第19日


12月16日



勧める人は勧めに精を出しなさい。施しをする人は惜しまず施し、指導する人は熱心に指導し、慈善を行う人は快く行いなさい。
(ローマ人への手紙12章8節)



 クリスマスというと皆さんは何を一番に思い浮かべるでしょうか?小さな子どもさんなら、まず「クリスマスプレゼント」と答えるのではないでしょうか。では、どうしてクリスマスには人々はプレゼントを贈り合うことになったのでしょう。
このプレゼント交換は、最近の物が豊富な時代の産物ではなく、もっともっと古い歴史ある風習なのです。古代ローマ時代、サトゥルナリアというお祭りがあり、ローマの人々はその期間中は親しい人々の間でプレゼントを交し合ったそうです。 また、長い冬が折り返し地点を回る冬至のお祝いに、今まで細々とつないでいた食糧を使って、各家庭の自慢のお料理を隣近所でご馳走し合ったのが発祥とも言われています。
      

 子どもたちにプレゼントを贈るようになったのは、もう少し時代を経て後、子どもの守護聖人と言われた聖ニコラスへの崇拝が広まった頃だと 考えられています。この風習はヨーロッパの親達にしつけの一環として用いられ、お菓子など子どもの喜ぶ贈り物がもらえるのは良い子だけで、 逆に悪い子にはタマネギや、消し炭や、木の枝を束ねたムチなど、もらっても全然嬉しくない物が用意されていました。普段の行いにかかわらず、 良い子も悪い子も平等にプレゼントをもらえるようになったのは、ごく最近、アメリカで近代的なサンタクロースが生まれた19世紀以降だとの ことです。古代・中世の子どもへのしつけは厳しかったのですね。
 


 子どもへのプレゼントは暖炉かベッドにぶらさげた靴下に入れるのがならわしでした。そのため中身は靴下に入る小さなもの・・・。 昔の子どもたちはどんな小さなささやかなものでも、プレゼントをもらえることが非常に嬉しいことだったのです。近代になって、 大きなおもちゃ等が市場に出始めると、プレゼントは靴下では入りきらなくなり、クリスマスツリーの根元にプレゼントを置くと 言う習慣が広まりました。宗教改革期のドイツから伝わっていったそうです。





 ではなんで靴下なんでしょうか?それにはこんな逸話があるのです。
むかしむかしあるところに、貧乏なお父さんと3人の娘たちがつつましく暮らしていました。 娘たちが大きくなりお嫁さんに行く年頃になっても、お金がなくって準備もできず、結婚できません。 それどころか、お金に困ったお父さんは娘を売ってお金に換えようとさえしたのです。
それを知ったセント・ニコラウスは、娘達をかわいそうに思い、そっと窓からお金の入った袋を 家の中に投げ込みました。お金は何処に落ちたのでしょうか?なんと、お金の袋は、暖炉のそばに 吊るしてあった靴下の中に落ちたのです。お陰で、娘達は無事に結婚することが出来ました。 それから、巷の人達にその話が広がり、人々はくつしたを吊り下げてプレゼントを待つようになった のだということです。



 きっと今の子供たちはクリスマスには、素敵なプレゼントを貰うことでしょう。でも今でもプレゼントを貰えない子供たちが大勢いることを覚え、頂いた物に感謝の気持ちを持って欲しいと思います。
 そして、一番のプレゼントは神様からの大きな愛の贈り物=イエス・キリストだということを知って頂けたらと思います。

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