■ 持ち歩きたくなるブックデザイン
 

裏表紙は表紙とはがらりと変わった「花」。
ちょっと詩集とは思えない洒落た装丁にしています。
サイズは女性でも片手で操れる177mm*110mm。
内ポケットに入れてもスーツのシルエットがくずれたりしません。
どこへでも持ち歩ける、
新しいポエトリーベッセルです。



 

 
■ 僕たちの今の言葉で
 
死ぬことくらいで
人生がかわったりしないようにと――― 北川浩二

詩とは孤独な魂を言葉にしたもの。
オンライン詩誌「詩・モード Zamboa」で連載された、
北川浩二オンラインポエトリーブック。
その言葉たちをぎゅっと詰め込みました。
 
詩って難しいって思ってた。
そんな感想をいただきました。
いまの時代のいまの言葉、
僕たちの心に届く詩。
 

本文は読みやすさを優先したオーソドックスタイプに。
紙は指先に優しいやわらかいもの。


 

 
■ 表紙イコール、カバー?
 

電車の中で本を読むとき、カバーつけたくなりますよね。
何を読んでいるのか知られたくないのもあるし、
ちょっとタイトルなんかもでかでかとしすぎてて・・・
 
それならというんで、表紙自体をブックカバーとしてデザイン。
テキスタイルの感覚に、タイトルは小さく。
ビニールコートもしてありますから、
何だかつやつやで可愛くって、触っていたくなるような、
そんな表紙に仕上げました。



 
 
 
    北川浩二
 
 
夜はだれのところへも来て
もう戻れないことを知らせる
時は流れている
二度と引きかえすことはできないと
 
ここにいるということも
実はそんなに長くないこと
百年は一瞬だから
息をとめて その次はき出す
それだけの長さ短さ
 
行きつ帰りつ
せわしなく動きながら ぼくは
ぼくに教えさとしてくれる
輝きをきっと待つ
死ぬことくらいで
人生がかわったりしないようにと
 
今夜ぼくは生きていることが不思議だ
どんなにいつものことでも
生きているということは
不思議で ひとりきりになってしまう
 
 
Once in a thousand of years
詩題訳・はやかわあやね
 
 
 
 
  



 
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