(北茨城民報2002年4月7日号)

三月議会における鈴木やす子議員の一般質問の要旨は次のとおりです。
日本共産党・鈴木やす子議員の一般質問大要

 ◆ 女性行政に後退はないのか

[鈴木]市長の今年度施政方針には女性行政への言及がない。横断的政策課題と考え
るが、今年度の取り組みをどう考えているか。また、女性によるまちづくり委員会の
予算が計上されていない。今後の方向は。
[市長]まちづくり委員会は三期六年の実績の中、三回の提言を受けて一つの方向性
が示されたので、ひと区切りとする。新年度は、男女共同参画の理念などの講座を予
定している。また、男女共同参画社会行動計画委員会の審議中であり、答申を待って
考えていく。
[再要望]審議会の女性比率はまだ14〜15%にすぎない。人口の半分の女性の声を反
映させる手だてとして、審議員、職員幹部などの積極的登用は、答申を待つことなく
考える必要がある。

 ◆ 国にBSEの被害請求を

[鈴木]牛肉の市況低迷が続くなか、養牛農家ほか関連業者の被害実態はどう把握し
ているのか。現場農家の声をどれほど聞いたか。加工業者・飲食店にも影響が及んで
いる。子牛を一頭30〜40万で導入して、肥育期間約2年の餌代だけでも20万円。それ
が30万にも満たない価格でしか出荷できない。これでは経営が成り立つはずはない。
責任の所在はどこにあると考えているのか。国への補償請求をすべきではないかと考
えるが、見解を問う。
[産業部長]BSE発生の以前との比較で、子牛価格で一頭当たり約15万円、肥育牛
は約25〜30万円の下落となっている。出荷停止期間の被害補償は約一四〇頭、70万4
千円である。大家畜経営維持資金の利子補給は八件、経営改善貸付資金には二件の申
し込みがあった。発生の原因究明は現在政府において調査中である。

 ◆ 地産地消の学校給食

[鈴木]学校給食食材に輸入冷凍物の枝豆が使われ、虫が混入していた。調べると
四ヵ所の商社・市場を経由してくる。輸入農産物はポストハーベストや残留農薬の危
険が指摘されている。加えて品質管理の悪さも露呈したことになる。田畑が広がる地
域で、地場農産物を積極的に取り入れるよう、生産者・農協・農林課と協議する場を
保障すべきだ。
[教育次長]地場農産物の利用は増えている。今後とも努力していく。

 ◆ IT講座をまちづくりに生かせ

[鈴木]十三年度のIT講習会の実績はどうか。技術を習得した人たちの力をまちづ
くりに生かしてもらう手だて、また参画してもらう方向はどう考えているか。市の
ホームページを観光パンフ的なものから、もっと双方向性を生かした場に発展させる
ことを提案する。また情報公開の精神からも市民が知りたい情報を取り出せるよう、
議会記録・審議会記録など、さらにまた市長の動向・交際費開示、メールの整理を充
実させるべき。
[教育次長]一九〇〇名の定員のうち約一五〇〇名の受講。市民講師の組織、手作り
のテキスト、親身な指導など好評だった。さらに情報交換などのホームページをたち
あげた。
[市長公室長]ITの活用は環境整備を進めながら、今後とも庁内、市内・市外への
発信等、開かれた市政を目指していく。

 ◆ 県の新事業で巡回バスの充実を

[鈴木]県の新事業である生活交通支援事業の活用を提案する。巡回バスのきめ細か
い充実や民間への乗合タクシーへの補助など、県の新制度も大いに活用して交通弱者
への温かい施策を望む。
[市長公室長]新規事業として決定すれば、活用していく。国の新規・補助事業であ
る外出支援サービス事業の実施も予定している。