主に生かされて

恵みに感謝
遠藤 孝
 狭い畑に数多くの野菜を栽培し、収穫ができるようになったときは、とても嬉しい。思わず、主に感謝を捧げてしまう。
 いつも収穫できるように栽培はできない。昨年は、春蒔き大根が収穫できなかった。ビニールトンネルの中に種を蒔き、育てていたが、少し大きくなってきたら薹がたち花の蕾が。少しでも早く収穫しようと、欲張ったため、時期はずれでの栽培であったためか、温度管理で失敗した。低温を感じて花茎ができてしまったのであろう。適温の栽培をすれば収穫できたのにと反省するばかり。
 家庭菜園の未熟さと栽培の難しさを感じるこのごろである。とくに病虫害の影響を受けることが多いので、収穫できたときは、主の恩恵を感じる。
 現在、夏季栽培の準備をしている。今までは、市販の苗を購入し、ナス・トマトなどの野菜を栽培してきたが、今では、苗づくりから挑戦している。
 種を蒔いた箱をゴミ袋の中に入れ、日向に置き温度を二十五度以上にして発芽させる。袋の中の温度管理が難しい。温室がないので低温には気をつけている。
 市販の物と比べると貧弱な苗。それでも実が収穫できたときの喜びは大きい。
 恵みに感謝。
 今年も種子を蒔き室内に置いてある。現在、発芽して一センチ位になってきた。これからポットに一本ずつ移植し、大きな苗に育てようと考えている。
 その苗を、近所の方・知人などにあげて畑に植えてもらおうと取り組んでいる。
 丹精こめた苗が、大きくなったとき、恵みに生かされていることを感じながら生活している。
 
(みつばさNo.271 3月号より)

       

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