今月の特集題  クリスマス -喜びに満たされて-



心に刻まれたクリスマス
森田 基子
 クリスマスという言葉を聞くと、思い出す事が、いくつかあります。
 幼き頃の我が家は、日曜日は教会という生活があたり前の家族でした。大家族で自営業だったため、夕食を外食することは、ほとんどありませんでした。でも、クリスマスは違います。戸締まりを始める夕方からバタバタと準備をして、コートを着て、家族で暗い夜道を歩くのです。そんな事一年に一度です。ひんやり冷たい夜風も心地よくなんだかウキウキして、暗闇に輝いていた美しい月が忘れられません。
 親戚にも、教会へ行っている人がいました。彼女は、安らぎを求めつつ純粋な心で通っていました。でも、礼拝に出席していたある人の、悪気はなかったであろう一言の言葉に深く傷つき、それ以来、教会へは行けなくなりました。でも、月日がたち、その言葉が過去の事となりつつある時のクリスマス。彼女にどの様な心の変化があったか解りませんが、クリスマス礼拝に出席したそうです。
 イベント好きの日本人が派手にイルミネーションを飾る今日ではありますが、教会から離れてしまった彼女に、教会をあらためて思い出させてくれたクリスマス。その時だけだったかもしれないけれど、彼女の心にあたたかい あかり を灯してくれたクリスマスに感謝。
 お姉さん先生だった頃。ある日、音楽が共通の趣味で親しくなった、同期の真理先生に誘われ 青学のメサイア いきました。世間知らずで田舎者の私は敷地内に輝く大きなツリーに目を奪われ、そして、聴いたオール青山のメサイアに心を奪われました。学生とはいえ完璧に近い素晴らしいものでした。先日資料の整理をしていたら、その時のプログラムが見つかり、一緒に行った人達の顔がうかび、メサイアが頭の中を流れ、なつかしく、心があたたかくなりました。数年続いた、ステキなクリスマスの夜のことです。
 そして、今。
 沢山のクリスマスキャロルを聴き歌いながら、何回ものクリスマスを過してきましたが、今年は越谷幼稚園主任として、ページェントの語りをします。
 沢山の先輩方を思いうかべながら、静かで厳かであたたかい雰囲気の伝統を守り続けられます様に。
 お客様ではなく、その場に立ち、一人ひとりすべての人と心を合わせ、祈り祝う事ができます様に。
 今年はより一層の、緊張クリスマスです。
(もりた もとこ)

クリスマスの恵
長尾 玲子
 私が青年会にいた頃、クリスマスの礼拝後キャロリングに出かけました。幼稚園バスに十数人が乗り込み、あちこちのお宅や教会墓地を巡りました。メンバーには、須賀実さんや渡辺総一さん、中村直子さん、薩摩君、小海基君、香世ちゃん、順基ちゃん(夫)、幼稚園の先生方他です。クリスマスイブに外で唄う讃美歌は寒さと感動で震えました。そして森谷さん宅の温かな豚汁と焚き火は忘れられません。ともしび館に泊まり、カビ臭いお布団に寝たのも懐かしい思い出です。
 あるお宅では、その頃には珍しく玄関先にツリーを飾っていました。その輝きに癒され「いつか我が家に」と夢見ました。我が家のツリーのルーツです。
 結婚して30年あまり・・・幼い娘達と飾ったツリーは年々大きな木となり、娘達三人も結婚しました。 
 長女と次女の家庭にはそれぞれ女の子が誕生。そして来春、夫の誕生日に出産予定の三女のお腹の赤ちゃんは男の子らしいと判りました。ホカホカのニュースです。
 この他にも、まだ信仰告白をしていなかった次女が、このクリスマスに娘の幼児洗礼と一緒にしたいと言っております。
 順調すぎて、びっくりしていますが、神さまは時を選んでお与えくださると思っています。
 大学受験の際の三女の信仰告白。
 自宅出産と娘の幼児洗礼を経験して長女が信仰告白。
 そして、育児中の次女も・・・。
 いつもクリスマスに私達はステキなプレゼントをもらっています。家族でしみじみその事を感謝しています。
 いつもは賑やかな我が家ですが、クリスマスは比較的静かに過します。急いで食事をして、教会に駆けつけ、戻ってまた食事の続きです。派手なケーキやシャンパンもこの日ばかりはありません。でも、一昨年前までサンタは毎年やって来ました。
 猫のシーちゃんにも首輪とおかかのプレゼントを用意してました。昨年はよっぽど忙しかったのでしょう。我が家はパスされてしまいました。
 さて、今年は?楽しみです。ふふっ!
 讃美歌より
  わたしの心は 神をあがめる
  わたしのすべてが 神を喜ぶ
  とるに足りない この身を恵み
  いつも変わらずに 祝福なさる
(ながお れいこ)

越谷教会月報みつばさ2008年12月号特集「クリスマス −喜びに満たされて−」より


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