アトキンソン | Atkinson,Robert Willism | 1850. ニューカッスル・アポン・タイン生 |
1929.12.10. カーヂフ没 |
イギリスの化学者・明治初期のお雇い外国人教師 1871年ユニバシティ・カレッジ(ロンドン)を卒業後、1872年から約2年間王立化学学校とロイヤル・スクール・オブ・マインで学ぶ。当時ユニバシティ・カレッジで化学主任ウイリアムソンの指導をうけながら助手を務めていた。師ウイリアムソンの推薦により1874年9月7日来日、東京開成学校の分析化学及び応用化学の教師となった。授業方法は定性分析から始め、定量分析を行い、鉱鋼業分析も行った。彼の指導を受け卒業した者は櫻井錠二を初め26名にのぼり、後年化学界において重責を担った。中でもアトキンソンの薦めもあって久原躬弦・高松豊吉等が中心になり「東京化学会」後の「日本化学会」が1878年設立された。1877年東京大学と改称されてからも教授として分析化学・有機化学・理論化学・冶金術に至るまで教えている。日本近代化学の組織的研究の基礎はアトキンソン一人の手によって為されていたことになる。研究業績には東京の上水に関するもの、分析化学の分野が6篇。日本固有のものに対する研究として、魔鏡・日本酒の醸造に関するものがある。1881年7月帰英の後はカーディフで技術コンサルタントの事務所を開いている。 |