またまた再挑戦−−かなり良くなった。まあこんな所かな

 今までの検討で、回転の抵抗を少なくするのは、とにかくベアリングの偏芯をなくすのが最大の問題であることがわかった。これを解決すべく次の対策を講じた。

1.ステンレス箔の接着剤を取り去る。
 接着剤部分はステンレスに較べてどうしても柔らかいので、ベアリングが偏芯しやすいためである。しかしどうやって取り去るか考え込んでしまったが、ふっと思い立ったやり方が有効であった。つまり焼き払うのである。剥離紙を取り去り一端を強力な火にあぶるのである。私の場合小型のバーナーを持っていたので、これを利用した。接着剤部分は黒いすすを出しながら燃える。たぶん家庭用のガスコンロにかざしてもOKであろう。接着剤が燃え尽きた後は水でよく洗い、サンドペーパーでかすを取ると結構綺麗なステンレス箔になる。これを回転軸に固く巻き付ける。

2.ベアリング保持の方法を変えた。
 保持は8Φの真鍮パイプを使うことにした。ベアリングの外形と同じである。保持具は地球ゴマの十字枠に半田付けした。十字枠の材質は何であるかよくわからなかったが、ステンレス用の液剤と半田を用いた。今まで接着剤を使っていたが、完全には固着できず。力を掛けるとぽろり取れることがあった。
 保持部分にベアリングを軽く接触させ、周りをステンレス箔で軽く固定した。

3.更に小型のベアリングを使う。
 ベアリングの側面の構造体が片面ないタイプがあった。幅は2mmになるが、回転抵抗は更に小さくなるだろうと考えた。

さて、成果であるが、回転時間は下記のような成績である。
ベアリングタイプ 回転軸を横にしたとき  7分以上
           回転軸を縦にしたとき  6分30秒くらい
オリジナル    回転軸を横にしたとき   5分くらい
           回転軸を縦にしたとき  8分以上

 以上の結果か

ら明らかなように、オリジナルは縦回転に強い。これは縦軸回転の時は下側の保持部分に一点で接触し、低抵抗なためなのだろう。横軸であると2点で接触し、滑り摩擦が増えてしまうのだろう。

 ベアリングタイプだと、縦横あまり差はないが、横軸の方がかなり抵抗が少ないようだ。

 ベアリングタイプの場合、高回転の時でもびびりは発生しない。この点はとても気持ち良くなった。低回転時では音はほとんど発生しない。コマを耳の所へ持ってゆくと、さーというかすかな音がする程度である。
 これ以上の改良は回転軸径が5mmとなり、スペーサーなしにベアリングがはめられるようにならないと無理ではないか。タイガー商会さんお願いします。

 今までの改造で結構金と時間を使ったが、久しぶりに工作をして楽しかった。

追記
 いろいろ楽しませてくれた地球ゴマであるが、製造元のタイガー商会が店仕舞いをするそうである。メンバー全員が高齢になってしまった為だそうだ。誠に残念であるが、後継者がいないとのことで仕方がないらしい。新聞の記事を添付しておく。

 これが最終形である。今までの形よりも細くなり、強度も強くすっきりした。
 このような改造で結構良い所まできたと、考えている。