第10日

12月7日


良い贈り物、完全な賜物はみな、上から、光の源である御父から来るのです。御父には、移り変わりも、天体の動きにつれて生ずる陰もありません。

(ヤコブの手紙1章17節)

トナカイの引くそりに乗り、白いぼんぼんと縁取りのついた赤いずきん、赤い毛皮の服、黒いブーツを身に付け、肩から大きな袋をぶら下げ、白いもじゃもじゃのひげを生やした恰幅のいいニコニコ顔のおじいさん。これが日本の人達の知っているサンタさんです。でもこれは150年ほど前にアメリカで確立したもので、それほど由緒正しいものではないのです。
 ご存知サンタさん像を生み出したのがセント・ニコラウスです。
彼は270年ころギリシアのアカイア州パトラスで富裕な家に生まれました。父はエピパニオス、母はヨハンナといったそうです。両親の若いときにニコラスを神から与えられたので、両親は神に感謝して慎み深い生活をしたのだと聖ニコラスの伝記を書いたジェノバの大司教ウォラギネ(1228/30-98)は書いています。
小アジア(現在のトルコ)の町ミラの司教が亡くなった後、後任を探していましたがニコラスに白羽の矢が立ち、気の進まないニコラスを司教の座につけてしまったようです。彼は熱心に司教の務めを果たし、司教として三位一体の教理や復活祭・降誕の日を定めた325年のニケア公会議に出席したといわれています。彼は子供が大好きでやさしく、貧しい人たちを助け、キリスト教を一生懸命広めました。両親が亡くなった時莫大な財産を彼に残したので、ニコラスはその財産を貧しい人々の為に使ったとされています。ニコラスは343年に没したということです。
      
その後、ミラの町は7世紀に起こったオスマントルコによってたびたび危険にさらされました。これを案じたイタリア東南部の町バーリは人を船で送り、聖ニコラスの遺骨を町に持ち帰り、やがて聖ニコラス会堂がヨーロッパ各地に建立されました。ニコラスの名の付いた教会が数多く建てられ、男の子の名にニコラスと名付けられることが多かったそうです。ロシア最期の皇帝といわれたニコラスニ世や日本でもニコライ堂にその名を留めています。
16世紀ドイツに起こった宗教改革は、やがてヨーロツパ各地に広がり、プロテスタント教会においては聖人信仰は禁じられました。しかしながらニコラス信仰は民衆のなかに根強く息づき、12月6日の聖ニコラスのお祭りに付きものだつた贈り物の習慣を24日の夜にすることにしたり、さまざまなクリスマスの贈り物の贈り手であるクリスマスおじさんが登場するようになりそれがセント・ニコラス(=日本ではサンタクロース)となったと言う訳です。
 日本で最初にサンタクロースが登場したのは、明治7(1874)年とされています。日本で最初の原女学校(今の女子学院)の創設者、原胤昭が東京第一長老教会で受洗した時の記念クリスマス会にサンタクロースを登場させることにしました。なんと裃姿に帯刀の殿様姿であったということです。宣教師たちはこのサンタクロースには困惑したようですが、キリスト教が日本という土壌に定着するためには必要な発想であったかも知れませんね。
 
 「サンタクロースへの手紙とお返事」
日本の子供達がサンタクロースへの手紙(宛先不明)を出す為の処置として、1980年にサンタピア委員会が発足しました。1984年には「サンタクロース郵便局」が開設され、サンタクロースへの手紙が確実に送られ、返事も送り返されるシステムが整備されました現在はサンタレター協会がその業を引き継いでいます。クリスマスのお手紙を希望の場合、12月7日(火)郵便局お振込分までです。
※ 12月8日以降のお振込は、新年のお手紙の取扱となります。 オンライン申込のみ受付中です。
(但し費用がかかります1,380円/通:2010年現在)

「サンタクロースからの手紙」
−北欧にいると言うサンタクロースから手紙が届きます−
「サンタさんからのお手紙」は、フィンランドのラップランドに住むサンタさんからのエアメールで届くステキなお手紙です。サンタさんの想いがたくさん詰まったお手紙は、サンタさんのお手伝いをしている「サンタクロースグリーティングセンター」により送られ、世界中の人たちを笑顔にしています。「サンタギフト」は皆さんと「サンタクロースグリーティングセンター」との橋渡しをしています。
サンタさんからの心のこもったステキなお手紙を、 お孫さまやお子様、大切なあの方、そしてあなた自身に。ぜひどうぞ。
お申込受付期間:9月1日(水)〜12月12日(日)
(但し費用がかかります1,350円/通:2010年現在)

「ひろお サンタメール」

北海道広尾(ひろお)町は、サンタのふるさと、ノルウェー・オスロ市から「サンタランド」の認定を受けた。太平洋沿いの自然豊かな町です。その広尾町のサンタさんから届けられるクリスマスカードが「ひろお サンタメール」です。あなたも大切な方に、たくさんの愛と夢がつまったサンタメールを贈りませんか?オンラインで申し込みができます。
サンタメール1通につき500円(税・送料込み)です。

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