主に生かされて
御言葉に養われ、御言葉に押し出されて 鈴木 恵子(尾鷲教会牧師) |
尾鷲教会礼拝堂 |
懐かしい母教会の皆さん。お一人お一人のお顔を想い出しながら原稿を書いております。 尾鷲教会に赴任して9ヶ月目に入ろうとしています。尾鷲は人口21000人、小高い山々に囲まれ、礼拝堂からは尾鷲湾を眺望でき、何故かガリラヤ湖を連想させられております。交通の便が悪いことから、日本のチベットと言われてますが、住民はお互いに支え合い親切です。立地条件としては右に伊勢神宮、左に熊野大社を控えており、歴代の先生方のご苦労を思いますが、ささやかでも毎週御言葉が語られ、主の御名を崇められていますことに感謝です。 「わたしの魂があなたをほめ歌い 沈黙することのないようにしてください」 詩編30編の詩人の命の叫びでした。死に赴くほどの危険な状態から、新たに生きる命を与えられました。神の恵みはどんな敵(死・災害・病)よりも勝っている。神の力はどんな敵よりもはるかに勝っている。 神こそが崇められ称えられるべきお方と。 詩人は絶望の中からこれまでの自分の信仰を見なおして、神より自我を大切にしてきた自分勝手な信仰に気づかされました。そしてどうかもう一度あなたの御言葉を語らせてくださいと必死に祈りました。 この詩人の信仰の姿勢と祈りが、丁度、夫を亡くし自責の念でとことん落ち込んでいた私に強く迫ってまいりました。自分自身の信仰を真剣に見直す機会となりました。この詩編30編に出会えたとき、主の赦しの十字架が鮮明に立ち、重くのしかかっていた自責の念が軽くされました。背後に石橋先生はじめ皆様の暖かなお祈りとお励ましがあった事を心から感謝します。 今、尾鷲教会では「祈りと証」のある教会を目指しております。祈りの輪を積み重ねつつ、礼拝から礼拝へと、主の御言葉に養われ、御前に立つ日まで褒め称えます。 (すずき けいこ) |
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(みつばさ No.316 2011年4月号より) |