2002/4/28(日) 奈良県・野池ツアー 釣行兼ライター:K'z(NNBFC) |
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およそ半年振りの釣行に好結果を求め、前日の晩よりNNBFC総本部にて戦略及び調整を行った。誰も優しくされるのを嫌がり、己の魂を極限まで追い込み翌日に控えている。
今回のメンバーは「新婚・船無し船長」ことS本主任、「愛を愛するT@KO」ことノッチー、そして「生きる事は学ぶ事。勝手にすねるな!(by金八)」伝説のK'zこと私である。キャメラマンはいつものように私だが、船長は自前のデジキャメを持参してきた。
すっかり気合いの抜けた腑抜け3人は泥のように眠り、翌朝8時になってようやく目覚めた。スロースタート気味だが風呂にも入っていないその顔はまさに狩人、いや鬼人を思い起こさせた。
一行はNNBFC総本部を後にし、バサーの聖地「西宮の池」へ向かう事にする。その池は生駒郡平群町のはずれに位置し、住人たちはよそ者を寄せ付けない異様な雰囲気を漂わせていた。そのような中、1匹目を釣り上げたのは私だった。
私がバスフィッシングに魅せられる理由は、バスの生態を意識し、その中でいかにその知識が披露出来るかに興味があるからだ。私は一人茂みに隠れ、ここしかないとばかりに「いつものクロステイルシャッド」を放り込んだ。一撃だった。私の術にハマったバスの体長は20cmといったところか。とりあえず報告をと思い、『いえーーぃっ』と叫んではみたが船長には聞こえていないようだ。いや私の6.0の視力はごまかされない。横目でこっちを見ている。悔し紛れの聞こえない振りか?と思ったがそうではなかった。実は既に2匹上げていたからだ。証拠写真まで納めているところがニクい。
「NNBFC教訓:釣れた時は嬉しがって皆を呼びましょう」
船長の釣っていた場所は、真夏に私が良い思いをさせてもらった場所である。この池の最も入り口に近い場所に位置する為、なかなかそこに留まって釣りをする人が少ない場所であり、この日も多分に漏れなかった。
私は一匹目を上げた場所の対面に向かう事にした。そこからその対面(一匹目を釣った場所)を見ると、そこにはT@KOがルアーをぶん投げている。T@KOは前日にも船長と琵琶湖で釣行し、なんと45cmものバスを釣り上げかけでバラした夢を見たなどとほざいていた。彼は真冬に生野銀山湖に行って凍てついて帰ってきたり、高価なリール付きロッドを20mの深さを誇る湖に落とし、取り戻す為にリベンジしたりと一風変わった釣行経験を持つ人物だ。幾度の釣行を繰り返し、そろそろ修羅の道に進もうとしているらしいが、今はまだ雑兵といったところだ。
そうこうしていると私に2匹目が来た。私の術にハマったバスは、これまた小さく23cmといったところか。さらに大きく育ってくれとばかりに優しくリリース。
この池の近くにはあと2つの池が有る(実は3つだが、「ホンマにおるん?」的な池なので行かなかった)。「釣れないノッチーに変化を」と言う優しい気遣いなど微塵にも思わず移動。しかしこの決断が今日のBIG ONE賞の行方を左右するとは神(キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!)すら予想しなかっただろう。
500m程の移動で待ち受けていたのは、25mプール程の小さな水溜りだ。この池に着くなり私が1匹ゲット。私の術にハマったバスはやっぱり20cm強のコバッチだった。
これで数釣り賞は頂いたと思ったが、角っこで釣れずにいたスミッ子船長がほくそえんでいたのに気付く者はいなかった。
バシャバシャバシャ!!『わおーーっ!あいーーっ!』の悲鳴が上がる。T@KOの様子が変だ。なんと今年に入って私が見る最も最大のバスがT@KOによって釣り上げられたのだ。20分ほどの格闘で疲労の疲れが抜けきれない30cm程のバスは舞の海と名付けられた(一般人より少し大きい為)。キャメラマンとしても撮り甲斐のある一本だ。こうしてT@KOは修羅にレベルアップした。
それぞれの思惑とは裏腹にこの池は想像以上の結果を我々にもたらし、そして大移動を決意させた。
平群町を脱出し、お隣の三郷町までは車で10分と行った所である。三郷北小学校の裏池は船長の得意とする池だ。船長は颯爽とパンツをはき替え(オムツはとうに卒業していた)、念のため替えのムーニーマンを持って馳せ参じた。
我々は2手に別れこの池を攻略し始める。フェンス沿いには他数人の修羅達がバス狩りをしている。そこに割って入る船長。私はT@KOと山道を超え奥地のポイントへと向かった。途中スパイダーマンの子供に邪魔をされたが、雑魚共を振り切りようやく辿り着いた。私は2〜3投するが、なんともフィーリングがしっくりこず、すぐに船長のいるフェンス沿いに戻った。その時である。『@@@、@@@@@@@!』何やら叫び声が聞こえたが、スパイダーマンJr.と格闘していた私には応答する余裕は無かった。そして山道を抜け船長に話を聞き、T@KOにビッグヒットが有った事を知る。体長も30cm弱というまずまずの物のようだ。修羅にレベルアップした直後、格上挑戦にも見事に結果を残すT@KOはhiro(NNBFC)に近い潜在能力を持っているかも知れない。
感動の余韻に浸りながら、一行はポイント移動を試みた。私と船長は、山道超えポイントとは池を挟んだ対面にある竹やぶを越えたポイントを探りに行く。T@KOは100m程先にある、もう一つの池に調査を兼ねて行った。またもや私は2〜3投し、フィーリングがしっくりこずT@KOのいるもう一つの池に行った。実は前回釣行した時、そのもう一つの池はこげ茶色に染まり、巨大オタマジャクシで溢れる血の池地獄と化していたのだ。過去に40cm超の怪物を釣り上げたり、常備アイテムである「CB-100」が爆発したりした思い出の多い池なだけに復活を切に願っていた。やはりこの日も茶系の水色は変わっていなかった。しかし改善の兆候はわずかに有った。バスの影をT@KOが目撃したのだ。結局釣れる事はなく、ラインを汚しただけであったが私の心は晴れていた。
船長から中型バスゲットの連絡が入ったのはその時である。私がその竹やぶポイントから去る時、一箇所に留まるバスを船長が見つけていた。そのバスを諦めずに攻め続けていたのだ。証拠写真を見たが確かに良いサイズだ。これで船長も3匹目であり、数釣り賞を狙っていた私の脅威となった。
王寺町、ampmの隣には池が有り、家庭から出た排水が流れ込んでいる。この池は比較的足場が多いのだが、ポイントがごく僅かに限られている。その内の1箇所は道路からすぐ入ったところのガードレール沿いであり、ここでは私も数多く釣り上げている。オジャリーの記念すべき1匹目もこの場所であり、T@KOも過去に攻撃的な子ガメラを釣り上げ、リリースの際にはお決まりの回転飛行で池に帰していたのもこの場所だ。
とりあえず3人はその位置を陣取り、各々キャストし始める。真っ先に釣り上げたのは船長だ。船長の操る疑似餌は「コエビちゃん」というソフトルアーであり、人智の結晶とも言うべき見事な動きを見せるルアーだ。本当に生き物かと見紛うその姿に、操る船長までもが度々「何かおる」と勘違いしたそうだ。そしてその騙されたバスもコバッチではないまともな大きさのバスだった。そしてそれは逆転の数釣り賞決定の瞬間でもあった。
その後、1時間程キャスト&キャストを繰り返すが、我々に朗報がもたらされる事はなかった。
随分と我々の志気も下がり、ぐるりと近辺の池をまわってはみたが、おなか一杯といった具合に気合も空回りするのみであった。まわった池は、信貴山への途中にある焼却場付近の池、平群バイパス沿いの不法投棄場近辺の池、そして平群町の貯水池である。
今回は密かに期待していた巨大なアフタースポーニング(産卵後)バスをゲットする事が出来なかった事が残念でならない。実際この時期、あちこちで生態を暴かれたランカーバスが阿修羅達により釣り上げられている。その猛者達の求めるものは一体何なのか、バスの生態をシミュレーションし、一体どんな繋がりを夢見ているのか私には想像すら出来ない。私が野池で神(キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!)になる為には、やはり湖やダム、そして河川にて荒行をすべきなのか。野池とは世界の縮図を意味すると誰かが言った。確かフランスの哲学者だ。この箱庭世界を制覇するのは人間の驕りなのか。
先にも書いたが、今回の釣行は約半年振りの釣行であった。とりあえず久し振りのバスとの再会に一喜一憂する事が出来た。しかしこの鬱屈した感情は次の釣行に生かしたいと思う。
今回の釣行結果
BIG ONE賞・・・T@KO
数釣り賞・・・船長
最優秀撮影部門賞・・・K'z
最後に一句:「カレー屋の、女店員、超美人」
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