今月の特集題  主に感謝



東神大での学びを終えて
須賀 工
 東神大での四年間の学びの時が、無事に終わった。この事が、今、特に感謝したい事の一つである。包括的に言うならば、それは神の導きへの感謝以外に他ならないのだが、そこに連なるものとして、越谷教会の方々によって祈り支えられた事、又、諸教会の支えや共に学んでいる神学生の支えがあった事への感謝は、私にとって欠く事の出来ないものである。
 四年間を振り返ると、それは「不安と感謝」が折り混ぜられたような時間であったように思える。神学は勿論、聖書の配列さえも知らないまま入学し、学校生活を進める中で、そこには、自分の無知・無力を異常なまでも、さらけ出そうとする生活があったし、自分の弱さや罪深さを嫌になるほど味わう生活があった(勿論、これは日々の必要的課題ではあるが)。このような生活の中で、「これで良いのか」と毎日、自分自身に問いながら歩み続けていた。しかし、このような生活の中で、教会の方々の温かい配慮と祈りがあったのは、疲れきった私にとって大きな励みとなった。私はこの事を通しても、神に感謝せざるを得ない。祈り支えて下さる兄弟姉妹と出会い、大きな励ましと配慮が与えられている。この事の恵みは、私にとって、欠く事の出来ない本当に大きな支えとなった。だから、私は、この出会いと恵みを、主に向かって本当に感謝しています。
 心を一つにする事は難しい。他人の喜びに共感する事も難しい。しかし、唯一の神を共に信じ、心を合わせて賛美できる兄弟姉妹がいる事、悲しみを共に越え、共に喜べる兄弟姉妹がいる事、共に励まし合える兄弟姉妹がここにいる事。この喜びは、神の導きと救いを通してのみ知る事の出来る幸いである。私は、兄弟姉妹と共に、神によって、このような不可能と思えるような喜びの中で共に生かされているのです。そして、この事の故に、私は、不安を超えて、感謝へと向かえるのです。
 神学大学の学びは、続きます。そして、その後の歩みも続きます。恐らく、自分自身の無知・無力さや罪深さは、変わらず、日々の生活の中で、常に問われ続けられるでしょう。しかし、私は、神が導いて下さる事、神によって一つとされた兄弟姉妹が励まして下さる事を知っています。だから、私はこの神の導きを強く確信し、兄弟姉妹の存在を強く心に留めながら、自分自身も又、神に仕え、教会に仕え、一人一人の兄弟姉妹に仕える者として、無力かもしれないが、その時その時を必死に、歩み続ける者でありたいと思うのです。
 四年間の学びが支えられた事、励まして下さる兄弟姉妹と出会えた事、その事を本当に神に感謝します。  
(すか たくみ)

目指せ!ピカピカのありがとうアンテナ
中村美代子
 最近出会って心に残った歌の歌詞の中にこんなフレーズがあります。
 『笑顔は作るもんじゃない 心の淵からこぼれるもんだね 感謝はしようとするもんじゃない 自然と沸きあがるもんだね』
 この歌を聴いて、この歌詞を見て、私は一番に幼稚園で一緒にすごさせてもらっている子どもたちの姿を思い浮かべました。
 何を隠そう、私が幼稚園でお仕事をさせて頂くようになって一番驚いたことは、子どもたちの「ありがとう」の使い方でした。子どもたちは思いもかけない所で「ありがとう」を使います。製作に使う紙を手渡した時、ブランコを押した時、絵本を読んだ時、ちょっとしたことを手伝った時等々…。大人にとってみたら当たり前なことや、「え?これ位のことで?」と思うようなことにも「ありがとう」と言えるのです。すごいなぁ…と思いました。
 本当に小さくて見逃してしまいそうなことに対しても感謝できるこの姿に、教えてもらったことがたくさんあります。
 私はどうしても、自分のいる状況に満足できたり安定した中にいないと「感謝」の気持ちにたどりつくことができません。不安や不満の方に目がいき、すぐに不平の言葉で膨れ上がってしまいます。「だって」「どうして!?」そんな「ありがとう」とは正反対の言葉が自分の中をグルグル巡ります。
 そんな時、『ありがとうの達人』に毎日会えるのは大きいのです。不平不満だらけのイヤ〜な自分に気付かされ、私に与えられているたくさんの恵みや喜びに改めて目を向けるキッカケをもらえます。
 きっと、「感謝」とは自分の感じたことや沸きあがってきた思いを、言葉や態度で表せることなのでしょう。大人になるとなかなか素直に表すことができなかったり、感度が鈍ってしまい、感謝することが難しいことになってしまいがちです。特に神様に対してはそうかもしれません。
 でも、その難しさに負けず心のアンテナを磨いて感度を上げ、子どもたちのように小さなことにも「ありがとう」の思いを持ってすごしていける者でありたいな…と思います。そしてその「ありがとう」をきちんと神様に向かっても大声でしていける者でありたいです。
 ではまず手始めに…
 「神様、私の近くにとっても素晴らしい お手本(こどもたち)を置いて下さって、ありがとうございま〜す!」
と、お祈りすることにしたいと思います。
(冒頭でふれた歌はAquaTimezの「ガーネット」という曲です)
(なかむら みよこ)

越谷教会月報みつばさ2008年3月号特集「主に感謝」より


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