猟奇的な彼女

なかなか凄い題名です。むかーし昔の日活ロマンポルノ風では
ないですか。映画館の窓口で題名を告げるのにいささか困惑した。
ところが中身は全く別物。あえて言えばラブコメディーということに
なるんでしょうが、コメディー的要素が強い。
原題には[sassy]とある。辞書を見ると、「生意気な、ずうずうしい
はきはきした」といった訳語が書いてある。主人公はそんな感じです。

韓国映画を見るのは初めてかな。少なくとも映画館で見るのは
初めて。
ファーストシーンからいきなり、酔っぱらって電車の中で中年オヤジの
頭にゲロをはいてしまう彼女。このゲロが結構生々しくて気持ち悪い。
彼女に振り回される彼。振り回され方がなかなかよろしい。

どたばたやっているうちに、しんみり、ほんわかになって、happy的に
エンディングとなる。最後にもう一回どたばたして終わるともっと
おもしろかった気もするけれど。

劇画風に笑わせて、切なくさせて、見終わった印象はさわやかで
面白かった。
布施博風の彼と菅野美穂風の(これ当たっているかな)彼女。

映画館から出たら、前を歩いている母と娘さんらしい親子の会話。
「あの映画のビデオが出たら絶対借りに行く。いやいや買っちゃおう」

これがこの映画を見終わった素直な感想のような気がした。
笑って楽しめます。特に若いカップルにはいいでしょう。
でもあんな彼女だったら相当大変だよね。
すぐ、「ぶっ殺すぞ!」って言うんだから。

(2003.2.22)