北茨城民報2002年9月29日号

第三回定例市議会において日本共産党市議団(福田明・鈴木やす子)は市民要求実現のために奮闘しました。今号は一般質問における鈴木やす子議員の質問大要を報告します。福田明議員の質問は次号で報告します。

鈴木やす子議員の一般質問大要

住基ネットについては住民の意思を尊重せよ

[鈴木]全国民に十一桁の背番号をつけ、個人情報を一元管理するシステムである住基ネットは、政府が公約としていた個人情報保護法案の成立も待たずに稼働された。

当市の苦情・問い合わせの実際はどうか。また、国に稼働中止の申し入れ、不参加を表明する住民の意思尊重、の二点の共産党議員団の申し入れ事項についての見解も問う。
[市民部長]国、県による個人情報保護措置は講じられていると認識しているので稼働した。また、県条例が制定されているので中止申し入れはしていない。重ねて、法的に住民の選択制や任意性は認めておらず、ネットからの削除はできない。広報もし、配慮もし、概ね理解を得られたと認識している。
[鈴木] 国民の要望が高いとはいえず、国民的合意があるともいえず、個人情報保護もセキュリティも不十分のまま稼働することの方が余程問題である。市の個人情報保護の整備も充実を求める。

学校給食の食材検査を早期に

[鈴木]輸入農産物の残留農薬がいくつも指摘され、輸入が停止、自粛され、作物によっては品薄にさえなっている。そういう中で、県内の学校給食パンにも残留農薬が検出された。

テキスト ボックス:  当給食センターの食材の検査をする考えはないのか。副食の食材に地元農産物を活用するうえでも関係機関の協議が必要と考えるが、如何か。
[教育次長]衛生面から食材の細菌検査は年に三〜四品目行っている。食材については、できる限り地元産のものを、また素材のはっきりしたものを使用するよう努力している。また、給食センター及び生産者等と協議していく。
[鈴木]農薬検査を県とも連携して早期に行うことを望
む。恒常的な協議機関の設置を望むとともに、積極的に無・低農薬有機栽培の指導にも関わってほしい。 

不況対策のため積極的な対策を

[鈴木]テキスト ボックス:  内のこの間の倒産や離職者の実態はどうか。また、雇用対策、業者対策はどうか。
[産業部長]この一月からは約280名の離職者となっており、高萩管内の求人倍率は0.36倍となっている。雇用促進につい
ては、役所ロビーに求人情報のコーナーを設けた。また、業者に対しては、県の融資制度、自治金融などの斡旋を行っている。
[鈴木]これまでのような取り組みだけでは不十分。もっと市民生活に入ってニーズをつかむ、業者間の実態を直接訪問してでも認識し、行政への要求もつかむ、そのうえで業者間を繋ぐ支援をする、また生産者・消費者を繋ぐ働きかけをしていく。街の活性化のためにもっと積極的な動きが必要と考える。



米政策を見直し、地域農業を守る努力を


[鈴木]
稲作を全て市場原理にまかせて、主食の生産を危うくする「米政策」の見直しが検討中である。国のこの政策をどのように認識し、現場の意見を国・県にどう伝えていくのか。
[産業部長]四割の転作への配分で限界にきている。この実情は国・県に伝えている。今後の政策展開に期待
している。
[鈴木]今回の見直し案は、兼業を含む稲作農家を守るものでも、国民の主食を守るものでもない。現場に一番近い部署として、地域農業を守り、発展させていく努力を期待する。

テキスト ボックス: