豊島沖タンカー衝突事故

〔概要・問題点〕

2006年11月28日、香川県小豆郡土庄町豊島沖で貨物船と小型タンカーが衝突し、タンカーから積み荷の重油が流出する事故が発生しました。重油は事故現場から東方約10キロの土庄港まで到達しました。

野鳥への被害も懸念されますが、12月3日現在、マスコミで報道されたアイガモ以外には、被害個体は発見されていません。

本会も12月2日に現地で調査しましたが、重油で汚染された野鳥は死体も含めて発見しませんでした。

また現地では野鳥自体が少なく(カモ類は1羽も見ませんでした)、今後、少なくとも小豆島沿岸では、新たな被害が

発生することは少なそうです。

〔香川の野鳥を守る会の方針〕

本会では、重油汚染の被害鳥講習を受講したスタッフを中心に、関係機関、県外の専門家・経験者と連絡をとりつつ対応します。

 

INDEX〕

●経緯

●お願い

●経緯(2006.12.1)

2006年11月28日 夕方 事故発生

2006年11月29日 新聞各社で報道

2006年11月30日 重油が広範囲に広がり、最大で約60キロリットル(ドラム缶300本分)になる可能性などが報道される

    同日 昼    〔本会〕・県外の重油事故経験者の方と連絡

                  ・香川県みどり保全課、同水産課に、重油汚染の野鳥が発生した場合、

                   県外の経験者と連絡しつつ、本会でできる協力をすること口頭で連絡

                 ・香川県みどり保全課に、現時点では被害鳥の情報がないことを確認

    同日 夜    TVニュースで重油汚染のマガモ(後にアイガモ※と確認)が報道される

                ※腰掛川でアイガモ7羽が被害を受け、1羽が死亡。

2006年12月1日  香川県みどり保全課の担当の方より、本日重油が漂着した沿岸を確認したが、新たな被害個体は

              なかったの連絡。

2006年12月2日  万一の際は県経由で水・廃水処理の手配をお願いする段取りをとったうえで、簡易な洗浄用具を

              準備して本会スタッフ(3名)が現地入り。

              重油の漂着があった範囲を調査し、砂浜は可能な限り実際に歩いて漂着個体を探したが、新た

              被害個体は発見しなかった。

                ※当初に死亡個体が漂着していた場合、現地の油回収時に、漂着ゴミとあわせて処分され

                  た可能性がある。ただ報道もなかったことから、実際に無かった可能性も高い。

               また、沿岸のカモメ類やカワウにも、目立つ重油の付着はなく、飛行等も通常どおりだった。

               なお、アイガモが被害を受けた腰掛川は、地形上、満潮時に流れ込んだ重油が集中して

               遡るようになっており、川幅も狭くなる(2m未満)。そのため被害が発生したと考えられる。

               

お願い

今後も、被害鳥を発見した場合はご協力お願いします。

香川県では、野鳥への重油汚染対策は初めてですので、試行錯誤中です。

ご理解とご協力をお願いします。

 

@生きている野鳥で、自力飛翔が困難な場合(海岸に打ち上げられた水鳥など)

香川県みどり保全課へご連絡ください。

申し訳ありませんが、本会スタッフも全員現時点で本会へ直接ご連絡いただいても、すぐに行動できる人員がありません。

(現地での組織だった救護ボランティアもできていません(11/30現在)。)

 できるだけ多くの野鳥を助けたいと考えていますが、現在救護体制を検討中です。

また、重油が付着した野鳥でも、まだ十分飛翔できる個体まで捕獲して保護することは困難です。

 

A死んで打ち上げられた野鳥を発見した場合

種類、わかれば雌雄、羽数、場所、発見日時、発見者の方の氏名・連絡先を、本会にお知らせください。

本会で集約して、今後の被害予測に使用します。

いただいたデータは、県みどり保全課へも通知します。

 

 

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