【あとがき】
▼川端康成のノーベル賞受賞記念番組(一九六八年)を、NHKが再放送していた。
司会が伊藤整、ゲストが三島由紀夫という豪華な鼎談だった。しかし三十五年後の私
たちは、川端も三島も、数年後には既にこの世の人でないことを知っている。伊藤整
もこの放送の翌年に鬼籍に入った。四年後、この庭に座る人はいない。まだ四十歳過
ぎだった三島由紀夫ですら。そう思って見たせいだろうか、喜びの席のはずなのに、
そこにはかすかに死の匂いが漂っていた。
三十五年前の人々が知らなかったことを、今、番組を見ている私たちは知っている。
それでは、三十五年後の人々は、二〇〇四年の映像にどんな匂いを見るのだろう。タ
ーニングポイントは、通り過ぎた後にしか見えないものなのかもしれない。願わくば
それが、希望と喜びに向かう転機であらんことを。(ち)
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▽詩誌『石の森』は、母体『交野が原』から誕生した女性のグループです。
年六回発行しています。
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▽『石の森』(非売品)をより多くの方に読んでもらいたいと思ってます。
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▽次号の原稿締め切りは一月末です。
期日は厳守してください。
詩 誌 「石の森」第百十九号
発行日 二〇〇四年一月一日(隔月刊)
編集人 奥野祐子 美濃千鶴
発行人 金堀則夫
連絡先 kanahori@mve.biglobe.ne.jp
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