フィールドマナーを守りましょう。 −自然の中では、動植物の生活が、 観察地では、地元の方の生活が優先です− |
野鳥には、野鳥の生活があります。 「野外で野鳥を見る」のが、バードウォッチングの出発点です。驚かせたり、飛び立たせたると、いるはずの野鳥に出会うこともできません。騒いでいると野鳥の声を聞き逃すこともあります。 また、最近はデジスコの普及で野鳥撮影が盛んですが、野鳥を撮影する気持ちがはやるあまり、周囲の人に迷惑をかけたり、野鳥を命ある生き物ではなく、単なる被写体としか見ていないような人が増えています。 自然のなかでの野鳥の生活を、私たちは見せてもらっているという謙虚な気持ちを忘れないようにしたいものです。 フィールドマナーは、野鳥観察・撮影の自主的なルール。 審判がいないだけに、個人個人が節度ある行動を心がけることが大切です。 フィールドマナーを詳しく記載することは、本来恥ずかしいことです。しかし近年、最低限のマナーを守っていない人が増加しています。フィールドマナーを守らずに野外で自己中心的な行動をすると、あなたが恥ずかしい思いをするだけでなく、地元の方や他の観察者が迷惑することさえあります。ぜひお守りください。 周囲に誰もいなくても、野鳥は見ています。 フィールドマナーを守ることが、自然と野鳥保護の第一歩です。 ★静かに、そっと 大きな声で話したり、走り回ったりすると、野鳥が怖がってしまいます。 ★道からはずれないで 道からはずれて行動すると、野鳥が怖がったり植物が傷むだけでなく、思わぬ事故に繋がります。 ★採集はしないで、ゴミは捨てずに ありのままの自然を大切にして、採集はやめましょう。 見えない・撮影しにくいと言って、樹木を切るなど環境を改変してはいけません。 また小さなゴミでも捨てないようにしましょう。 ★一歩さがって観察しましょう 近づいたり、ずっと同じ場所にいることで野鳥がおびえてしまうと、2度と戻ってこないかもれません。一歩さがると、それだけで野鳥が安心することもあります。特に繁殖期には注意しましょう。 ・大きな音や声をたてない ・巣やヒナ、親子に接近しない ・巣の近くで長時間いない ・餌や音声でおびき寄せない ※「自然な姿の野鳥」を記録しやすくするために、「音声や餌でおびき寄せる」のは本末転倒です。もちろん絶対に記録しなければならない正式な調査などで、野鳥を誘引することは確かにあります。しかし個人のバードウォッチングや自主的な「調査」で、そこまで行う必要はありません。 ★他人に配慮しましょう。 ●地元の方の生活を優先しましょう。 野鳥を記録するのは、そこで将来も野鳥が生息できるようにするためです。そのためには、地元の方の協力は欠かせません。しかし最近、自分が野鳥を観察・撮影することを最優先する人が増加し、問題となっています。野鳥観察・撮影者として以前に、一人の個人として恥ずかしくない行動を心がけましょう。 ・挨拶をきちんとしましょう。 ・駐停車する場所、時間は地元の迷惑にならない範囲にしましょう。 ・ゴミは持ち帰りましょう。(フィールドに落ちいるゴミを積極的に拾うくらいの気持ちで!) ・私有地、柵で囲われた範囲、田畑には入らないようにしましょう。 特に、田畑内のあぜ道には極力入らないこと。あぜ道のほとんどは私有地であり、地元の方が整備しています。入るときはその田畑の方がいる時に、了解を得てから入りましょう。 ・環境を変えないようにしましょう。 観察・撮影のため、樹木を切ったり、杭を立てたりする人がいます。こうした行為は絶対にしないこと。 ●他の観察・撮影者に配慮しましょう。 野鳥は誰のものでもありません。たとえ自分が最初に発見しても、その鳥の所有権を得たわけではありません。一箇所を占有して、他の観察者・撮影者に迷惑を与えないようにしましょう(でも、マナー違反は許す必要はありません!)。 |