友 の 部 屋

昨日はじめての抗がん剤の点滴をうけました。
                           <2004. 3. 3> by Ms. K. H.

自分が乳癌であると知ってから、昨日までは
ジェットコースターに乗っているような日々もありましたが
今は落ち着いて完治をめざしてがんばろうと思っています。

乳癌の宣告は受診したその日でした。
自分でも、あーやっぱりそうなんだ!と思って帰宅しました。
もちろん細胞診でも悪性といわれ、スグに手術で癌細胞を
取り除かなければならないといわれました。
18日にしこりを発見して20日に悪性腫瘍といわれ、
22日に今後のスケジュールをきいて、25日に再度先生に説明を聞いて
27日に入院
30日に内視鏡による温存療法の手術、翌月7日退院
と、こんなぐあいですべてのことが3週間という短いあいだに
はじまり、第一段階は終わってしまったのです。

癌になってしまったことは悲しいけれど
信頼できるドクターにめぐりあえたことが
私にとっては救いで、よしとすることにしました。
その先生のおかげで、なくなるはずだった胸があるから不思議。
なおさら、自分はほんとうに癌という病気なんだろうか?!
こんなに元気なのにとおもったりして。
そんな癌と闘う勇気さえも先生からもらってしまいました。

たしかに胸をみると傷があって、リンパも切除したので
腕はひきつって痛いし脇の感覚もまるでないけれど
でも、じぶんは健康以外のなにものでもないと
思えるのです。なぜなら、乳房がこれまでどおり
あって、(癌細胞を除去したのに)形をかえることなく
あるからです。

私がしていただいた手術は日本ではまだまだ、普及していない
術方であるときいて驚きました。
乳房切除は女性にとっては癌でショックを受け、乳房を失ってショックをうける
ダブルパンチのできごとだからです。
せめて、温存というなら形よくのこしたいと望みます。
でも従来の温存ではそうはいきませんでした。
鏡視下乳房温存術法により
これまでとなんらかわりなく胸が残せたということは
それは言葉では言い尽くせない
精神的におおきなプラスの影響を自分に与えてくれました。
先生に感謝です。

そして、次です。
抗がん剤を投与する日がきました。
今日がまたはじまりなんだと強く実感!
これから元気に生きていくためのスタートなんだと、
自分との闘いがはじまったのだと思います。

今、自分がおかれている状況をあるがままに受け入れて、
それがあらためて自分を知ることであり、
成長するための試練のひとつであるのではと
思うようにして自分をみることにしました。
この出来事があって、明日への道に導かれているのなら
気負わず、前を向いてこころざしをもっていたいと思います。
やりきれない気持ちになることはあるけれど
さっと気持ちを切り替えて明るいほうに想いをかわして
今こうして生きているよろこびをうけとめて感謝して
大切な時間をすごしたいと思います。