母の手術
今日は母の手術日。
『胸腺腫』
良性か悪性かは、実際に取り出してみないと分からないとのこと。
予定では、1時から3時半ということだったのに、
出てきたのはもう、日も落ちた5時半過ぎになっていて、随分気をもんでしまった。

弟が朝からずっと、母に付き添ってくれているので助かっている。
私は、家のことやら、子供のことがあるし
連絡取りつつ、ちゃっかりピアノ、バイオリンのレッスンへもいかせてもらいました。(^.^)
こんな時、携帯電話は便利だなあ〜としみじみ・・・思う。
昔では考えられなかった事。
一歩、家を出てしまえば相手がどこにいるのか、連絡が入らない限り捕まえようがなかったから、
『一体、どこ行ってたのよ!』てなことに、よくなったものです。
今は、落ち着いて私用が出来る。

バイオリンのレッスン教室がある楽器屋さんから、『F病院』まで車で5分。

いやだな・・・。
痛々しい母の姿見たら、涙が出てきそう。どうしよう。

まだ、麻酔から完全に覚めてはいない状態で、朦朧としているけれど、
話しかければ応答はあるし、血圧なども正常。
手術は成功で、腫瘍も良性だったということで、ひとまずホッ(^_^)とする。

昔から、病気知らずで心も体も元気100%という母だっただけに、
話を聞いた時はとてもショックだった。

酸素マスクをして、点滴などのチューブがいくつも差し込まれている母の姿は、
何だかいつもよりずっと、小さく老いて見えるのが辛く、寂しい。
若かった頃の元気な母の姿を想う・・・

病院の駐車場へ向かう道には、落ち葉が敷きつめられたようになっていて
足元で寂しい秋の音がした。
冷たい風が、頬を刺す・・・
あふれ出て来そうな涙を、グッとこらえて娘の私から母の私へと切り替えるスイッチを押す。

夜、遅くなって弟からこんなメールが届いた。
『若かった頃の、はつらつとしていた母を記憶しているので、とても辛いが
もう、母に育てられているのではなく、僕らがケアする時がきたんだね・・・』 と。
弟も、どうやら同じ寂しさを感じていたらしい。

人は皆、老いる。
永遠の若さは、だからこそ人々の永遠の願いなのかも・・・
充実した日々を過ごしたいし、
素敵に、歳を重ねたいと思う。
それにしても、本当に時の流れが早すぎて、のんびり屋の私はいつも、おいてきぼり・・・。