(北茨城民報4月28日号)

市財政は経常収支比率・公債費比率とも県内最悪水準

 四月二十三日、市議会の行政改革特別委員会が開かれ、市から現在の財政状況の報告を受けました。

 それによると、本市の財政は平成十二年度決算で、経常収支比率(予算の中で経常経費に使われる割合)は89,5%、公債費比率(予算に占める借金返済額の割合)は19,1%でいずれも県内二〇市の中で二番目に悪く、硬直した財政であることが浮きぼりにされました。

借金返済に毎年約二十六億円が必要 

また、市の借金残高(地方債残高)は、約二百四億円に達し、その返済のピークは平成十五年から十六年にかけてで、それまでは毎年約二十六億円の返済が必要との予測を示しました。

 財政悪化の原因については、「本市は面積も広く、道路整備や社会資本の整備などが遅れていたなど、他市に比べて特殊な事情もあった」と述べました。

財政状況を無視し必要性ない
大型事業の推進こそ財政悪化の真の原因

 日本共産党市議団は「市財政について過去の推移を調べて見たが、十年前までは、経常収支比率や公債費比率などは高萩市や日立市よりも良く、県内二〇市の中でも中位ぐらいで安定していた。問題はその後の十年間、必要性に疑問の残る大型事業を次々と推進してきたことこそ、今日の財政悪化を招いた原因である」と、指摘し、財政の使い方を「大型事業優先から市民の暮らし・福祉中心に切り替えることが、財政再建のためにも必要である」と、主張しました。

市名

経常収支比率

公債費比率

水戸市

76.8

17.3

日立市

79.6

16.9

土浦市

76.1

14.9

古河市

85.8

22.5

石岡市

79.7

13.6

下館市

80.9

14.0

結城市

82.9

15.3

竜ヶ崎市

85.9

14.4

下妻市

81.7

10.5

水海道市

80.0

12.4

常陸太田市

80.7

12.9

高萩市

82.3

13.6

北茨城市

89.5

19.1

笠間市

82.2

9.8

取手市

82.7

13.1

岩井市

82.0

10.2

牛久市

89.6

13.0

つくば市

83.0

10.6

ひたちなか市

77.6

14.9

鹿嶋市

81.8

14.1

市平均

82.0

14.1


























市内の麻疹(はしか)二十六日にも終息宣言か

 四月二十三日の市議会全員協議会の席上、市から麻疹(はしか)の集団発生についての現状について報告がありました。

 それによると、麻疹患者数は中郷中の七十六人をはじめ市内で計百六名にのぼりました。

 この間、市では麻疹の予防接種を呼びかけてきましたが、小学生、中学生を合わせて二百七十二名の生徒が接種を行いました。

 今月の二十六日に県と協議して、今後発症がなければ麻疹の終息宣言を行いたいとしています。

市が波崎町との災害相互応援協定を締結

 市は四月十二日に鹿島郡の波崎町と「災害時における相互応援協定」を結びました。

 この協定の趣旨は「阪神大震災を教訓に本市においては、これまでも近隣市町村ともいくつか応援協定を結んでいるが、災害時において半径五十キロ範囲内においては、互いの自治体の対応に追われて、応援の余裕がなくなり しかも道路に被害があれば物資の輸送も止まってしまう恐れがある。そこで、海岸線百八十キロで結ばれていて、漁港が整備されている波崎町と本市が災害時の物資の輸送に特に港を活用する海上輸送も考え応援協定を結んだ」と、しています。            

  協定は村田省吾北茨城市長と村田康博波崎町長が署名し、大津漁業協同組合長の村山弘氏と波崎漁業協同組合長の石田洋一氏が立会人となり締結されました。