ムーランルージュ 

時まさに20世紀にならんとする1900年は花のパリであります。
類い希なる美男と美女のはかなき恋の物語。じゃじゃんじゃんじゃん。
といいたくなるお話しです。これって一応ミュージカルなんですよね。
それにしては歌も踊りもいまいちだな。歌も踊りも印象に残るもの
はなかったです。ハイ。  

大体、男が涙を流しながらタイプを打って死んだ彼女の思いに浸るなんて
やだねこんなファーストシーンは。くそくらえだ。男も女もやたら涙を流すシーン
が多かったぞ。
こちとらは目の手術をしたばかりで涙を流すのは目のためにいいかもしれないが
この映画を見ても涙のなの字も出なかった。お生憎様でした。

一時期ミュージカルがブームだった時があった。60年から70年代だったか。
あの頃の映画は印象に残るものが多い。踊りでも歌でも。最近そういえば
ミュージカル映画って余り聞かない。どうしてなんだろう。珍しくもなくなった
からか。そうか、今は映画ではなく舞台で見せるようになったからなんだね。
そういえばあの頃の日本の芸人は口を開けばミュージカルをやりたい
なんて言ってたもんだ。当時日本にミュージカルスターっていたのかな。
日本だって今は劇団四季あたりがばんばん舞台でやるからな。

ムーランルージュていうくらいならせめてカンカン踊りでもしっかり見せてほしかったよ。
100年前はカンカン踊りを見るのに、男どもはあんなに正装して行ったのかね。
ほんとかな。

あくまでも清く美しい純愛映画で、ヒロインは結核ではかなく(それにしては
最後までしっかり歌っていたが)死んでしまう。これって、日本の「不如帰」みたいな
ストーリーではないか。
「人間はなぜ死ぬのでしょう。千年も万年も生きたいわ。」というセリフを思い
出してしまうね。

今日はこの辺でお終い。