2006/05/23



ハリーポッター(炎のゴブレット)勝手に翻訳


CHAPTER ONE(第一章)

The Riddle House(リドル ハウス)

リトル・ハングレトンの村人達はリドル一家が住んでいていた時からもう何年も経つにもかかわらず相変わらず「リドル・ハウス=謎の家」と呼んでいました。その家は村を見下ろせる丘の上に立っていました。その家の窓ガラスのいくつかは板でふさがれていて屋根のタイルは欠けていました。そして伸びた蔦が家の回りに絡みついていました。かつてはこの付近で最も大きくて雄大で素晴らしい景観をもつ大邸宅だと誰もがすぐに分かった「リドル・ハウス」も今では放棄されていています。そして誰も使っていないためにじめじめしていました。


この村に住む全ての人達はこの古い家で「身の毛がよだつ出来事があった」と事を知っていました。この村の年寄り達が話題に事欠く時に相変わらずうわさ話をするのを好んだ「奇妙な、そして恐ろしい何か」が半世紀前にそこで起きたのです。誰もこの事件の真実をはっきりとは分からないために、この話は何度も話題にのぼりました。そして色々な場所で内容を粉飾されて語られたのです。


しかしながら、幾つものバージョンがあるこの物語の全ては同じ場所から話が始まっていました。リドル・ハウスがまだよく手入れをされている印象が強かった50年前のある素晴らしい夏の朝が明けようとしている時にこの家のメードが応接室に入ってリドル一家の3人の死体を見つけたのでした。メードは村に向かって金切り声を上げながら丘を走りました。この大声で多くの人達が目を覚ましたのでした。


「彼らは目を広く開いたままで倒れていたのよ! 氷のように冷たくなっていたの!ディナーを食べている最中だったのよ!」


警察が呼ばれました。そしてリトル・ハングレトン村に住む全ての人は好奇心や何とも言えない嫌な気持ちの衝撃を受けてごった返していました。リドル一家は全く人気がなかったので誰もリドル一家についてとても悲しんでいるふりをしませんでした。年配のリドル夫妻は上流階級気取りで高慢ちきな金持ちでした。そして彼らの成人した息子のトムは更に礼儀を知らない奴だったのです。


村人が気にかけたすべてのものは明らかに殺人と分かる同一性についてでした。というのは3人の健康そうな人達全員が同じ晩に自然死で倒れて死ぬわけが無いからです。村の誰もが殺人事件について語られるのは当たり前だと思っていたのでパブでは殺された男の話題で持ちきりでした。リドル家のコックが入ってくると話を聞こうとして暖炉の真ん中の場所を開けました。そしてシーンと静まりかえっている中でフランク・ブライスと呼ばれる男がちょうど逮捕されたところだと突然発表したのです。


「フランク!」と何人かの人が叫びました。
「あり得ない」


フランク・ブライスはリドル家の庭師でした。彼はリドル家の庭にあるみすぼらしい小屋に一人で住んでいました。フランクは戦争から戻ってきてからずっとリドル家のために働いてきたのです。パブにいた人たちは料理人に飲み物を買うために殺到しました。そしてもっと多くの詳細を聞いたのです。


「あの人は変な感じだといつも思っていました」と彼女は4杯めのシェリー酒を飲んだ後で熱心に話しを聞いている村人たちに向かって話しました。


「人と楽しくつき合う気はないようですよ」
「以前に紅茶を飲みましょうと誘った事がありました。何度も誘ったのですよ。でも決して一緒に紅茶を飲んだことはありませんでしたよ」
「ああ、今」とバーにいた女の人は言いました。
「彼はひどい戦争に行ってきました。彼は静かな生活が好きなのよ」
「フランクには殺人をする理由が無いですよ」
「その時、誰か裏口の鍵を持っていたのかな?」とコックに怒鳴りました。
「私が思い出す限り庭師の小屋にスペア・キーが掛かっていましたよ」
「誰も昨夜はドアをこじあけなかったのです!」
「窓も壊されていなかったよ」
「私たちが寝静まっている間にフランクが屋敷に忍びこんだのでは...」


村人たちは暗い表情をつき合わせました。
「私は彼がとても不快な感じをしているといつも思っていました」とバーにいた男がぶつぶつ言いました。
「戦争で変になったのだろう」とこの主人は言いました。
「率直なところフランクの悪口を言いたくないのよ」と角の方にいた女の人が興奮して言いました。
「嫌な気分だよ」とドットは熱心に頷きました。
「彼が子どもの頃を覚えているよ」


朝が来る頃までにリトル・ハングルトンの村ではフランク・ブライスがリドル一家を殺したのではないかと疑ってしまいました。けれどもハングレトン町の近くにある暗くて薄汚い警察署では、フランクは自分の無実を何度も繰り返して訴えていました。そして彼がリドル一家が死んだの日にこの家の近くで見た唯一の人とは黒っぽい髪の青白い見知らぬ人10代の少年だったと繰り返していたのです。村の誰もそのような少年を見ていませんでしたから警察はフランクが嘘をついていると確信していました。


それからちょうど事態がフランクにとって非常に不利に見えていたその時に、リドル一家の身体についての報告が戻って来てすべてを変えたのです。警察は一度もこのような奇妙な報告を読んだことがありませんでした。医者のチームは身体を検査してリドル達の誰もが毒殺でも刺されたわけでもなく、撃たれたのでもなく、締め殺されたり押しつぶされたわけではないと結論を下しました。報告書によるとリドル一家の人達は健康そのものであるように書いてありました。でも彼らは全員が死んでいたのです。


医者は(体に悪いものを見つけると決意したかのように)リドル家の顔の上に恐怖がある事を指摘しました。しかし落胆した警察は一体誰が3つの死体が怯えているのを耳にしたかと言ったのです。リドル一家が殺害されたという証明をする事が全く出来なかったために警察は仕方がなくフランクを自由にしたのでした。


リドル一家はリトル・ハングレトンにある教会の敷地に埋葬されました。そして彼らの墓はしばらくの間好奇心の対象になっていました。誰もが驚いたことには疑われているフランク・ブライスはリドル・ハウスの庭にある小屋に戻ったのです。


「私は彼がリドル一家を殺しと思っています。警察が言っている事は気にしていません」とドットは言いました。
「そして彼がここを去る品位を持っているとすれば、彼がしたことを私達が知っているという事を彼は知っているのだが」


でもフランクは出て行きませんでした。
彼はリドル・ハウスで暮す次の家族に庭の手入れをするために住んでいました。そして次に住んだどちらの家族も長く住みませんでした。多分それぞれの新しい所有者たちがその場所について不在中に破損へと落ちていくような不快な感じがあると言ったのはフランクによるところがありました。リドル・ハウスを所有した裕福な人はそこに住んでいませんでしたし使っていませんでした。村の人達ははっきりとは分からなかったのですが、裕福な人が「税金対策」のために持っているのだろうと言っていました。裕福な所有者は庭の管理のためにフランクに賃金を払い続けました。


フランクは77才の誕生日に近づいていました。今では耳が遠くなり、彼の足のはずっと悪くなっていました。しかし、雑草が生えてきた時には晴天中の花壇のまわりで手入れをしている姿を見ることができました。雑草ばかりではなく村の子供がリドル・ハウスの窓ガラスに向かって石を投げたのでした。子供達はフランクが丹誠を込めて手入れをした芝生に自転車を乗り入れたのです。一度か二度少年達はドアをわざと壊してリドル・ハウスの中に入りました。少年達は年老いたフランクがこの家や庭を一所懸命に手入れをしている事を知っていました。少年達はフランクが悪い足を引きずりながら杖を振り回して大声を上げて庭を横切るのを見るのが楽しかったのです。


フランクはこの少年の親たちが自分が殺人者だと思っているからこのようなことをするのだと思いました。それでフランクが8月のある夜に起き出して奇妙なものを見た時、彼は少年たちが彼に罰を与えようとしてさらに何かをしたのだろうと考えました。


フランクは同年代の人よりも痛みのある足を引きずりました。フランクは膝を暖めるためにもう一度湯たんぽにお湯を入れようとしてびっこをひきながらキッチンへと降りていきました。流し場に立ってヤカンを満たして彼はリドル・ハウスを見上げました。すると上の窓に明かりが輝いているのを見たのです。フランクは何が起こっているのか知りました。
少年達がまたドアを壊して家の中に入ったのです。そして光が見えることから考えると少年達は火を付けたのです。


フランクはかつてリドル一家の死について警察に深く疑われた事があるためどんな場合でも警察に電話をかけませんでした。彼はヤカンをおろして全速力で上に戻りました。そしてドアにかけてある汚れた古い鍵を持ってすぐにキッチンに戻りました。壁に立てかけてあった歩行の杖を持って夜の中に出かけました。

リドル・ハウスの正面玄関もどの窓も無理矢理開けられた跡はありませんでした。蔦によってほとんど隠されたドアのところまでフランクは家の後部へ足を引きずって行きました。そしてドアを無音で開けて洞窟のようなキッチンの中に入りました。フランクは何年もの間キッチンの中に入らなかったにもかかわらず、その中が真っ暗なのにホールの中へ入るためのドアの位置を覚えていました。そして手探りで進みちょっとだけ明るいホールに到着しました。厚く積もっていた埃が足音とスティックの音をこもらてくれた事に感謝をしながらフランクは階段を上り始めまたのです。到着するためにフランクは右に曲がりました。そしてすぐに侵入者がどこにいたかを見ました。


通行の一番奥のドアが半開きになっていました。そしてちらちらする光が黒い床の向こう側にまで隙間を通して光っていました。フランクはよく見ようとして壁一枚隔てた場所にゆっくりと近づいていきました。暖炉には火がつけられていたのです。


これは彼を驚かさせました。彼は動くのをやめて部屋の中から聞こえる男の声を熱心に聞きました。それは内気で怖がっているように聞こえたました。


「ご主人様、もしまだお腹が空いているのならもう少しいかがですか」
「後でな」と違う声が言いました。


しかしそれは氷の風の突然の突風のように変に調子が高く冷たいものでした。
その声の何かにフランクは背筋がぞくっとしました。


「ウォームテイル、私を火の近くに動かしなさい」
フランクはもっとよく聞こうとして右の耳をドアの方に向けました。ビンや重い椅子を引きずる音が少し聞こえました。フランクは椅子を押している小柄な男の後ろ姿をちらっと見ました。彼は黒く長いコートを着ていました。そして彼の頭の後部にはげのパッチがありました。それから彼は再び視界から姿を消しました。


「ナギニは何処にある?」と冷たい声の人物が言いました。
「ご主人様、私は知らないのです」と最初の声が神経質に言いました。
「彼女=ナギニは家を調べ始めたと思います」
「我々が引き上げる前にお前は彼女の乳を搾るのだ、ウォームテイル」と二番目の声が言いました。
「私は夜にはエネルギーの補給を必要とするだろう、旅行は大いに私を疲れさせたからな」


もっとよく聞こうとしてフランクはドアに耳をぎゅっと押しつけました。ちょっとの間があってウォームテイルと呼ばれる男が話し始めました。


「ご主人様、私達はどのくらい長くここに滞在するのか尋ねてもよろしいでしょうか?」
「一週間かもう少し長くだな」と冷たい声が答えました。
「この場所は適度に快適だし計画はまだ進んでいない、それにクイデッチ・ワールド・カップが終わる前に行動をすることは馬鹿げているからな」


フランクは耳の穴をほじくりました。
間違いなくフランクは聞いたことのない「クイデッチ」という言葉を聞いたのです。


「クイデッチ・ワールド・カップですか、ご主人様」とウォームテイルが言いました。
「お許し下さい、どうしてクイデッチ・ワールド・カップが終わるまで待たなければならないのか私には分かりません」


「つまりこういう訳なのだよ、愚か者」
「まさしくこの瞬間には魔法使いが世界中から国になだれ込んでくる。そして魔法省からのすべてのおせっかい屋が仕事をするわけだ」
「アイデンティティーを何回もチェックして異常な活動の兆候を調べるのだ。マグル達が何にも気付かないようにセキュリティをするだろう」
「だから待つのだよ」


フランクはよく聞くために壁に押しつけていた耳を離しました。
彼は明らかに「魔法省」「魔法使い」「マグル」という言葉を聞いたのです。
明らかにこれらの表現は秘密の何かを意味していました。そしてフランクは暗号で話をしている人達とはスパイか犯罪者だと考えたのです。フランクはもう一度彼のステッキを握り締めていっそうしっかりと話を聞きました。


「あなたの統治権はその後で決定されるのですね?」とウォームテイルは静かに言いました。
「確かにそうだ、ウォームテイル」
今の冷たい声には危険なものがありました。少しの間があってからあたかも気後れをする前に無理矢理言おうとしたかのように、ウォームテイルはまくし立てました。


「ハリーポッターなしてでも大丈夫です、ご主人様」
今度は前よりも長い間があってから
「ハリー・ポッターなしでだと?」と静かに2番目の声がささやきました。
「分かった」
「ご主人様、私は少年がなくても大丈夫だと言っているのです」とウォームテイルはびくびくした声で言いました。
「この少年など私にとって全く必要がありませんよ」
「私たちが他の魔法使いか魔女を使えば事はより早く達成さるはずです。」
「もしちょっとの間あなたをここに残すことを認めて下さるのなら―知っての通り私が最も効果的に変装することが出来ますから−2日もあれば適当な人間を連れて戻ることが出来ます」
「私は別の魔法使いを使うことが出来た」第二番目の音は柔らかに言いました。


「それは真実である」
「ご主人様、おっしゃるとおりでございます」とウォームテイルは言いました。
「ハリー・ポッターに手を触れることは非常に困難でしょう。彼は非常に上手に保護されていますから」
「それでお前が代わりの者を見つけに行くという訳か?」
「ひょっとしたらウォームテイル、お前は私を看病するのが退屈になったのかな?」
「この計画を放棄するお前の提案は私を見限る試み以外の何ものでもなのだぞ」


「ご主人様、私は貴方のもとを離れたいとは決して思っていません」
「嘘をつくな!」と二番目の声がヒステリーに言いました。
「私は常に言うことが出来るのだよ、ウォームテイル」
「お前は私のところに戻ったことを後悔している」
「不快に思うかもしれないが...お前は私を見るとき尻込みしているように見えるし私に触れるときには身震いしているのを感じるのだよ」


「いいえ、あなた様への忠誠を持っています」
「お前の忠誠心とは臆病のことだ」
「もしお前が他に行くところがあるとしたらここにはいないだろう」
「私は数時間おきにエネルギーの補給を必要としているのに、お前なしでどうやったら生きていけると思っているのだ」
「誰がナギニにミルクをやるのだ?」


「でもご主人様はずいぶん力があるように見えます」
「嘘つきめ」と二番目の声が囁いた。
「まだ力が戻っていないのだよ」
「そして私が数日の間そのままにされれば、お前の不器用な介護の下で回復した僅かばかりの健康を奪うのに十分なのだ」
「だまれ!」


支離滅裂なことを早口でしゃべっていたウォームテイルはすぐに静かになりました。しばらくの間フランクは火がパチパチと音を立てる以外の音を聞くことが出来ませんでした。そしてほとんどヒステリー気味に二番目の声がもう一度囁きました。


「私は少年を使う理由を持っているのだ。私がお前に既に説明したように他のものを使うつもりはないのだ」
「13年待ったのだぞ」
「あと何ヶ月で何の違いはないはずだ」
「少年を取り巻いている保護については私の計画が効果的であるであると信じている」
「必要なのはお前の少しの勇気なのだよ」
「ウォームテイル、勇気を奮い起こすのだ、そうでなければヴォルデモード卿の最大の激怒を望むことになる」


「ご主人様、私は言わなければなりません!」とぶるぶる震えながらウォームテイルは言いました。
「私たちの旅行中、私は頭の中の計画をやってみました。もし私がこれを続ければバーサジョーキンスの消失は長い間見つかることははありません、でももし...」
「もしだと?」二番目の声が囁きました。
「ウォームテイル、もしお前が計画を続けたとすれば魔法省は誰か他の人が姿を消したことを知る必要がないのだ。」
「お前はぶつぶつ言わないでやればいいのだ」
「私は自分でやりたいと思っているのだ」


「しかし私の現在の状況は...こっちへ来い、ウォームテイル」
「もう1つの障害物は取り除いた。そしてハリー・ポッターへ道に障害は無くなったのだ」
「私はお前一人にやらせはしない」
「その時までに私の忠実な部下に再会しているはずだからな」


「私は忠実なしもべです」とウォームテイルは陰気な声で言いました。
「ウォームテイル、私は頭の切れる者や忠実がぐらついていない人を必要としているのだ。そしてお前は残念ながらどちらの要求も満たしていないのだ」
「私があなたを見つけたのですよ」とウォームテイルはすねた声で言いました。
「私は貴方を見つけたのです。そして貴方をバーサ・ジョーキンスのところへ運んだのですよ」
「それはその通りだ」と二番目の声は言いました。
その声は楽しんでいるように聞こえました。


「ウォームテイル、本当のことを言えばお前から優れた働きを感じることは出来ないのだ」
「お前はあの女を捕まえた時にどのくらい役に立つのか思いもしなかったな?」
「ご主人様、私はあの女が役に立つと考えました」
「嘘つきめ」と二番目の声がこれまでよりももっと残酷の響きのある楽しそうな声で再び言いました。


「でも私は彼女の情報が非常に貴重だったことを否定しないぞ」
「それなしでは、私は計画を作る事が出来なかった。また、お前には報酬を与えよう」
「ウォームテイル、私はお前に私のための本質的な仕事を実行するのを認めよう」
「さらに私の追随者の多くが実行するべき彼らの右手を与えるものを実行することを認めよう」
「それはつまり私の追随者の多くは実行するために彼らの右手を与えるだろう...」


「本当ですか?ご主人様」とウォームテイルは恐れた声で再び言いました。
「あー、ウォームテイル、お前は私が驚くのを奪いたいのか?」
「お前の役目は終わりだ。..しかし、バーサ・ジョーキンスと同じくらい価値があるとの名誉を持つ事を約束しよう」


「あなた様は...私もまた殺すおつもりなんですね?」とウォームテイルの声は喉がからからになったかのように突然かすれました。
「ウォームテイルよ、どうして私がお前を殺そうと思うのだ??」と冷たい声がなれなれしく言いました。
「私がバーサを殺したのはあの女が私の質問に対して満足する答えを持っていなかったからだ」
「どんな場合でも、あの女が休みの日にお前に会ったニュースをもって彼女が魔法省に戻るとしたらやっかいな質問が問われるだろう」
「死んでいることになっている魔法使いは旅館で魔法省の魔女の任務に出くわさないためにうまくやるであろう。」


ウォームテイルは何かを大人しくつぶやきましたのでフランクは聞き取ることが出来ませんでした。しかし、二番目の男決定的に陰気な笑い声が聞こえました。


「私達はあの女の記憶を修正することが出来たか?」
「私があの女に質問したとき分かったように、記憶に対する魔法は強力な魔法使いによって破られる事ができるのだ」と冷たい声で二番目の男が言ったのです。
「ウォームテイルよ、私があの女から取り出した情報を使用させないためにあの女の記憶を傷つけたのだ」


廊下に出てフランクは突然ステッキをつかんでいる手が汗で滑りやすかったことに気が付きました。氷のような声の男が女性を殺したのです。彼は良心の呵責無しでというよりも楽しさを伴って殺人について話していました。彼は危険なキチガイでした。そして彼は更に殺人を計画しているのです。その相手はハリーポッターという少年なのです。誰であっても危険な相手なのです。


フランクは彼が何をするべきか知りました。今やかつての事があったにしても警察に行く時なのです。フランクは忍び足で家を出て村の電話ボックスを目指して進むのです。しかしあの氷のような声が再び話し始めたのでフランクはそこに残って氷のように立ち止まり話を聞こうと心に決めました。


「もう1つのたたり、... ホグワッツの私の忠実なしもべ...ハリー・ポッターは私のと比べて同じぐらい良いのだよ、ウォームテイル」
「私は決めているのだ」
「もはやこれ以上お前に話すことはない」
「しかし静かだ...私はナギニを聞こうと思っている...」


そして二番目の男の声が変わりました。
フランクが前に一度も聞いたことがない騒音を彼は立て始めました。彼は息を吸わないで蛇がシュッとするようにつばを吐いていました。


フランクは自分が彼らを捕まえるべきだと考えました。そしてフランクは自分の後ろの暗い通路に動く音を聞きました。彼は後ろを振り返って見ました。そして恐怖で動けなくなりました。何かが暗い廊下床の上を彼の方へずりずりと滑走していました。そしてそれが火明りのゆらめきに近づくにつれて少なくとも12フィートの長さもある巨大なヘビなのを恐怖に震えながら悟ったのです。


恐怖で立ちすくみました。そしてフランクをそれがだんだん近づいてくるのを目を見開いて見ました。それの波打つような体は床の上の厚いほこりを広くて曲がった跡を付けました。一体彼は何をすべきだったのか?フランクが助かる唯一の方法とは二人の男が殺人の計画を練っている隣の部屋の中に入る事でした。もし彼がこの場所に留まれば蛇は間違いなく彼を殺すに違いないからです。


しかし彼が決心する前に蛇は彼と同じところに来てしまっていました。そして奇跡のように信じられない事ですが蛇は通りすぎて行ったのです。それはドアの向こう側の冷たい音声によって作り出された出たつばを吐き歯擦音の雑音の後に続いて行ったのでした。そしてすぐにダイヤモンドの型のしっぽの先端は隙間に消えました。


今やフランクの額は汗で濡れていました。そして握っているステッキは震えていました。部屋の中では冷たい声がシューシューというのを続けていました。そしてフランクはこの男は蛇と話をする事が出来るのではと変なあり得ない事を思いついたのです。フランクは何が起こっているのか分かりませんでした。フランクはお湯を入れたボトルを持ってベッドに戻りたいとしか思いませんでした。問題は彼の足が望むように動かなく思えることでした。体を振りながら自分の体を整えていた時に冷たい声が不意に英語に変わりました。


「ナギニが面白いニュースを持ってきたぞ、ウォームテイル」とそれは言いました。
「何なのですか?ご主人様」とウォームテイルが言いました。
「確かに面白いニュースだよ」と冷たい声が言いました。
「ナギニによると年老いたマグルがこの部屋の右側に立っていて、私達が話した事を聞いていたそうなのだ」


フランクは隠れる機会がありませんでした。足跡が残っていてドアの向こうの部屋は広く開けられた状態になっていたのです。白髪ではげていて、とがった鼻で小さな涙ぐんた目の小男は恐れと警戒を顔に出しながらフランクの前に立ちました。


「彼を中に入れるのだ、ウォームテイル。お前にはマナーがないのか?」
冷たい声は暖炉の前の古い肘掛け椅子から聞こえました。しかし、フランクはその男を見ることが出来ませんでした。一方蛇はというと暖炉の前の敷物の上でペットの犬のように恐ろしい置物のように丸まっていました。


ウォームテイルはフランクを部屋に招きました。大きく頷く間もフランクはステッキをぎゅっと握りしめていました。そして入り口を足を引きづって入りました。部屋の中の光はその火だけでした。それは壁の上に長くクモのような影を投げていました。フランクは肘掛け椅子の後ろに凝視しました。椅子に座っている人は彼の使用人よりさらに小さく見えてフランクには彼の頭の後ろしか見ることが出来ませんでした。


「お前は全てを聞いたのだな、マグルよ?」と冷たい声が言いました。
「お前は私を何と呼んだのだ?」と部屋にはいると同時にフランクがけんか腰で言いました。いまや行動を起こす時が来たのです。フランクは戦争中常にそうであったように自分自身の中に勇気を感じました。


「私はお前をマグルと呼んだのだよ」と冷たい声が言いました。
「マグルとは魔法使いではないという意味なのだ」
「私はお前が言おうとする魔法使いについて知らない」とフランクが言いました。
そしてフランクの声はしっかりとしてきました。
「私が今晩聞いて知った事の全ては警察が興味を持つのに十分だ」
「お前達は殺人を犯した。そして更に人殺しをしようとしている」


「そしてこれもまた言っておこう」
「私の妻は私がここに来ているのを知っている。だからもし私が戻らなかったとしたら...」
と彼は突然思いついた考えを言いました。


「お前には妻はいない」と冷たい声が素早く言いました。
「誰もお前がここにいるのを知っている人はいない」
「前は誰にも自分がここに来ているのを話してはいない」
「マグルよ、ヴォルデモード卿に嘘をつくものではない」
「ヴォルデモード卿は知っているのだ、全てをな」


「それは本当か?」とフランクは無造作に言いました。
「なに卿だって?」
「よろしい、私はお前の作法が分からないな」
「男らしくこちらを向いてわたしの方を見たらどうなのだ」
「しかし私は人間ではないのだよ、マグルよ」とパチパチと燃える音を越えて僅かに聞こえる冷たい声が言いました。
「しかしながら私は人間を遙かに超えた存在なのだ」
「どうして顔を見せないのかだって?...」
「ウォームテイル、私の椅子を動かしなさい」


召使いはぶつぶつ言いました。
「私の言うことが聞こえたろう、ウォームテイル」
ウォームテイルは彼の主人や蛇がとぐろを巻いている暖炉の前の置物に接近するよりは何でもした方がましであるという風に歪められた顔でゆっくりと小さな男は歩きました。そして椅子をフランクの方に向けたのです。蛇は醜い三角形の頭を上げて絨毯の上に邪魔になっている椅子の脚部のところでわずかにシュウと鳴きました。そしてついに椅子はフランクの方に向きました。そしてフランクは何が椅子の上に座っているのかを見たのです。彼のステッキはガタガタと音を立てて床に落ちました。


フランクは口を開けて金切り声で叫びました。フランクはあまりに大きな声で叫んだので椅子の中の人物が魔法の杖を振り上げた時に口にした単語を聞き取る事が出来ませんでした。青い光の閃光と音の攻撃がありました。そしてフランク・ブレイスは打ちのめされたのです。彼は床に倒れる前に死んでいました。


200マイル離れたところでハリー・ポッターと呼ばれる少年が目を覚ましました。