京の名庭東山散策

≪南禅寺・高台時。青蓮院・醍醐寺三宝院≫
■ 旅 行 日 ■  2005年 8月 8日(月)
■ 参加ツアー ■  京都市交通局 京都定期観光バス(約6時間半コース)
■ 旅    程 ■  京都駅烏丸駅(9:50) ⇒ バス車内から見学(西本願寺・二条城・京都御所・平安神宮) ⇒ 南禅寺 ⇒ 高台寺(霊山観音) < 東山散策(自由散策約90分)=ねねの道・円山公園・知恩院青蓮院 > ⇒ 醍醐寺三宝院 ⇒ 京都駅着
■観光地案内 ■
南禅寺: 正応4年(1291)亀山上皇が先に営まれていた離宮を禅寺とされたもので、日本の文化史上重要な位置を占める五山文学の中心地として栄えた。 方丈前の庭園は樹木と石組を一ヵ所にまとめて広い余白が楽しめる庭で、東山の一峰、南禅寺山を背景とした借景式庭園である。

高台寺: 秀吉の菩提を弔うため秀吉夫人の北政所(きたのまんどころ)(ねね、出家して高台院湖月尼と号す)により慶長10年(1605)に創建されたもの。造営に際して、徳川家康は当時の政治的配慮から多大の財政的援助をおこなったので、寺観は壮麗を極めたという。 創建当時の表門・開山堂・霊屋(おたまや)と茶室傘亭・時雨亭等は重要文化財に指定されている。

知恩院: 浄土宗の開祖法然上人が30有余年にわたって念仏の教えを説かれた京都東山の地「吉水の草庵」に始まる。 法然上人滅後23年、文暦2年(1234)弟子の勢観房源智上人が報恩のために伽藍を建立し、四条天皇より「華頂山知恩教院大谷寺」の寺号を賜り、法然上人の御廟、念仏の根本道場の基礎を築いた。 現在の寺観は江戸時代になって、浄土宗の教えに帰依した徳川家によって整えられたもので、大小106棟の建物からなっている。 室町時代にかかる諸堂最古の勢至堂や、日本現存の木造建築の門の中で最大の規模をもつ三門をはじめ、経蔵、御影堂、大方丈、小方丈、勅使門、大鐘楼、集会堂、大庫裡・小庫裡などはいずれも重要文化財となっている。

青蓮院: 天台宗の門跡寺院で粟田御所と呼ばれている。 小御所から白書院に拡がる庭は室町時代に相阿弥が作ったと伝えられる池泉回遊式庭園。

醍醐寺三宝院: 永久3年(1115)に創建された醍醐寺の本坊。 庭は慶長3年(1598)豊臣秀吉が自ら指揮監督して作ったもので、桃山時代の豪華雄大な気風を表しているのが特徴である。 庭石には、秀吉が関白の屋敷として作った聚楽第から移したものや諸大名かが献上した名石が数多くある。
■ 雑    感 ■  酷暑の中のバスツアーであった。 もう少し気候が良ければユックリと見学することができたであろう。 飲み物が欠かせないバスツアーでもあった。

 ガイドさんはベテランのようで、要所で立て板に水を流すごとくに説明を加えてくれるが、 あまりに多くの説明を一気にするからなのか、当方の歴史に関する知識の欠乏が原因なのか、驚くことに記憶に残る部分は皆無に等しい。 

 天候に恵まれ、汗だくのツアーであったが、最後の場所の醍醐寺では、三宝院の庭園を見学している時、にわかに空が暗くなり、雷鳴がとどろき、大雨となった。 しばらくのうちに止むだろうと高を括っていたところ、バスの集合時間になってきた。 院内を見学しているうちに他のツアー客は居なくなっている。 あわてて、日傘を差して雨の中を飛び出し、集合場所まで向かっていると、ガイドさんが傘を抱えて急いで迎に来てくれた。 何とかバスにたどり着き、京都駅に向かっているうちに、天気も回復していた。

 京都駅までの帰路、名物らしい「せともの市」が開催されている最中で、道路の両側には出店している店が数キロに亘ってせとものを並べていた。 しばらくすると、NHKの大河ドラマ「義経」の番組に登場する「弁慶と義経の」人形をバスの車上から見ることができた。 

 今日のバスツアーは東山のごく一部の地域であったが、それでも一日を要した。 見学の仕方にもよるが、京都の町をくまなく見学するには相当の時間が要ることを改めて実感した今回のツアーであった。
   
京都市内観光地図
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