カモメ食堂


思いっきり精神を弛緩させて見ると具合のいい映画。

ドラマチックな事が起きるわけではない。
異国の地で何だか変な女が3人出会って食堂の仕事をするだけ。

時間の流れが日本とは違うということはよーく感じられる。
「ぼやーとしているって大変なんです」
とかいうセリフがあくせく生きている日本人には身につまされる。

見終わって喧噪の町の中に出るとせっかく映画からもらった「ぼーっ」とした時間の
大切さみたいな物が一気に失われたような気がした。

一つ注文を付けると
忘れ物の鞄の中味。
あれもありなんだろうけど、自分的には中味は日常的な物がいっぱい詰まっていて
実はもう必要ないガラクタだったという話にした方がヨカッタかなーと思ったけど。

人って案外ほんの少しの物があれば生きていけるんですよね。
日常如何にどうでもいいものに囲まれているかをちくっとやるとかしたら面白かった。

 

  (☆☆☆☆)

(2006.4.24)