現代人の歯の疲労、「酸蝕歯」
        あなたの歯は大丈夫ですか?

Dr.(以下D)
・・酸蝕歯とは具体的に、酸で歯が蝕まれる状態のことです。
Aさん(以下A)・・虫歯とはどう違うのですか?
D・・虫歯は口内の細菌が原因です。酸蝕歯は、普段の飲食物に含まれている酸が原因です。
   酸が歯に触れると、歯の表面を覆うエナメル質が柔らかくなって溶け出し、やがて歯がすり
   減ったり、薄くなったり、でこぼこになったりします。酸蝕症が進んでくると、歯に中にある
   象牙質が露出し、刺激物などによって痛みを感じるようになります。
A・・知覚過敏という状態ですね。酸蝕歯の原因は酸だということですが、気をつけなければなら
   ない食べ物はなんでしょう。
D・・飲食物の中で酸が含まれているものはたくさんあります。お酢、炭酸飲料、柑橘系の
   ジュース 、果物。ワインや焼酎、少量ですがビールにも酸は含まれています。おいしい
   ものは大概酸性なんですよね。
   ですが、食べ方に気をつければいいのです。長時間、ダラダラと食べ続けるのは、酸が
   歯に触れる時間が長くなるのでよくありません。食べた後には水を飲むなどして酸を
   流すのも予防の一環です。スポーツをするときにお薦めしているのは、水を用意して
   スポーツドリンクを飲んだ後に、最後に水を含むようにすることです。こうすれば、体に
   良いことと歯に良いことのバランスがとれますね。
A・・私はトライアスロンをやっているのですが、練習やレースでは水を用意して飲むようにしま
   した。そうすると、歯の状態が改善されました。
   あと歯磨き剤はどのようなものがいいですか。
D・・酸蝕歯による知覚過敏が気になるようなら、知覚過敏をおさえ、歯を再石灰化させる成分
   を含んだものがいいですね。フッ素を含んだ歯磨き剤がいいでしょう。
A・・歯医者さんでの検診も早期発見につながりますよね。