ペイトンプレイス物語:こん太のコラム
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その1 | ||
もう最近すっかり回顧モード入ってます。 先日の地震で恐くなって、クローゼットの中の棚を壁にしっかり固定しないとと思い、物で溢れかえったクローゼットの中を整理しました(と言っても、物は捨てられない人間なので、整頓というのかな)。普段は見ない奥の方の引き出しや棚から、中学時代大ファンだったライアン・オニールの切り抜きや、自分でそれらを貼って作ったスクラップ・ブックやアルバムなんかが、出てきた〜!(笑)。う〜ん、もうこの頃からしっかりマニア(何の?)だったのね。 それと一緒に大好きだったテレビ・シリーズ「ペイトンプレイス物語/PEYTON PLACE」の第1回放映分の写真とネガも発見!そう、ビデオがない時代だから、カメラ(その頃、僕は'写真機'と呼んでました)で、テレビの画面を撮ったんだわさ。涙ぐましいファン心理!!嬉しくなって、そのハーフ(これも古いね〜)のネガを全部、焼き増しに出してしまいました。 「ペイトンプレイス物語」、絶対日本にも大ファンがいるはず。ファン・サイトがあってもおかしくないくらい面白いテレビ・シリーズでした。もともと、グレース・メタリアスという方が1957年に発表したベスト・セラー小説「PEYTON PLACE(楡の葉のそよぐ町/ペイトン・プレイス物語) 」が原作で、それが2つの映画になり(註1)、その後テレビ・シリーズ化され、1964年9月から約6年間、1話30分で毎週2回、米ABCで放映された人気番組です。日本でも1965年に半年程?放映されたようですが途中で打ち切られ、全514話が日本で完全放映されたのは、東京ではTBSテレビで1976年10月4日から1978年12月15日、大阪では朝日放送、1977年9月5日から1981年9月7日でした。前半の267話までが白黒で、残りがカラー撮影。日本で放映された時は、白黒撮影のものがセピア・カラーで放映され、それでも話題になりました。 テレビ・シリーズの物語は原作とはかなり違うものですが、これがまたすごく良く出来ているんですよね。それに出演している俳優がまたいいの!ライアン・オニールはもちろん、ドロシー・マローン、エド・ネルソン、ミア・ファロー、バーバラ・パーキンス、クリストファー・コネリー、ジェームズ・ダグラス、ティム・オコナー、ラナ・ウッド(ナタリーの妹)、リー・グラント、ジョン・カー、ジョージ・マクレディ、リー・テイラー・ヤング、ジーナ・ローランズ、ダイアナ・ハイランド(トラボルタの今は亡き偽装恋人)、バーバラ・ラッシュ、レスリー・ニールセン…もっともっと、もうクラクラします。 で、写真が出来てきたので、ここでは一枚のみ、番組最初にいつも登場したライアン・オニール様のアップを公開します(出し惜しみじゃないのよ、要望があれば、いずれ全部公開するかも)。そうロドニイ・ハリントンが役名でした!めちゃぼやけてるけど許してね。あの'悪趣味(褒め言葉ですぅ)の帝王'ジョン・ウォーターズも「ペイトンプレイス物語」の大ファンだったことは知ってたけど、今ネットで検索してみたら、僕と同じようにテレビ画面を写真で撮ってたんだって!John Waters「Change Of Life」 という本でその写真を公開しているとか。欲しくなってきたじょ〜。ジョン・ウォーターズもダグラス・サーク好きだし、僕達って趣味が合いそう(一部除く)。 (註1) 「青春物語/PEYTON PLACE」(1957年)と「青春の旅情/RETURN TO PEYTON PLACE」(1961年)、こちらの映画2本も好き! (2004年9月16日) |
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その2 | ||
"ボストンから北へ数十キロ、ニュー・イングランド地方にある小さな田舎町、それがペイトンプレイス…" 懐かしすぎる「ペイトンプレイス物語」のオープニングのナレーション、そしてバックに流れるのはお馴染みのあのテーマ曲。フランツ・ワックスマン(FRANZ WAXMAN)がもともと1957年の映画版に書いた主題曲ですが、同じ曲がテレビ版でも使われています。僕はシングル盤レコードを持っていて(上写真)、久々に取り出してみました。ジャケット裏の解説を読むと、収録されているのはテレビ版の音源ではなく、ラナ・ターナー(好き!)が主演した映画のオリジナル・サウンドトラックを流用したものでした。どおりでかなり豪華なオーケストレーションです。もうひとつ「スター誕生/ペイトンプレイス物語」とタイトルがついた1977年の101ストリングスのアルバムにも、この主題曲が入っていて、こちらはバーブラとクリス・クリストファーソンの映画「スター誕生」のちょっと珍しい写真がカバーに使われていたこともあって、当時買いました。ここに収録されてるヴァージョンもテレビで流れていたものとは少し雰囲気が違います(なぜかギリシャ風に聞こえる〜)。 この「ペイトンプレイス物語」のテーマ曲が気になってもうちょっと調べてみたら、現在テレビ版も映画版もオリジナルがCDで手に入ることが判明。早速まずテレビ版の方を注文しました。 そして、グレース・メタリアスの原作本(1976年 三笠書房刊 山西英一訳)を読み直そうかとパラパラとめくっていたら、僕が昔記した鉛筆書きのメモが挟まってました。 They say that the seasons are four But you and I know there are more And best of them all is the one that we call The wonderful season of love The wonderful season of love そうそう、この主題曲には<WONDERFUL SEASON OF LOVE>というタイトルの付いた歌詞があって、映画版PEYTON PLACEの続編「青春の旅情」では、ローズマリー・クルーニーの歌でオープニングに流れるのです(現在CDで入手可)。この映画をテレビで観た時、歌詞をメモしておいた僕でした(笑)。自分のマメさには、カンドウしたっ!!。 (2004年9月17日) |
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その3 | ||
前回、ローズマリー・クルーニーの歌う「PEYTON PLACE」の主題歌<WONDERFUL
SEASON OF LOVE>を紹介しましたが、実はこの曲には別歌詞のものがあるのです。中古レコード市で見つけてしまいました。なんと歌うのはテレビ版出演者のひとりで、ライアン・オニール扮するロドニイの弟、ノーマン・ハリントンを演じたクリストファー(クリス)・コネリー(CHRIS
CONNELLY)(註1)です。アルバム・タイトルが「THE BOY FROM PEYTON PLACE」で、カバー写真もペイトンプレイスのセットで撮られており、写っているクリスもノーマンそのもの。1965年に発売されたレコードのようです。「ペイトンプレイス物語」のテーマ曲は<THEME
FROM 'PEYTON PLACE'(FOR THOSE WHO THINK YOUNG)>と表記されていて、歌詞も若者向きにしたんでしょうね。 そのアルバムには全12曲収録されていて、クリスの歌唱は、そうですね…例えて言えば、マイケル・フランクスから甘さと滑らかさを取って、それをさらに素人っぽくぎこちなくした感じ(息継ぎの音がかなりデカイ)。でも、悪くないですよぉ〜。他の収録曲は、ゲイの美男青春スター、タブ・ハンター(註2)の1957年の全米NO.1ヒット<YOUNG LOVE>のカバーやボビー・トゥループ作の2曲に、スタンダードの<LET IT BE ME><FOR ALL WE KNOW>などなど。 クリスは、ライアンとテイタム・オニール(註3)親子が映画「ペーパー・ムーン」(1973年)で演じた役を、その映画のテレビ版(1974年 全13回のシリーズ)でジョディ・フォスター(ビアン!)と演じたこともあるのだけど、俳優としての華では負けても、歌はライアンよりはいいと思う…(低次元で、比べるなってか?)。 低次元といえば(笑)、もうひとつ長年ずっと気になってることがあって…。「ペイトンプレイス物語」で一番魅力的な女性と言えば、やっぱりベティ・アンダーソン(後に3度の結婚で姓がハリントン→コード→再びハリントンと変わるけど)ですよね。そのとってもしたたかな女ベティを演じた才能のきらめく女優バーバラ・パーキンス(BARBARA PARKINS)もレコードを出してるらしいんです。 「スクリーン」誌の1968年6月号181頁に "「ペイトン・プレース物語」で注目され映画「哀愁の花びら」で話題の焦点となっているバーバラ・パーキンスが、つい最近ハリウッドの某芸能記者に対し柳眉をさか立てて噛みついたそうです。その理由は、こんど自分の芸域を広げようとしてレコードに歌を吹き込んだ彼女を評し、その記者が『バーバラに歌の才能はない』と言ったためです。しかしともかくそのレコードは間もなく発売されるので、どちらが正しいか―今ごろは厳正なファンの審判が下されている筈です。" って記事が出てて、彼女のレコードずっと探してるんだけど、いまだ見つからず、もしかして出来がヒドすぎて発売中止になったんか?ぜったい欲しい〜ぃ!! (註1) CHRISTOPHER CONNELLY 1988年の12月に47歳の若さで癌で亡くなられていたとは…。 (註2) TAB HUNTER 1931年ニューヨーク市生まれ。「くたばれ!ヤンキース」(1958年)、ディヴァインと共演した2本「ポリエステル」(1981年)「ラスト・イン・ザ・ダスト」(1984年)や「グリース2」(1982年)などに出演。演技下手だけど、男前です。アンソニー・パーキンスとデキていたのは有名な話。 (註3) テイタムさん「SEX AND THE CITY」の、'キャリーが友人のパーティで脱いだ靴を盗まれる'エピソードに出てて、懐かしかったデス。僕、彼女と同い年なんだわ(爆)。これからどんどん映画出演して大復活してほしいもんです。 (2004年9月18日) |
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その4 | ||
ライアン・オニールが目当てで見始めた「ペイトンプレイス物語」だったけど、大阪での放映終了の1981年頃にはもうすっかりオニールはどうでもよくなってました(ほら、彼はルックスは確かにいいんだけど、実生活では人を殴ったりする事件も多く、'俺様が…'的態度でも有名だったし、もともと決して'誠実なタイプ'じゃなかったしね。もういらな〜い!ファラ・フォーセットと共にどこまでも堕ちてよし!)。それでも、このテレビ番組を見続けたのは、やっぱりシリーズ自体がすごく魅力的だったから。ベティはもちろん、ジェームズ・ダグラスが演じたスティーブン・コードや、ジルという娘に夢中になって聖職を捨てる牧師のトム・ウィンター(このエピソードがエロチックで最高!)なんかのキャラは特に好きだった。 ところで、このシリーズを(僕のように)最初から最後までずっと見続けていた人なんてどれぐらいいるのかな?1981年以降日本で再放映もされてないようだし、一度も見たことない人や、まだ生まれてなかったと(虚しく?)主張する人も多い(笑)でしょうね。かく言う自称大ファンの僕も物語展開の詳細はもうかなり忘れてしまってます。そこで、テレビ・シリーズ「ペイトンプレイス物語」に初めてまたは再び、興味を持った方にお勧めなのが1977年から1978年にかけてTBSブリタニカから出版された全4巻のノヴェライズ本「テレビ版 ペイトン・プレイス物語」T〜W(各巻270ページ前後)。さすがに6年間放映、30分×514本あるので、1000ページぐらいでは収まりきれず、シリーズの全ての細かいエピソードがこの本に触れられているわけではないのはとても残念だけど、それでもかなり良く出来たノヴェライズ本だと思います。ぜひ古本で見つけてね。 もうひとつ、ストーリーに関しては、雑誌「週刊TVガイド」が、番組放映中毎号1ページを割き、その週のあらすじを掲載してくれていたので、これもず〜っと(おこづかいから)買ってファイルしてました。ところが、東京での放映が終わった途端(註1)、"お断り 毎週、ご愛読いただいている「ペイトンプレイス物語」は都合により、掲載を終了させていただきます。なおテレビでの放送は継続します。"というコメントと共に無情にもこのページは打ち切られてしまったのです(号泣)。関東版「週刊TVガイド」ではあらすじの連載は最後まで完了したんでしょうか?気になるぅ〜。そのページをファイルして現在まで持っているというような'「ペイトンプレイス物語」オタク'の東京のヒトがいたら嬉しいのだけど…(ありえない)。 (註1) 東京と大阪では、放映開始時期および毎週の放映回数が違っていたため、東京は大阪より3年近く早く放映が終了しました。 (2004年9月19日) |
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