2003/9/6-9/7  萩が咲くころ


仕事が忙しくて広島に帰る間もなく、アメリカに行って帰って、すぐさま仕事に戻って1週間。
運良く今週末は仕事がなさそうなので、今のうちにと広島へ。

家の庭では、冷夏だったせいか、いつもはしなびたようになってしまうシュウカイドウが綺麗にさいて、シュウメイギクもたくさんつぼみをつけている。

次はいつ帰ってこられるかわからないので、小板にも足をのばす。日が暮れてから小板に到着。

玄関を入ると、上がり口の横に和牛のイラストつきのダンボール箱がいっぱい積んである。
お、これが先日1頭分買ったという見浦牛のお肉が入ってた箱だな。
この牛、1頭分といっても、体が小さかったので、普通の牛の半分しか肉の量がなかったそうだ。
しかし、小さくても牛は牛、肉の総量なんと170kg!す、すごい。とても1家族で食べられる量じゃない。
おまけにこの牛、和牛の肉質(霜降り度合い)としては最高ランクのA5
冷凍する前の肉を食べられなかったのは残念無念。

家にあがると、いつもみんなが集まる部屋に、赤ちゃん用のゲージがどーんとすえられていて、中ですっかり子供らしくなったアキヤがつかまり立ちをしている。
おー、2ヶ月みなかっただけで、こんなに育っちゃたか。とりあえず、写真、写真っと。

「おじいちゃん、だーいすき」の図。

「おかあさんと一緒、上機嫌」の図。

カナダの写真を見せたり、近況報告をしたりして、その日は就寝。

次の日の朝、快晴。朝露がおりて、気持ちのいい朝。
カメラをもって散歩に出かける。

2階建てツユクサ

大好きな秋の花、アケボノソウ

まだ若いススキのむこうに見えるのは深入山。

初秋の空をバックに咲くのは、アキノノゲシ

茎まで黄色いオミナエシ

欠けた羽に夏の終わりを感じさせる、カラスアゲハ

青いのとは、風情が違う、白いツユクサ

ほころび初めたヤマハギ

むむっ、この標識は、めずらしいかも?

別名「アカマンマ」のイヌタデ

種の形がユニークな、キンミズヒキ

羽を休めるアキアカネ

初めて見ました。ツユクサのなかまのイボクサ

牧場を一望。

写真には写ってないが、左手に道路工事で出た土砂で埋め立てて作った新しい牧草地がある。
親父さんによれば、埋め立てて牧草地を作る場合は、水の流れを計算して作るのがコツだとか。
コツその1、平らにしないこと。つまり、中心を盛り上げる、傾斜をつけるなどして水がたまらないようにすること。
コツその2、流れる水が軟弱な埋立地を削り取ってしまわないように、埋め立てではない場所に水がながれるようにすること。
なるほどねえ。。地肌が風雨にさらされる、牧草地ならではのノウハウだ。

牧場を一回りして、肥育牛舎の前に差し掛かると、めずらしいのか、餌がほしいのか、申し合わせたように柵から首を出してくる。

ちょうど、お袋さんが、餌やりをはじめるところ。
高さ4mぐらいの飼料タンクのレバーを動かすと、飼料がザーッと落ちてくる。

この飼料タンク、芸北の閉鎖した牧場から譲り受けて、設置してもらったものだとか。
ところが、設置してもらってから中がカビだらけなのに気が付いた。
あんまりカビがひどいので、掃除しなきゃという話になったけど、さて、どうやって掃除するか。

飼料の取り出し口が小さくて、くぐれるのは体の小さいお袋さんだけと判明。当然、掃除担当はお袋さんに。
中に入ってからが問題。なにせ、高さは4m、中はがらんどう。掃除するための足場がない。
そこで、てっぺんの餌を入れるところにチェーンブロックをとりつけ、その先にブランコ状の座るところをつくり、座っている人が自分でチェーンを操作して高さを変えられる、人力エレベータが完成。

次は掃除用具。最初はお風呂掃除用のスポンジを試してみたが、こすれども、こすれどもさっぱり落ちない。
そこでスチームクリーナーを買って来て試したところ、快調に作業が進み、なんとかタンクの中のカビとり完了!
かくして、ようやく飼料タンクとして使えるようになったんだって。

という話を、餌やりの前に話してくれる、お袋さん。(その間、牛たちはおあずけ状態。。)

餌やり作業開始。通路に沿って進みながら、濃厚飼料とストロー(干草)を餌箱に入れて行く。

この畜舎の餌箱は、幅が広めの作りつけのコンクリート製。
他の畜舎では、ドラム缶を立て半分に切った物を使っているところもあるが、ドラム缶では少し横幅が狭いので、牛が餌を食べるときにたくさんこぼしてしまうんだって。

ついでに畑の様子ものぞいていこう。

ナスはそろそろ終わり。

こちらはキュウリ。畑には受粉を担当してくれる虫たちの働きは欠かせない。

シソの花。お袋さんの話では、家で育てたシソでないと、梅干にあんまり色がつかないんだって。

夕方の新幹線で旦那が広島に帰ってくるので、そろそろ出発しないとね。
自分では絶対買えないステーキ肉などお土産にもらって、いざ出発。

じゃあまたね、アキヤくん。なにも、そんないやそうな顔しなくても。。。