詰め替えインクについて

 私はプリンタを何回も買い換えて使ってきたが、いつも詰め替えインクを使ってきた。この結果から詰め替えインクの品質は全く問題ないと確信している。プリンタは主にデジカメ写真のプリントに使っている。純正と比較して色あせとか、耐久性、色合いが違うとかいわれているが、私のように趣味でプリントしている場合、全く問題ない。色合いの違いはもしあったとしてもドライバで調整できる。

 詰め替えインクの品質については、プリンタメーカの対応を見れば一番良くわかる。もし詰め替えインクの品質が悪く、プリンタが壊れたとか、色合いが悪くとんでもない写真ができたとなれば、誰も詰め替えインクを買わなくなり、自然に淘汰されるものである。実際にはCanonが詰め替えインクを使わないよう嫌がらせをしているのも、Canonは詰め替えインクは純正とほとんど変わりがない品質であることをよく承知しているからであろう。

 私は詰め替えインクを使った結果ヘッドが詰まったりした場合まで保障をしろといっているのではない。これは使用者のリスクであり、責任である。インク残量表示機能の停止を止めろと言っているだけである。

詰め替えインクのボタ落ちについて 
 インクを詰め替えた結果ボタ落ちするということをよく聞く。これは詰め替えの時次の2点を守れば完璧に防げる。
1.インク注入時にはインク室をできるだけ下の位置にし、スポンジ室にインクが漏れないようにする。スポンジにはインクを過度に含ませないようにする、のが重要である。
 この辺の状況は言葉だけではよくわからないので、図を書こうと思ったが私の考えと全く一致したサイトを見つけたので、紹介しておく。

である。

2.インク注入後にはインク注入口を密封する。注入口は添付の栓で塞ぐか、テープを貼るかして塞ぐわけであるが、とにかく密閉するよう注意する。付属の栓で塞ぐ場合、穴あけを上手くしないと栓をした場合に気密が保たれない恐れがある。私の場合インク室の側面上部でできるだけスポンジ室に近い位置に穴を開け、インク注入後は粘着アルミ箔で封止している。インク注入時はカートリッジを縦にして注入している。

 このインク室が密封されれば、インクがスポンジ室に流れ出ようとすれば、負圧がかかることになり、ボタ落ちが避けられる。この作業の時もインク室は下位置に保ち(つまりスポンジ室は上部に)注入したインクがスポンジ室に流れないように注意する。

 注入後のカートリッジをプリンタに挿入する時、インク出口ににじんでいるインクを紙等に含ませれば、そのままの状態でもインクは出てこない。純正インクの封を切ったときインクが漏れ出てこないのと同じで、インク室の密閉が鍵である。



Canonは「インク残量表示機能の停止」をやめよ
 私はCanonのiP4200プリンタを買った。H17年の暮れバージョンのプリンタである。この頃のプリンタは技術的にはほぼ完成した成熟商品になったと思う。紙のフィードが時どきひっかっかる事はあるが、プリント品質、速度もまあまあ満足できるものと思う。

 しかし、もっとも気に食わない嫌がらせ機能がこの年のバージョンから実装される事になった。
インク残量表示機能の停止である。
 プリンタ本体の価格は競争の結果安くなった。逆にインクカセットは非常に高い。消耗品で儲けるビジネスモデルなんだろう。各色のインクを3回も買えばプリンタが買えてしまうほどインク価格は高い。

 この結果インクの詰め替えを行う事になる。しかし、プリンタはインクの消費を見張っていて、インクが増えてもインク残量が増えた事を表示しない。最終的にはインク詰め替えをしたことを記録に残し、修理等をしない事をほのめかした後、インク残量表示機能を停止してしまう。純正インク以外は使わせない、という嫌がらせである。なお、ここで詰め替えインクというのは、自分でインクを詰め替えやり方のことで、業者が空カートリッジを回収し、詰め替えて販売しているタイプの事ではない。

 プリンタを買ったということはインク残量表示機能も買ったということであり、購入者の財産であると思う。プリンタメーカーはプリンタの使い方が気に食わないからといって機能を勝手に停止してしまうのは犯罪なのではないか。財産権の侵害だと思う。法律専門家に聞いてみたいところである。

 これを車に例えてみる。車を買う。しばらくたってオイルが足りなくなれば、アラームランプがつきオイルをスタンド等で補充するだろう。この時車両メーカーの純正オイルを補充しないとアラームランプが動作しなくなったらどうだろうか。多分ユーザーは怒り狂うだろう。プリンタと車は違うよ、車の場合エンジンがいかれ最悪の場合人の命にかかわるから、というかもしれない。
 プリンタもインクがないままから打ちするとヘッドに悪影響を与える、とCanonの説明書にある。つまり、Canonはプリンタが壊れるかもしれない危険を承知の上で、インク残量表示を停止しているのである。

 私は今までCanonは良心的な企業だと思っていたが、最近の偽装請負労働の件とかを聞き、内情はそうでもないのかなあ、と思うようになってきた。