S110 スワップ計画!! 進行状況我が家のS110HBの紹介

 ヘッドガスケットからの冷却水漏れの対策として!? エンジンをスワップすることになりました。
急遽決まったので、予算は確保していませんでした。
 どうするかは、内緒です。(だって誰が見ているか判らないですものね、このHP)
ここでは、その経過を紹介したいと思います。
 終わってみて、結局のところ当初に「えーい、やってみてしまえ!!」と思い切った時の1.5倍の経費が掛かってしまいました。 ディーラのマネージャさんも、私も「今更途中で止めるわけにゃぁいかんわな・・・」の思いだけで、完遂致しました。
 このクルマが完成して4ヶ月後の2003年11月に青梅のレトロカーパレードに参加した折、見学者のお一人から、甚く喜ばれました。仲間内で想像をしていたことはあるが、ホントにやる人が世の中には居るのだと・・・。
 そんな、毛色の変わったクルマの製作状況の報告です。是非、ご覧下さい。


2月22日頃:

 某日産ディーラーにお願いする。
数日後、ドナーの180SXが工場に入庫。
各部の寸法を計測の結果、エンジン・ミッションの全長の問題より、ドライブシャフト等の加工量が当初計画より増。
加工料も増!!

左は、Z18ETエンジン搭載状態の写真。
3月1日:

 ドナーのRPS13 180SXよりエンジンを降ろす。
3月19日:

 S110ようやく作業開始!!
 今日はミッションのみ降ろす予定です。
SR用と比較するとかなり貧弱に見えるミッションです。
3月20日:

 S110エンジン降ろし完了!! & SR20DETエンジンを仮組。
ここで問題発生!!
フロントメンバーとスタビライザーにエンジンが干渉することが判明。またまた加工必要箇所が増えてしまいました。
左記は、搭載予定位置に仮置きした状態。
マウント位置で合わせると、後ろ側がエンジンルームぎりぎりですが、おかげで若干フロントミッドシップになりそうです。
とりあえず、仕上がりはこんな感じでしょうか。
同じ赤ヘッドのFJエンジンと比較すると、こじんまりして見えます。
こちらは降ろした、Z18ETエンジン。
ご苦労様でした。
とは言っても、私は大して動かせなかったですね。



 久々の更新です。
仮組みの時点で、フロントメンバーとスタビが干渉することが発覚!! これも何か対策が必要です。
 ちなみに、降ろしたZ18ETエンジンを試しにヤフオクに出してみたら、意外とあっさり売れてしまいました。510ブルに載せるとのことです。
 引き取り時の写真です。
 この後、我が110は、何処かへ雲隠れ!!
秘密の場所?!で現物合わせの溶接作業を行っていました。
 3月の20日頃から旅に出て、5月になっても戻ってきません!!  早く帰ってきてちょ!!
エンジンマウントは、FJ用のS110用を流用。(FJの方がエンジン自体の重量があるので、SR用に使えば強化マウントになるそうな)
 マスターシリンダーが、インマニと干渉するので、トヨタ用を流用する手段も一時考えましたが、インマニ側の加工で、どうにか逃げを確保しました。
 インタークーラーは、15年以上前から所有していた、S110・Z18ET用のHKS製を取り付け部加工して装着です。
 まぁ、欲を言えばフロントにデンと居座るいまどきのインタークーラーが、かっちょええなとは思いますが、何せ、少しでも安く仕上げないとね!!
 でもパイピングは、ワンオフになってしまいます。
 エアコンのリキッドタンクも移設しました。
 ミッションマウント部です。
 プロペラシャフトは、結局ミッション側で溶接してSR用とS110用を接合しました。
(ペラシャフト持つよね・・・・。信じよっと!!)

あとは、スタビを加工して付けば、旅から帰ってくるとのことでした。
 ちなみに、帰ってきた後は、
 @ラジエターパイピング加工(左右逆))
 Aパワステポンプ取り回し加工(左右逆)
 Bミッションシャフト加工(後方にずれているので)
 Cタービン、エアフロ、等ホキ類の装着


等などが残っています。
何とか5月中に完成することを祈るのみです。


状況報告 第3弾!!

 5月22日、やっと加工外注先からディーラーに戻ってきました。
2ヶ月ぶりの御対面です。

 さてさて、どんな具合でしょうか?





 ちゃんとSR20DETが載っています!!

エアフローは新品です。

エアクリは、HKSのパワーフローは形状的に付かなかったので、結局APEXの新品になってしまいました。

 インタークーラー前後の配管は、もちろんワンオフです。

 エンジンも1発で始動。
以前より軽く回ります。

でも排気音は、Z18の時より大きいかな?

 下から、覗いた図です。

インタークーラも接続されています。

 インタークーラーからサージタンクへの配管のため、バッテリーがこれまで通りでは、載らなくなりました。


これは昔、Z18ETでインタークーラーを装着したときも同じでした。
 配線の整線と、ファンのカバー加工、タコメータの配線が残っています。

 そうそう、ラヂエターの取り回しも逆だったので、新品になりました。
 トランスミッションは、元より4cm程度後ろよりになってしまいました。

 コンソールを切らずに済むと嬉しいのですが・・・。
 フロントパイプとミッションを撮った画像です。パイプは、アルミ製です。

 パソコンに画像を落して、見てみたらオイルが滲んでいる様な・・・・・。

 だっだいじょうぶだよね。
作業中の漏れ だよね。

 まだまだ、続く です。  仕上がりは、6月中旬になりそうです。

状況報告 第4弾!!  

 スワップ計画経過報告もようやく大詰めを迎えました。
下記の問題の対策が完了すれば、後は陸自へ持ち込んでの改造検査です。



【フロントスタビ その2】
 かねてからの懸案だった、フロントスタビですが、
DR30用が使用できることが判明しました。
以前、FJ用が使えるのではと、仮説を立てた時が有りましたが、その時は、US110のオイルパンの形状を調べた所、後ろ側についていた為、使用不可と結論を出しました。
その際、DR30用も同じであろうとFJ用の流用はこの時点で検討視野から外されてしまいました。
 今回、510ブルをいじっている足立区のSさんから質問の回答がきて、「役立つかどうか判らないが、510ブルにSRエンジンを載せる場合、アメリカのスワップパーツを使用するので、苦労をしていない様ですよ」との話がありました。
 それを聞いて、「510ブルはL4エンジン。S110はL4エンジンを2プラグ化したエンジンだから、ボディ側が互換性があれば、使用可能では?」と考えてこの話を日産のNさんへ報告!!
 N氏曰く「形状を見れば判るが、合わせてボディ側が510と共通か疑問ですね」 と、論議をしている中、突然N氏、「DR30って確かオイルパンが前側だったよ。昔乗っていたことが有り当時いじっていた時に、そんな記憶がある・・・・・」
と、言う話になり、DR30を現在も所有する元この店のフロントマンK氏(現在は他店へ移動)へ電話。
現車を確認した結果、オイルパンは前側。
 翌日早速、昨日確認したDR30から取り外し(現在車検切れの為、暫くは貸して貰えるそうな)
S110へ装着!! 見事付きました。
 但し、車両をジャッキアップ状態では問題ないが、下ろして過重が掛かると干渉しそうなので、オイルパンの前側を一部カットすることになった。
 SRエンジンのオイルパンはアルミ&鉄製なのでアルミ部分は改造が難しいのですが、今回の対策の場合は、鉄製の部分のみでOKである為、助かりました。
 これまでの場合だと、ここで1週間ほど時間が掛かってしまったのですが、陸自へ既に予約済みで来週に申請を控えており、伸ばすことは出来ない為、翌日にはオイルパンの加工は完了していました。

【オイル洩れ】
 タービンの接合部からオイル洩れ有り。
タービンのガスケットが抜けた状態で、フロントパイプを製作したので、収まりが悪くなっているとのこと。
 オイルの取り回しを曲げる必要があるそうな。

【リアショック】
 当初持ち込んでおいたKONIのショックを組み付け完了。


【タイヤ&ホイル】
 極力普通のクルマを装う為、標準サイズのタイヤを嵌めるそうな。
【パイピング】
 この画像を見て今気が付いたのですが、(現場では暗くて中まで見えなかった・・・)バンパーのサポートの中心をパイプが通っているように見えるのですが・・・・。
ちと心配。

【タコメータ】
 タコメータの検出部分がS13とS110で異なる為(S13はコンピュータ側、S110はメータ側)
S110のメータを使用して、S13の検出部分を生かすことで考えていましたが、
 いざメータの結線を行ってみると、検出方法が異なり接続してもタコメータが動かない。
 芯数が異なるなど諸々有るそうな。
それで、N氏から提案を受けたのが、社外のタコメータをつける方法。
その方がメータの精度も上がる為、メータの信頼性から考えれば一番なのですが、
インパネの仕上がりから考えると、出来れば避けたい方法です。
 他の純正品をはめられないか相談したところ、「S13は形状が合わない。R32用が良いのでは?」との意見。
 ここのディーラの裏にS14があるので、それから貰えるかは別としてS14用を提案。
すると「あれは、ウチの所有では無いので勝手に取れないんですよぉ」とのお言葉。
R32用で調整しますとのお話と相成った。
 翌日顔を出すと、メータが出来ているではないか!!
 それで、状況を聞いてみると「R32用は径が大きいので付きませんでした。S14用を取っちゃいました」
とのこと。
 なにはともあれ一安心です。


 後日談がありまして、装着後、ノイズが載る事があり、正確な動きを示さない為、後日社外メータに付け替えることになりました。oomori製 80Φです。
 イグニッションから取りましたが、アイドリング状態でブレが出ること、ワイパーのノイズを拾ってしまうことがある為、再度対策します。



 【センターコンソール】
 メータが付いたので、内装も仕上げの段階。
ミッションシフトの位置が後ろ側にずれる為、場合によってはセンターコンソールのカットが必要となるので、ちょっと心配です。
 コンソール全体を後ろにずらして取り付けることで、カットはしないように御願いしました。

遂に、完成!!
 
 2003年6月28日、無事引取りとなりました。
車検証には、「型式 S110改 、 原動機 SR20 」と有ります。
 もしかしたら、日本に唯一かもしれません。
 私にとって記念すべき日と成りました。 S110HBにより良いエンジンを載せ換えるという、振り返れば、最初に購入したS110HBの時代も、よりよくしたいと願っていたものでした。
 つまり「昔の夢が叶った」訳で、満足感はひとしおです。
 実はこの日はもうひとつ夢が叶った日でもあり、何かがちょっとだけ変化したような感じがした、大切な日として覚えておきたいと思います。  (何て、大げさだぁね!!)


 納車後1週間が過ぎまして、その間毎日通勤に使用しました。
以前より、安心して乗れる車になりました。これでまずは、当初の目的は達成です。
 かったるさが、無くなったので非常に乗り易いクルマになりました。
少し、排気音が大きいのですが、なかなか気持ちよく乗れます。
 停車中に、かなりエンジンルーム内が温度上昇するので、シェラウドは対策必要、
スタビを多少無理に付けているため、最小回転半径が大きくなったこと、以外、問題は発生していません。
 やはろその辺りが、ディーラーの仕事でしょうか。

 
 納車記念に、ディーラのマネージャNさんと