乳腺膿瘍 Breast Abscess 通常、限局的に膿汁が溜まった状態で、授乳や、扁平上皮腫瘍や乳管の閉塞により出来た廔孔に関連して起こる。 好発:閉経前には分娩後膿瘍、閉経後には乳輪下膿瘍として起こる。 発生:授乳女性の0.1-0.5%に起こり、授乳開始6週間には分娩後膿瘍は少ない。 危険因子:分娩後乳腺炎の5-11%は膿瘍になる(不適切な治療によるものが最も多い)。 乳腺炎の危険因子は母乳の滞留に起因することであり、少ない授乳や無授乳にもよっても起こる。 一般因子:糖尿病、関節リュウマチ、ステロイド薬、シリコン(パラフィン)インプラント、放射線治療をした乳房温存療法後、ヘビースモーカー、乳頭陥凹などのある方に起こりやすい。 合併症:廔孔 経過・予後:完全治癒に8-10日間、切開・排膿後抗生物質を投与しても、乳輪下膿瘍を頻繁に再発し、乳管の外科的切除を必要とすることもある。 |