久高島留学 活動趣旨

 沖縄本島南部の知念村の港から定期船で15分、人口約200人、南北に約3kmの細長い島。周囲は珊瑚礁(リーフ)に囲まれ、主な産業は漁業。過度な開発や観光化を免れ、沖縄でも貴重になった美しい海と静けさと満天の星がある。こんな久高島で年間を通して生活を共にし、海や畑や歌や三線や星空の日々を過ごします。

 本土で行われる山村留学のように子どもたちの住民票を移し、地元の久高小中学校に通いながら放課後や休祭日に様々な活動を行います。地域に対しては小さな学校への生徒の確保、さらにこれらの活動をもとに活性化を提供していくことを心がけます。

 久高島は他の多くの離島や僻地と同じように近年人口が減少し、学校も超小規模校となっています。しかし、過疎や小規模校と言うハンディを逆手にとって、沖縄のこのような島だからこそできる活動があります。

 この島のウミンチュ(漁師)は沖縄でも最も伝統的な文化を継承していると聞きました。小さな頃から親の手伝いをしながら漁をし、リーフの中で魚を追いかけ回して行う追い込み漁では、船に乗ることもつかまって休むことも許されず延々と泳がされる。そうやって歳を経て成長したある日(13〜15歳の少年)、真っ暗な海岸の岩の祠で一晩を過ごし、翌日、獲物(魚でも貝でも、どんな小さなものでも)つかまえて皆の待つ港まで行くと皆は彼を一人前の漁師として認め祝福する、と聞き感動しました。

 かつて子どもが大人に成長する過程で課されていた体験や学び、そして人生の節目節目に通過すべき儀式(イニシエーション)というものがこの島には残されています。それは私たちが人間として将来この地球に生きていくために必要不可欠な体験であり学習であると考えます。

 子どもたちが抱える様々な問題、地域や国家さらに地球規模で私たちが取り組まなければならない多くの課題に向かい合ったとき、このような活動がいま最も必要とされるものと思い久高島留学を立ち上げました。

子どもたちが、現代社会が、失いかけている大切な学びの場を再構築することが、この久高島では可能だと考えます。そしてそのような活動の意義と素晴らしさをここから発信し、沖縄県全域に、さらに全国に活動の輪が広がることを願い成長発展させていく所存です。