乳腺症 Mastopathy 　乳腺の病気の中で最も多い良性の病気です。多くは両側の乳腺に凹凸のある境界不鮮明なしこりを作り乳癌と区別しにくい場合もあります。女性ホルモンの感受性が高いため、生理前に乳房が張ったり、痛みが強くなるのが特徴です。乳汁分泌がみられることもあります。４０歳代に好発し、普通治療の必要はありません。 　一部分が硬くなりしこりをつくるような乳腺症の局所変化の強い場合があり、良性腫瘍や乳癌との鑑別が問題となることがあります。また、乳管の流れが悪くなり、乳管拡張や乳腺嚢胞をつくることも多いです。やはり、しこりを見つけたら詳しく調べる必要があります。 　乳腺が全体的に硬くなっていますので、中に腫瘤が出来ても、自己発見することが難しいことがあります。１年に１回は必ず、マンモグラフィ、超音波検査を受けるようにして下さい。