登ること、そして山頂へ立つという三つの目標が達成できたので満足だった。
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