化学療法

St.Gallen乳癌初期治療に関する
コンセンサスカンファレンス

International Consensus Conference on Primary Treatment of Breast Cancer 2005

リンパ節転移による区分はなくなり、リスクを3つに分けた。

リスク分類
Risk Category ホルモン療法反応性 ホルモン療法不応性
Lower Risk リンパ節陰性
ER and/or PgR陽性
pT<=2cm, Grade 1, 年齢>=35
HER2/neu(-) すべて
Intermediate Risk リンパ節転移陰性
ER and/or PgR陽性、かつ
pT>2cm, Grade 2, 3, 年齢<35
脈管侵襲(+)、HER2/neu(+)
いずれか

リンパ節転移陽性1-3個
HER2/neu(-)
いずれか
PLUS
ER(-) and PgR(-)


High Risk リンパ節転移4個以上
または
リンパ節転移個数に関わらず、
HER2/neu(+)
いずれか
PLUS
ER(-) and PgR(-)
微小浸潤癌(1cm以下?)、特殊型(髄様癌、アポクリン癌、筋上皮癌など)は、
ホルモン不応答でもLower riskに分類する意見もある。


補助療法
 Risk  ホルモン療法反応性  反応性不明(含弱陽性)  ホルモン療法不反応性
 閉経前  閉経後  閉経前  閉経後  閉経前  閉経後
Lower risk TAM or GnRHa
無治療
TAM or AI
または 無治療
TAM or GnRHa
無治療
TAM or AI
無治療
 −  −
Intermediate risk ET(TAM±OFS)
or
化療→TAM
(±OFS)
(AI + OFS ?)
TAM or AI
化療→TAM
化療→AI
化療→TAM
(±OFS)
or 化療単独
化療→
(AI + OFS ?)
化療→TAM
化療→AI
 化療  化療
High risk 化療→TAM
±OFS
化療→TAM
化療→AI

TAM2-3年後
  Exe or Ana.
TAM5年後
  Letrozole
化療→TAM
±OFS
化療→TAM
化療→AI

TAM2-3年後
  Exe or Ana.
化療
・AC, CEF, or  CAF
・FECs
  +Taxane
 Dose dense
化療
・AC, CEF, or  CAF
・FECs
  +Taxane
  Dose dense
ET: ホルモン療法、OFS: 卵巣機能抑制、GnRHa: 性ホルモン分泌刺激ホルモン類似体、
TAM: タモキシフェン、AI: アロマターゼ阻害剤、 化療: 化学療法


LH-RH (GnRHa)は、2年投与ではなく、少なくとも2年投与

HER2過剰発現例には、全ての群で、ハーセプチンの投与が必要。