2年が過ぎて。。。
〈昨日の続きです。。。〉

ゴールであり、スタートでもあった息子の合格発表の日。
息子と私。新たな思いをそれぞれ胸に抱きながら、その足で入院している父の元へ向った。



意識も時々途絶えてしまうようになってしまった父。。。
既に、言葉を失い・・・
身体の自由を失ってしまった・・・。
なのに、
私の微笑だけで・・・父の目から涙がこぼれる・・・。



『Jくん、合格したよ。。。』の報告に、うんって頷いてくれた。。。
たぶん・・・。
きっと。
伝わったよね・・・。
待っててくれたんだよね・・・この日を。



父が旅立ったのは、それからしばらくたった2月の寒い夜だった・・・。
なかなか来れなくて・・・ごめんなさい。
もっと、もっと話がしたかったよ。
ごめんね・・・ごめんね・・・
あなたの病や、老いともっと向き合ってあげればよかった・・・。
寂しかったでしょう。。。



2月になると、いろんな思いが頭をよぎる・・・。
息子の事・・・父の事・・・淋しい思いをさせてしまった娘への思い・・・
介護で大変だったろう、母の事・・・。
疲れて母も私も無口なまま・・・。病院へ向う車の中。
唯一、私の慰めであったピアノ・・・時間を見つけては弾いていた。。。
切ないほど、甘く優しく響くシューマン・・・



あれから、2年目の2月がやって来た。

天国の父へ。。。
J君、Eちゃん、大きくなったよ。Eちゃんも春には中学生だよ。
2人共、一生懸命勉強もしてるし、Eちゃんはピアノ♪がんばってるし・・・。
そうそう、私もね!相変わらず、ピアノにバイオリンに。。。張り切ってるよ。
ママもだいぶ、元気になったしね・・・。
最期の言葉・・・なんたって『皆、勉強しろ。。。』だったから。
怠けてたら怒られちゃうよね・・・。
頑張るよ・・・。