石の森 第 113 号  あとがき  /2003.1

【あとがき】

▼「癒し」「癒し系」ということばがもてはやされるようになって、もうどれくらいになるだろうか。 素敵な日本語には違いないが、なんでも十把一絡げで「癒し」と名づけてしまう風潮がいやで、 私はめったに使わない。かわいいから「癒し」、優しい(「易しい」も含む)から「癒し」、 体に良さそうだから「癒し」。簡単に「癒される」疲れなら、 放っておいたって癒されるんじゃないの?
 真の癒しは、外からお手軽に訪れてくれるものではないような気がする。 昔、私は「傷つく」ということばが嫌いだった。簡単に「傷ついた」と騒ぐ女ほど、 実はちっとも傷ついてなどいないのだ。それとよく似た居心地の悪さが「癒し」にはある。 渡辺美里の「My Revolution」には 「きっと本当の悲しみなんて/自分ひとりで癒すものさ」 という詞がある。二十年近く前の曲だが、この詞を聞いても居心地は悪くならない。(ち)


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詩 誌 「石の森」第百十三号
発行日 二〇〇三年一月一日(隔月刊)
編集人 奥野祐子 美濃千鶴
発行人 金堀則夫
連絡先 kanahori@mve.biglobe.ne.jp
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