市民集会の報告 千葉


「こどもとおとなの市民集会in千葉」報告
2002年 9月3日
「千葉県子ども人権条例」を実現する会事務局



 7月6日(土)午後1時半より、千葉県教育会館において「こどもとおとなの市民集会in千葉」が開かれました。明徳短期大学ゴスペルグループのすばらしい歌声から始まり、グループトーク、発表と続き、保育ボランティアも含めると77名の参加を得ました。
 試験勉強・塾・部活とさまざまな事情で当事者の子どもの参加が少なく残念でしたが、大学生を含む多くの若者が話し合いをリードしてくれました。各グループでは、さまざまな立場の参加者による得難い意見交換がなされ、子どもの思いとおとなの思いが出会い、子どもたちの置かれている現状に対する認識が更に深められた市民集会となりました。


市民集会担当 高村リュウ(共に育つ教育を進める千葉県連絡会代表)
 とてもいい集会になりました。熱心に話し合いが行われ、休憩時間中も体を前に乗り出して話し合いを続けているグループもありました。
 私は「これって差別じゃない?」に参加させていただきましたが、私自身、若者を含めた一般市民の方に障害がある子どもたちが受け続けている差別についてこんなに真剣に耳を傾けてもらい、話し合えたのは初めての経験でした。
 一般社会の中で差別について話をしていくのはとても大変なことで、理解してもらうどころか反発されることも多いので、だんだん一般市民の方とは話さなくなってしまいます。
 でもグループでは、「もっと話を聞かせて」とみなさんが言ってくださいました。受け入れてもらって話せるのはうれしい。とてもうれしかったです。
 グループの中では条例の必要性や実効性についてまで話が及びました。この日の話し合いが、これからの条例づくりの土台になっていく、そう実感できた集会でもありました。
 この市民集会は第1回目。これからも市民集会を開いていきます。どうかこれからもご参加いただき、いっしょに私たちの手で「千葉県子ども人権条例」を作って行きましょう。


以下に市民集会で話し合われたテーマと、そこで出された意見等を掲載します。
 @グループトーク「これって差別じゃない?」参加者11名

・世の中には差別がいろいろ。
・自分と違う人を排除しようとする。同じような者同士は安心。
・千葉親子劇場のこども電話で、「自分が人と違う」という話が。
・小さい子を育てていて、温かい目と、なんとなく差別かな?という感じがある。
・差別の無い社会にしたい。
・自分の中にある差別意識を確認。
・「これが差別だ」という教育をしていない。外国では(障害も)個性として認める。
・子どもの不登校を経験して弱者の立場を考えるようになった。
・子どもを分けないで。小さい時だと違いを自然に受け入れられる。
・憲法26条 教育を受ける権利 子どもの能力に応じて〜後略〜なので養護、特殊学級へ。
・同じ子ども、人間として、普通学級でいっしょに教育を受け、時間を共有することで、お互いに良い影響をしあう。
・「養護学校や特殊学級では10倍の予算をかけているが、社会の中で同時代の子どもと接する機会をとられて、手厚くされるほど隔離され、社会復帰や就労が難しい。
・普通学級からいかに締め出すかに莫大な(無駄な)労力を費やしている。
・福祉施設では自分の意志を主張しない子を育てようとする。
・兄弟がいじめられ先生が注意せず、「いじめていい子」にされた。そのクラスで正しい教育がされなかったので、その後悲惨なこともおきている。
・子ども自身は「普通学級にいたい!」とプライドを持ち、意志もしっかりしている。
・ハンディを持って普通学級にいることへの配慮が欲しい。
・子育て支援のさまざまな施策があるが、障害のある子どもの母親への支援施策は?
・経済的に大変なのに親は仕事をしてはいけないのか。(保育所入所希望を責められる)
・「子どもの権利条約」は、絵にかいた餅。「千葉県子ども人権条例」は実効性のある、「それは条例違反だ!」と言えるようなものに。
・人間に粗悪品は無い。みんな違ってみんないい。お互い役にたつ。
・いろいろな人がいて自然という意識が大切。
・奉仕作業・ノーマライゼイションと力を入れて言わなくても良いような環境づくり、小さい時からみんな一緒にいる、ふれあい意思を通わせあうことの積み重ねがあれば。

 Aグループトーク「いじめ」参加者8名

・強者が弱者をいじめる。
・差別されることは、いじめられていること。いじめられている事が周りに分かってもらえない。
・小学生の時、中国人の子が「中国人くさい」といじめられていた。最近の現状は?
・転校してきた子がいじめられ、かばうと今度は自分の番だという恐怖がある。できすぎても、できなくてもやられる。
・いじめを止める人はいなかった。いじめる側にフラストレーションがあるのか。
・子どもたちに余裕が無い。ストレス・イライラで弱い部分に当たってしまう。
・毎日標的が替わっていく。どうしてなのか。
・目立ちたがり屋だったから、やられた。
・担任と合わなかった。先生が公平でなく、いじめられる方の問題が指摘される。
どうやったら無くなるのか。
・傍観者の立場だった。いっぱいいる傍観者が働きかけられるようになる必要が。そういう力をその年齢では持っていない。
・いじめられている子を治すことはない。
・いじめる方に問題がある。子どもは忙しくて余裕が無い。習い事・塾、行かないと仲間がいない。
・みんなが同じコースでは生きられないようになっている。そのことを認めた方が良い。
・いじめたい気持ち・いじめられやすいタイプ、ということがあってはいけない。
・大勢対一では跳ね除けられない。いじめている子がいじめをやっていると分かってない。
・いじめられている方も発信できない。プライドの問題。言うとやられる。
・子どもながらに親に迷惑かけたくないということも。親が気付いてあげないといけない。
・自分も言えなかったが、親が気付いて、「責任は親がとってやるから。どんなことがあっても親としては君の味方だよ」と。親が強くなって欲しい。
・いじめている子の傷がいやされること、クラス集団の互いの気付き認め合うことが必要。
教師は気付かないのか。
・先生は気付いているけど、しかとしているんだと思う。
・今の先生、ことばがとても乱暴。もっと普通の言い方がある。
・親が全力で守るしかない。学校の先生は期待できるのか。
・大人同士の信頼が無いことが子どもを追いつめる。大人同士の信頼関係が大切。
・いじめで不登校になった。先生から校長、教育委員会へ回された。

 Bグループトーク「不登校」 参加者 9名

・子どもが行ってない。人の気持ちを先に考えて苦しくなる。毎日家にいて「なんでこんななの」とケンカになる。
・学校に行かせたいとは思わないが、外に目を向けさせたい。父親とは口をきかない。家族がバラバラ。
・子どもが行っていない。体験者から「こういう風にしたら良い」ということを聞きたい。
・中2から行かず現在通信制高1。親の言うようには動いていない。親は不登校の事をイデオロギー的には理解しても、感情の部分はついて行かない。
・小学4・5年から行ってない。いじめや体罰があった。行かないと就職のハンディになる。色眼鏡で見られて不利な扱いを受ける。
・中1から行かず今20歳。家にいて元気だが、引きこもっている。外に出るきっかけがあれば良いと思う。
・小2から不登校。学校もフリースクールも行かずに育ってきた。
・小1の時、いじめがあってすぐやめた。現在東京シューレで楽しく遊んでいる。
・小・中と教室に入れなくて、特別教室に入れられて、先生に「来るな」と言われた。中学の時は「入ってくるな」と先生たちに学校の外に連れ出された。
・(不登校の子を)学校が色メガネで見る。「良く来たね」と言ってくれる先生はいない。
・同年代の人と会うのがイヤ。友達ができないと社会でやっていけない。人と会わず心配。
・「学校どうしたの?」と聞かれるのが怖かった。「行きたくないから行かない」のは「わがまま」と言われる恐怖があって大人に話さない。同年代の友達は必ずしもいなくても。
・自分自身を持てるから人と交われる。悩むのも自分自身を作る過程。人と違うことをすると、その(自分自身を作る)作業を激しくしないといけなくなる。
こういう所に来る人は元気。今、何かできることを見つけて欲しい。
・もうそろそろ就職しないととか考えると不安はある。
・20歳過ぎるとプレッシャーがある。同年代が働き始めた時、自分は働かないと不安。
・打ち込めるものが無く、進みたい方向も無く不安だった。悩んでるうちにちょっとやり始めてやって行けた(ホームヘルパーの仕事)。
・不安は全然ないけど資格とりたい。好きなことして、やっていきたいなと思う。
親としては、このままずっと行くんじゃないかと不安。
働きに出るタイミングは?
・今働いている人も、苦しんでいる人は多いと思う。苦しいから人とつるんだり、いろんな形で出してる。
・「家にいるのは逃げてる」と言われるが、「こんな理不尽な社会に出てイヤな思いをするのはイヤだ」と思っている。「傷つけられない為に強くならなきゃ」「責められたらどう答えたらいいか」・・いろいろ考えている。パワーを貯えて、自分を鍛えていると思えば、家にいることを少しは安心して見てられるんじゃないか。
・ずっと家にいて、17歳で急にバイトを始めた。外に出て、人とコミュニケーションとれないことはない。特に人と対話で困ったことは無い。
・ただ体を休めてるだけじゃなくて、考えてることいっぱいある。
・バイトの面接に行って学校に行っていないことを聞かれたらどうしようと考えてた。(色々怖い思いがあるから)子どもが働きに出るのは、本人が決心すればその時で良いと、思っていれば。
・実際働きに出ると、学校に行かないことが原因で何かされることはほとんど無い。人を見るから、バイトから正社員へと言われる人が多い。
・自分はいろいろやっても、兄は家にいる。ずっと家にいて外に出なくても自分はこれで良い。外には出る必要が無い。自分に自信がある。気が向いて外に出たらすごいことを平気でやるかも。こういうところで話している方があせっているんじゃないのと思う。
子どもから何かと要求があるが、どこまで親はやっていいのか。
・親が自分の側なのかどうかを確かめたくて、いろいろ言う。
・家の中では、親ぐらいはわがままに聞こえても聞いてほしい。聞いてもらえると、愛してくれてるんだなと思える。どうしてもムリなら「だめだよ」ではなく「ムリだよ」って言っても良い。
・お前の要求なんて知ったこっちゃないーと言われると暴れると思う。買ってあげたいけど無理なんだーという気持ちがあれば子どもは感じ取る。家で甘やかすと外でも甘えるというのは違う。外に出れば結構しっかりしてる。家では、安心して甘やかして欲しい。
・「何でダメなのか」とぶつかることも大事。やりたいことが見つからない時がずっとあった。死んでるような気になった。でも生きてる。オレは生きたいんだなと。
・若い人の話を聞けて良かった。
・子どもの生き方を任せられない、親の問題かなと思う。
・自分は行かなくて良かった。だからといってえらいとは思わないし、深刻にもならない。
・生き方を強制されないことは「人権」だと思う。

 Cグループトーク「学校に言いたいこと」参加者 9人
・学生服は必要か。ランドセルでなくても良い。日本人はすべてを同じにしたがる。流行を同じように追っかける。
・バイトはやった方が良い。リレーでみんな1位にしてあげるなんておかしい。
・子どものための学校になっていない。
・小学校の入学説明会で、給食時間の説明。時間内に食べられるように。
・学年集会で、管理職がいる時といない時で先生が違う。
・生徒会も先生が動かす。
・高校では、「留年あるよ」っておどし。
・親が先生に言えない。子どもは言える構造になっていても結局ダメになる。校長先生は話せない人。あきらめの感じ。
・大人の意識を変える。先生と子どものトラブルに声を出せる、まわりの大人育って。
・体罰があっても、うちの子が悪いから。
内申書
・中学では、「掃除やらないと推薦書かないよ」。内申書・推薦に縛られる。
・自己アピール、なんで先生が書くの?先生の目が気になる。
条例に向けて
・学校には数限りない矛盾がある。どんなことを条例に盛り込むと良いか。
・制服・ランドセル・・強制しないで欲しい。
・意見表明権・・掲示板を置くこと。
・校長と先生の話し合いを義務づける。
・先生と子どもの人権。先生の人権意識が問われる。
・学校で何を学ぶのか・・人と人のコミュニケーション。学力は二の次。
・子どもにディスカッションの場を。授業のあり方を変える。
学校を変えるにはどうしたら良いか
・学校評議員
・先生に学んで欲しい。人権条例について考えて欲しい。
・子どもがキレルのは、子どもの問題ではなく先生の問題。
・授業が成り立たない。うるさい授業。先生が何のために教えるのか、子どもが何のために学んでいるのかわかってない。
・塾で勉強すれば良い。
・先生だって話術が必要。おもしろい授業。
・私たち大人が「今の若い人は」って言うが、若い人も中学生を見てそう思う。
・義務教育をこわしてもいいのでは。
・学校は、子どもにとっては行く権利。親にとっては行かせる義務。
・学校のイメージ・・子どもと先生の間の壁があるのでは。
・子どもの個性をなくす。みんな同じにしようという意識は問題。
・授業の中に人権条例を取り入れる。
・学校は先生のためにあるのではなく、子どものためにある。
・時代が変わってきている。ディベートの場を増やす、子どもも大人も学んで行く、他の人のことを考えてあげることが必要。

 Dグループトーク「部活のこと」参加者7名

・続けていくのはつらいが、いいこと・悪いことあって続けてこられた。
・成績が出るとうれしい。
・練習メニューが決まっていた。職員室に入る時の挨拶、顧問の話は不動の姿勢で・・。同じようにして先輩は成績を残した。今あるのは顧問のおかげ。人間的に育てられた。
・厳しい規律や指示命令が無くなった時、自分で判断して行動できる人間になれるのか。
・陰では不満を言っていたり、やめた子も。
・信頼関係ができるかどうかかカギ。自分のことを考えてくれているか。
・中学サッカー部で、教師が自分のためにやっていた。先生の基準に合わない子はランクを下げられた。子どもと先生の信頼関係ができていなかった。
・部活で振り回されてしまった子も多い。
・教員の趣味。校長も手を出せない。人格・教養、その人が出てしまう。きちんとした管理教育をしている。
・子ども一人一人を見ていない。一流の顧問は紳士。
・卒業後も続ける子は少ない。外国では生活の中に根づいている。
・医学生にはスポーツを奨励する。激務であるため、体を鍛え、気分転換を図る。
・バレーボールが好きで審判員になりたかった。叩かれた記憶は無い。体を動かすことは必要。楽しいスポーツ体験があるかどうか。
・指導者として納得のできる話をしてくれる人がいい。
・顧問にとっては、ボランティアで持ち出し。ルールが無い。
・何を大事にするか(部活とクラスの活動)、折り合いをどうつけさせるか。
・地域の中に受け皿が無い。
・高校のスポーツ推薦、怪我をした子は悲惨。推薦の子がAチームを占めていた。
・勝利至上主義。文化が無い。楽しさを知ることで強くなる。
・アメリカでは、季節ごとにスポーツの種目が違う。いろいろなスポーツをやる。
・終わった後のビールがおいしい。人間関係づくり・仲間づくりにスポーツは良い。

 Eグループトーク「学校5日制」参加者7名

5日制のメリット・デメリットを出し合う。
・2日間ゆっくりできる。
・授業へのしわ寄せ5日間に集中。余裕が無い(先生の話)。
・健常児は部活やサークル活動などに参加できるが、ハンディキャップがあると参加できるものが少ない。
・塾に行く回数と家にいる時間が多くなった。
・メリットよりデメリットの方が多いのでは。
・友だち関係が希薄。
なぜ5日制になったか。
・企業は週2日休み。学校現場も合わせた。社会形態と生活リズムとのバランスが必要。学力低下より家庭。
・教師のための休み。国際的外圧(大人の都合)
・5日制導入は、生きる力を身に付ける・学ばせるため
・自分で考えて、自由な時間をすごす。
・生きる力は親の力量が問われる。
・土曜日を有効に使うか?親の意識が必要。
地域的な問題、子どもの人数減。地域のつながりが希薄。
・児童館は5時に閉館、子どもたちが来るのは4時過ぎ。松戸には1ヵ所しかない。アメリカは24時間体制。
・受入れ体制が整ってないのに制度が先になった。
・小学生が悲惨。行き場所が無い。
・受け皿整備されても、子どもが選ぶかどうか。
・子どもが疲れている。学校生活で疲れているのは何故?
・群馬県の大泉町(サッカーのワールドカップでわいた町)、土日は自然に国際交流が盛ん。地域の大人(日本人・外国人)がイベントを発信し、自ら楽しんでいる。
・大人が楽しそうにしている姿を子どもが見ることが必要では。
・地域性で違う。
・大人が楽しむ。考えるより行動する。
・大人が常に姿を示さないといけないのか?


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