『人生の贈り物 〜他に望むものはない〜』

板倉 朋江
















 初めて耳にしたのは昨年8月。めずらしく終日家に居られた日の午後、テレビに映ったさだまさしの野外コンサート『夏 長崎から』。彼と韓国最大のフォークシンガー「楊 姫銀」の合作曲という。 
   
  
  季節の花がこれほど
      美しいことに歳を取るまで
       少しも気づかなかった
    美しく老いてゆくことが
     どれ程に難しいかと
       いうことさえ気づかなかった
    もしももう一度だけ若さを
     くれると言われてもおそらく
      わたしはそっと断るだろう
    若き日のときめきや迷いを
      もう一度・・・


 
一つ一つの言葉が身体にしみ込む思いでした。最近やっとこの歌の入ったCDを手に入れました。 
 私は時々、普段心の奥底に沈ませた自分だけの喜びや哀しみを取り出す一人だけの時間を持ちます。そんな時を一緒に過ごしてくれる、大切な一曲になりました。                              

(いたくら ともえ


月報みつばさ2004年1月号「私の一曲」より