薬品情報

フルツロン

 抗悪性腫瘍剤5FUのプロドラッグ5'DFUR(ドキシフルリジン)で、腫瘍組織内で活性の高いPyNPaseによって変換されて、5FUとなり抗悪性腫瘍効果を発揮する。

PyNPase (ピリミジンヌクレオシドホスホリラーゼ)
 ピリミジン系ヌクレオシドを過リン酸分解する酵素の総称で、核酸合成系に関与している。癌細胞は増殖が盛んなため、核酸の合成能が高まっており、PyNPase活性が高くなっていると考えられている。PyNPaseにはチミジンホスホリラーゼとウリジンホスホリラーゼがあるが、フルツロンは構造式がチミジン、ウリジンに類似しているため両方の酵素によって、5-FUに変換される。

効能・効果
 胃癌、結腸・直腸癌、乳癌、子宮頚癌、膀胱癌

用法・用量
 通常、1日量としてドキシフルリジン800〜1200mgを3〜4回に分けて経口投与する。尚、年齢、症状により適宜増減する。

副作用
 下痢(8.1%)、白血球減少(4.1%)、食欲不振(3.5%)

併用禁忌
 TS-1(テガフール・ギメスタット・オタスタットカリウム配合剤)
 ユースビル(ソリブジン)