
4.3 耐震診断と自治体による補助
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耐震性の少ない住宅と耐震化の意義
横浜市の例
国の方針
各自治体の耐震診断情報などの一覧表へ
2006/8 更新
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| 家屋の倒壊と火災の連鎖(拡大する災害) |
| 倒壊した家屋が避難路を塞ぎます。倒壊すれば発火する可能性が飛躍的に増大し、倒壊しない家屋までもが延焼で焼失することになります。このことを考えると家屋の耐震化は個人の問題として個人に委ねるのではなく社会問題として認識しなくてはならないと思います。 |
1995年(平成7年)の兵庫県南部地震では死亡者の80%は家屋の倒壊による圧死や窒息死であったように家屋の倒壊は死者と負傷者の数を増加させます。
また、家屋の倒壊は火災を誘発して火災が震災を拡大させます。1923年(大正12年)の関東大地震や1927年(昭和2年)の北丹後地震などの多くの震災がこのことを示しています。
昭和43年の十勝沖地震および昭和53年の宮城沖地震の教訓を踏まえて昭和56年に建築基準法が大改正されました。そのため、昭和56年以前に建てられた建物は一部を除いて耐震性少なく、震度6程度で倒壊する可能性が高いと考えられています。
兵庫県南部地震で倒壊した家屋は公費で解体されました。
近い将来発生すると考えられている東海地震や首都直下地震および東南海・南海地震の被害想定を通して、耐震性の劣る住宅や建築物をそのまま放置しておくことは人命を含めて国家的損失に繋がるという意識が高まりました。
住宅は個人の財産でありその耐震化は個人の問題として捉えられてきましたが、個人の住宅の倒壊が災害を拡大させるという認識に立つと社会問題です。
そこで、震災後の公費解体に税金を投入するのなら耐震改修に税金を使い震災を軽減するべきであるとの議論が高まり、耐震診断や耐震改修に補助を出す自治体が増えつつある状況です。
多くの自治体(市町村)で何らかの補助事業が実施されていますが、横浜市の木造住宅への補助は他の自治体と比べて抜きんでています。
@ 耐震診断が無料
A 耐震改修に補助金
B 無利子の貸付制度
があり、「木造住宅耐震診断士派遣制度」による診断は他の自治体に先駆けて平成7年より実施しています。
| 世帯の所得税額 | 補助率 | 補助限度額 |
|---|---|---|
| 0円〜42,000円 | 9/10 | 450万円 |
| 42,001円〜156,000円 | 3/4 | 375万円 |
| 156,001円〜397,000円 | 1/2 | 250万円 |
| 397,001円以上 | 1/3 | 166.6万円 |
(第四部 4.4 木造住宅の耐震改修例を参照してください)
なお、横浜市は関東大震災で、死者・行方不明者2万6千、焼失家屋5万5千という大被害を被りました。
平成17年には国土交通大臣のもとに設置された「住宅・建築物の地震防災推進会議」から住宅の耐震化についての提言がなされ、同年中央防災会議(会長は内閣総理大臣)において「建築物の耐震化緊急対策方針」が提示されました。
これは現行の耐震基準に適合しない住宅(住宅全体の25%で約1,150万戸と推定)を今後十年間で耐震化率を90%まで引き上げようとするものです。
国土交通省の「住宅・建築物耐震改修等事業」により、下記の新聞記事のように耐震改修の動きが活発化してきました。
平成18年7月20日日の読売新聞の記事
「旧耐震基準分譲マンション 改修費1/3助成へ 住民合意形成支援 国、専門家を派遣」という見出しで耐震改修促進策として改修費の助成・所得税住民税の控除・改修計画調整などを実施する方針であることを報道しています。
また、国の方針を受けて自治体の耐震診断や耐震改修に反映される傾向が顕著になっています。
積極的な取り組みがなされている横浜市の場合をみると、耐震診断で「危険あるいはやや危険」という結果によって耐震改修ではなく建て替えを選択した人もいるでしょうが、多くはそのままで耐震改修に踏み切るのは一割にも満たないといいます。
国や自治体によって補助・融資・税の優遇処置がとられても個人にとっては大きな経済負担であり、個人の防災意識が後押ししなければ住宅の耐震化は進みません。
地震に対する個人的な防災の第一は耐震性のある住宅に住もうとすることです。繰り返されてきた震災がこれを示しています。
右上のグラフは耐震診断の補助実施率の多い都道府県をインターネットで調べたもので、前回(2002年2月)と今回(2006年8月)の検索率を並べて表示しています。
検索条件は「耐震診断」として「無料」または「補助」が含まれるサイトをgoogleで検索し、上位30市町村を拾い出しました。
検索結果は30市町村だけであるために詳細なことは不明ですが、このグラフからは少なくとも次のことが推定できます。
@ 今回の検索結果をみると東京都、神奈川県、愛知県で多いのに対して検索されない都道府県も多い。
=耐震診断補助制度は現在においても地域差が大きい。
A 愛知県は前回の検索件数(2002年2月)に比べて今回の検索件数が大きく増加している。
(=東海地震の震源域の見直しが行われ、地震防災対策強化地域が愛知県側に大きく広がったことが関係していると思われます。)
B 今回の検索結果では前回の結果に比べて多くの都道府県に広がっている。
=耐震改修の補助制度は全国的に認知される方向にあるようである。
各自治体の耐震診断情報などの一覧表へ
各自治体による耐震診断などの補助対象は昭和56年の建築基準法の大改正以前に建てられた建物がほとんどであり、木造一戸建(在来軸組構法)が主体です。
東京都 神奈川県 (別ページにリンクします。他の道・府・県については検索サイトから直接調べていただけますようお願いいたします。)
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