今月の特集題  ビジョンを語る


 2月16日礼拝後、「信仰の先輩に聞く&石橋牧師と語る会」が開催されました。「信仰の先輩に聞く」ではお二人の方に貴重な経験を通して得られた事などお話していただきました。「石橋牧師と語る会」は私達の教会の将来や、日本キリスト教団の抱えている問題点などを、各部の代表者が質問して石橋牧師に答えていただきました。

質問1、教団常議員会の仕事内容は何か(石橋牧師が教団常議員になったことを受けて)
 教団総会では、教職14名、信徒14名が教団常議員選挙で選ばれ、教団三役とともに常議員会を組織します。教団総会は二年に一度開催されます。その間の総会で付託された案件などを審議します。
 二年間で五回の委員会が開かれます。
 私は、前総会期は伝道委員長でしたが、今度選ばれた常議員としてはこの委員会に出るだけで、委員長時代のように外部に出ていくことはありません。常議員としての責任は重いものがありますが、時間的には楽になります。

質間2、教区総会議長の任期について
 私は、教区総会副議長を二期四年、この五月の教区総会を迎えますと議長を二期四年勤めたことになります。関東教区では、慣例で二期四年以上教区議長をしないことになっています。したがって、今総会をもって議長の任期が終了することになります。
 お祈りくださり、お支えいただいたことを感謝いたします。

質問3、第二礼拝堂についての今後の見通しについて
 越谷教会は創立百周年を迎えるにあたって、宣教二世紀に向かってどのような宣教をしていく教会になるか協議を重ねました。
 礼拝出席も百名を越えるようになり、礼拝堂が狭くなったことの対策もふくめて協議しました。
 礼拝堂の問題については、午前二回の礼拝を守ることで対応することになりました。
 むしろ、ターミナルケアなど、今日の社会の課題を担える教会をつくることが決議され、城の上(増林)に三百坪の土地を購入しました。
 昨年教会債を発行して、銀行土地購入措入金の大部分を返済できましたことは、感謝です。
 この土地は市街化調整農振区域にあり、建物を建てるには、困難な土地です。当初は市街化調整区域から近い将来に除外されるのではと思われていましたが、実現していません。
 隣接地から一反先に小学校が建設されることになりました。場所的には病院が近い、バス停が近い、駅からまっすぐの道と良い場所です。
 今は、教会債の返済にカを注ぎ、資金がある程度出来た段階で、グループホームを持つ第二礼拝堂の建設を考えたらどうかと役員会で協議しています。
 その際、宗教法人では建物を建てることが困難ですから、福祉法人格をとり、チャペルをもったグループホームということになるでしょうか。このチャペルは普段はグループホームのホールとして音楽会など地域の交わりの場となります。
 しかし、運営主体は教会であり、このチャペルで毎週日曜日には礼拝が、ささげられます。
 この施設には心地よいお風呂をそなえた宿泊施設があり、土曜日にはこの教会に泊まり、グループホームの入居者とともに日曜礼拝をささげ、心も身体も信仰もゆったりと養われるときをすごせるそんな、第二礼拝堂の建設を考えています。



教会献金の基本姿勢について考えること
榎本喜美夫
 教会の財政状況からみると、越谷教会は全国でも上位にあります。信徒の友「日毎の糧」を読んでみますと、越谷教会程度の現住陪餐会員数をもっておれば、2000万円を越える予算を組んでもよいのかも知れません。会員数に応じて予算を組むべきだ、それが信仰の証しであるということも出来るでしょう。ハードルを高くしすぎて、越えられない予算であれば常にお金、お金と献金の訴えが繁くなるかもしれません。このあたりの捉え方は非常にむずかしいものがあると思います。
 会計担当としては基本となる月定献金をはじめ献金額についてはあくまで、会員のかたがたのご判断に任せてお願いしてきました。献金の多寡が信仰の度合いになるような新興宗教のような考え方はすべきではないと考えています。
 しかし、2002年度予算の折は、従来の考え方では予算編成が難しい、という判断をしました。判断材料は2001年度の決算が60万円近い欠損になってしまったことです。そこで役員会にもはかり、前年度の月定献金額を分析し、具体的なアップ額を示してご理解を訴えることにしました。だが、こうした訴えは毎年繰り返してお願いするようなことではないと思っています。
 口を開ければ教会員にいろいろな献金を訴える、というのは会計担当者としてあまりしたくない要請です。けれども高齢化社会に入っておりまして、厳しい財政状況の下、実態を正しくご認識いただいた上で、これからも献金要請がなされることがあり得ると思います。そうした時は、担当者はすでに切羽詰まった状態にあることをご理解いただければと思います。
(元会計) (えのもと きみお)

チャンピオンになりたい
田中郁子
 30余年の保育者生活を終えて家庭に入って17年、喜びと苦悩と感謝の歳月を歩み続けております。
 家族の病気や死と共に歩んで、寄り添い支える役割に息切れし、悲鳴をあげる度に、傍らで手を差し伸べていて下さる十字架の主イエス様に気づくのです。
 夕−ミナルケアの勉強会から始まった平成園ポランティアは、教会内外入り交じった奉仕で、ある時は青年の心の美しさ優しさに学び、ある時は教会の外の方々がそのお人柄から滲み出る温かさで私達と一緒に奉仕をして下さる姿に感謝しつつ、入居者お一人お一人の人格と二−ズに丁寧に応えるよう心がけております。
 深井智朗牧師(滝野川教会主任牧師)の「聖書に学ぷ」(ローマ12・15)から大江健三郎氏が若き日に心に刻んだ「チャンピオンの定義」を、兄上の夕−ミナル時に心を尽くして果たされたことを知り、感動しております。英和辞典で「チャンピオン」を引くと
・他の人に代わって闘い発言する者
・貧しい者、虐げられた者の擁護者
と冒頭に記されています。
 十字架の贖いの死を遂げて下さった真実(まこと)のチャンピオン主イエス様に救われた者として、主日礼拝の説教に全身全霊を傾けている今、「永遠の命に至る水を…」とサマリヤの女に(ヨハネ福音書4章)、「床を担いで歩きなさい」とベトザ夕の池の病人に(ヨハネ福音書5章)。
 その人(私)にもっとも必要な声をかけ、お言葉通りに救って下さる主イエス様の洞察の愛、命ずる愛に感極まっております。
(たなか いくこ)

越谷教会月報みつばさ2003年3月号「ビジョンを語る」より


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