ホルモン療法に伴う更年期様症状
☆特徴
ホルモン療法剤には、主にタモキシフェンのような女性ホルモンの腫瘍への作用抑制に働く薬と、ゾラデックス、リュープリンのようなLH-RHという卵巣での女性ホルモン分泌そのものを止めるものとがあります。LH-RHの場合は、女性ホルモンそのものを止めて、人工的に閉経させるわけですから、まさに更年期症状が出るのは程度の差はあれ、必発ですが、タモキシフェンにも同様の症状が現れます。
☆症状
☆対処法 基本的には、有効な方法はありませんが、
- 漢方療法
- 温清飲
- 加味逍遙散
- 桂枝茯苓丸
- 三黄瀉心湯
- 白虎加人参湯
- 三物黄苓湯
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- 抗うつ薬
- パキシル(パロキセチン) 10mg/日
- 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)です。
- SSRIはCYP2D1活性を抑制し、タモキシフェンの効果を低下させるとの報告があり、タモキシフェンとの併用はお勧めできません。SNRIの使用が勧められていますが、日本では発売されていませんので、CYP2D1抑制作用の少ないジェイゾロフトのみが使用可能です。
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ジェイゾロフト 塩酸セルトラリン28mg(セルトラリンとして25mg)
- 1日1錠25mg 経口投与 (初期量) 最大100mgまで漸増
- 不眠、軽度のうつ状態を軽減させる効果もあり、一石二鳥です。ただし、効果が現れるのに3週間以上はかかるので、評価をあまり焦って決めないで下さい。
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- 運動療法
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- アリミデックスへの変更
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