「残りの人生に夢中」

               
龍 詠美
 こんにちは!自分なりの夢中について話してみたいと思います。
 今年還暦を迎え、もう若くないと分かっていても「老」を認めたくありません。人生の始まりから→途中経過を経て→一段落と思われる所に来ていると思います。
 顧みれば、若かった時には勉強に夢中・遊びに夢中・恋愛に夢中・子育てに夢中と、人並みに平凡に義務や責任に則ってきました。その善し悪しを測る平秤もないままに時間は待ってくれず一年一年過ぎていきました。
 子どもたちは成長し、友達に恵まれ、環境にも馴染んできました。計り知れない残りの人生をどう過ごすかと考えました。出来れば自分の意思で、自分の価値観で自分の納得するように過ごしたい、それに時間は無駄に出来ないと思いました。
 何をしたいか?何が出来るか?何をすればいいか?と模索しました。人の歌を聴くと唄いたくなる、人の踊りを見ると舞いたくなる、人の作品に触れると作りたくなる。空振りも落ち込みも焦りもありました。けれど、「下手でも満足しなくても笑われても、しないよりした方がいい、『0』より『1』がいい」と決め、未知の先を考えないように一日一日出来る事をし、そして、した事を喜べるように、なるべく悔やまないように・・・続ける事…肩が凝るバイオリン、掛け声のヨサコイ、遣り甲斐を感じるボランティア、健康の為のウォーキング、心の糧の読書…気が付くと一日二十四時間では足りません。時に疲れ、時に自信喪失もありますが、素晴らしい出会い、感動、発見もあるから今も続いています。・・・古くて・・・新しい・・自分が「残りの人生に夢中」と思っています。
 結びに、新聞で読んだ九歳の子どもの言葉「・・・していれば、きっと神様がお手伝いしてくれる」に感動しました。前向きに生きる人には神様が良い道に導いて下さると、求道中の私は信じています。
                   (りゅう えいみ)
越谷教会月報みつばさ2008年4月号「私・・・に夢中です」より