教会学校、早30年

薩摩 雅宏  

 最初に教会学校の教師になったのは、大学に入学した年でした。若干十八歳でした。当時、教会学校の校長をされていた長尾弘先生がこのようにおしゃったのです。
 「小学校の先生を目指すなら、教会学校の先生をした方が絶対プラスになるよ。薩摩君、最初はヘルパーとしてやってみないか?」と。
 それから、三十年の年が過ぎてしまいました。何のことはない、ヘルパーだったのは最初の三か月だけ。五、六年生のヘルパーだったのですが、担任だった平山先生が和戸教会に転出されて・・・・。あっという間にヘルパーでは無く、今では校長。

 

    
 三十年間で子どもたちは大きく変わりました。私自身、職業がら常に子どもと接しているのでそのことはヒシヒシと感じます。今の子どもたちは、家でいい子なのです、もしかしたら、家の中では緊張した生活をしているのではと思ってしまうぐらいです。緊張は、長くは続きません。どこかで息ぬきをしなくては、やってられません。それが、学校だったり、教会学校だったりするのかもしれません。学校の授業でも、教会学校の説教でも子どもたちの私語は増えてきました。でも、不思議に話を聞いているのです。こちらが真剣に話すと、しっかり聞いているのです。子どもだからといって甘く見てはいけないのです。神様のことをしっかり伝えなくてはいけません。教会学校から離れても、神様の話を、そして存在を心の片すみにでも信じることができるように。そして、またいつか教会に来れるように。そのとき、笑顔で迎えられるようにと思うのです。「あれぇ、まだ先生やってるの?」なんて言われるように。 
 
(みつばさNo.285 6月号より)

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