ブロークバック・マウンテン

 

見終わった後、いや見ている最中もすっきりしない映画だった。
ホモという言葉で片づけていいのかどうかは分からないが、ともかく男の同性愛者の話。

40年前のアメリカ。
まだ今のようにホモが認知されていない時代。
羊の世話を任された二人が山中で生活を共にするうちに同性愛になる。

というところは何となく分からないではない。
しかし映画の展開の中でなぜ彼等が同性同士で愛し合うようになったかという過程が
ポイントなはずなのにここの説明がうまくない。

山の中の単調な生活。
都会生活になじめず、カウボーイ的な生き方を模索する二人。
そうした共通点をもっと丁寧に描いてくれないと、なんだか良くわかんないうちに山の中で
男二人が好きになっちゃったでは後の話が浮いてしまう。

アメリカ人にはこの程度のストーリーで納得する感性があるって事だろうか。

最後に娘の結婚式に出るというのは、同性愛を卒業したという暗示なのかはたまた別の
意味を持たせたものなのか私には理解不能だった。

いずれにしても男同士のラブシーンなんて気色悪いし、やっぱ男と女が愛し合う話の方が
身を引かずに見れる。

 

 

  (☆☆☆)

(2006.6.5)