(北茨城民報6月30日号)

第二回定例市議会が閉会

       ごみ有料化に日本共産党は反対

北茨城市の第二回定例市議会が六月二十一日、議案二十九件を可決成立させ閉会しました。

 日本共産党市議団は議案二十八件に賛成しましたが、ごみ有料化を盛り込んだ議案一件については反対しました。

ごみ有料化について日本共産党市議団の福田明・鈴木やす子議員の両議員は一般質問や反対討論で@各地の経験から有料化しても、ごみの減量化につながらない。A不況と同時に市民の所得水準からみて、有料化の料金設定が重い。Bごみ減量のためには、有料化ではなく、市民ひとり一人の自覚を高めていく行政の姿勢こそ必要、等々の理由で反対しました。しかし、採決の結果、日本共産党以外の賛成多数で来年四月からのゴミ有料化が決まりました。

 また、今議会に提出されていた陳情@磯原町豊田の城山団地の側溝改修を求める陳情。A国民の健康、食品の安全性を確保するための包括的法律制定と食衛法抜本改正を求める陳情。B市内巡回バスの停留を求める陳情の三件は、いずれも採択されました。

 固定資産評価委員、農業委員の議会推薦(五名)も決まる

人事案件では、固定資産評価委員の神永日出男・前助役の退任に伴い、新・固定資産評価委員に神長俊一(現助役)を選任しました。

また、今年七月で任期切れになる市農業委員会の議会推薦委員の五名も決まりました。五名(敬称略)は次の方々です。

       志賀睦男(中郷町石岡972番地)

       野口友郎(磯原町磯原1965番地)

        鈴木啓一(華川町上小津田296番地)

          松本峰夫(大津町北町643番地)

          鈴木信行(関本町関本中2649番地)

農業委員会選挙(公選)には、日本共産党から鈴木孝夫氏(現)が出馬

なお、選挙(公選)による農業委員会委員の選挙は六月三十日告示・七月七日投票で行われます。日本共産党からは現職の鈴木孝夫氏が公認候補として出馬します。


日本加工製紙の破産で市内離職者数は百七十五名

 高萩の日本加工製紙の自己破産に伴い、北茨城市内への影響も大きいものがあります。

市によると、この影響で市内の離職者数は日本加工製紙及び関連8社を合わせ、六月三十日までに百七十五名になると予想しています。

また、自己破産の影響を受ける市内事業所は現在十三社が見込まれています。

ある労働者は「ボーナスをあてにして住宅ローンを組んだが、これからどうしていいか、途方にくれてしまう」と嘆いています。

日本共産党は市議会の中で、「解雇が予想される労働者や事業者の暮らしと営業を守るために、自治体としても全力をあげるべき」と、質問しました。これにたいして、市は「市に総合窓口を設置し、市内の事業者と労働者の相談に応じる。雇用については、国・県・高萩職安とも連携をはかり、雇用の場の確保に努める」などと、答えました。


かつて官軍が上陸した港・平潟港

 平潟港は、かつて仙台・伊達藩などが江戸への年貢米を輸送する寄港地として活況を呈したといわれています。

 また、一八六八年(明治元年)六月十六日、政府軍(官軍)が戊辰戦争の際、軍艦三隻に九百人の兵士を乗せて上陸した港でもあります。この時、港を守っていた仙台と平の藩兵は一撃も発せず、撤退したといわれています。

 戊辰の戦いによって、名実ともに幕藩体制が崩壊し、新しい時代へと歴史は進みましが、約百三十数年前の歴史のひとコマに想いを馳せながら港を眺めると、感慨迫るものがあります。

歴史をしのばせる平潟港