化学療法

St.Gallen乳癌初期治療に関する
コンセンサスカンファレンス

International Consensus Conference on Primary Treatment of Breast Cancer 2009


治療法の適応
治療法の種類 適応 コメント
 内分泌療法 全てのER染色(1%以上で可) ER(-)PgR(+)は
人工産物
 抗HER2療法 HER2陽性
(IHC +3またはFISH陽性)
 
 化学療法
  HER2陽性(抗HER2療法と)


  トリプルネガティブ


  ER(+), HER2(-)
   (ホルモン療法と)

Trastuzumabは、化学療法と併用または化学療法後に限られる

ほとんど全員


リスクによって種々








下表参照

ER: estrogen receptor, PgR: progesterone receptor, IHC: immunohistochemistry
1cm以下の腫瘍でリンパ節転移がなく、他のリスクがない場合、補助全身療法は必要ないかもしれない。
他のリスクとは、転移能を増加させる因子で、脈管侵襲など。
髄様癌、アポクリン癌、腺様嚢胞癌は、トリプルネガティブ以外低リスクであるので化学療法不要。


ER陽性、HER2陰性 化学内分泌治療の適応
 臨床病理的特徴  化学療法の相対適応  判断不適  ホルモン療法単独相対適応
ER, PgR 低レベル (1-50%)  高レベル (>50%)
悪性度 Grade 3 Grade 2 Grade 1
増殖力
Ki67

30%より大

16-30%

15%以下
リンパ節転移 4個以上転移 1〜3個転移 転移なし
脈管侵襲 広範な脈管侵襲有り   広範な脈管侵襲なし
腫瘍経 5 cm 以上 2.1〜5 cm 2 cm 以下
患者意志 可能な治療は全て   化学療法関連の副作用回避
多遺伝子分析 高スコア 中間スコア 低スコア
ER: estrogen receptor, PgR: progesterone receptor