音楽療法講座・第2日目
昨日の講座では、(『緩和ケアのおける音楽療法の理解』)
◎カナダにおける音楽療法事情
◎ミュージック・セラピー(実際にハンド・ダンスなどをやってみた。
・・・自然に出来るコミュニケーション。
床に横たわって体験したリラクゼーションなど。
◎絵画表現による心理。
◎打楽器を使った様々な表現。
   ・・・などを、学んだ。

緩和ケアと聞くと、ホスピスという言葉が浮かびます。

  治ることを目的とした治療が困難となつた患者さん(癌やエイズ)に対する、
積極的で全人的なケアの事を緩和ケア と言います。
最後まで心豊かに充実した人生が送れるように、
いわば、よりよく「生きる」ために、
入院と在宅の両方で行う援助システムです。

講座の最後に受講者が感想を発言できる時間があります。
私と、リラクゼーションの時にペアを組んだAさんだ。
去年の夏に癌で最愛の父を見送りました・・・。
・・・の言葉の後は涙声になっていました。
あ。同じ思いだったんだ。私と。
この講座を受講すると決めた時、私の中のどこかにあった思い。
後悔・・・。悲しみ。愛。やっぱり、後悔・・・。
もっともっと、安らかに、
愛を持って、最期の時を過ごさせてあげたかった。
最高の最期を、一緒に過ごしてあげたかった。
そうしてあげたかった。でも・・・出来なかった。
心残り・・・。後悔・・・。
父との、最期の時間。

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冷えた空気、星空、月。
窓をいっぱいに開けて・・・
空気を思い切り吸い込んで、匂いを感じた。
あの冬を思い出す。

キリキリと肺の中に流れ込む酸素。
痰を吸引された時に、嗚咽しながら涙ぐむようにゆがむ顔。
その潤んだ瞳・・・。
純粋な瞳の色になった父が、とても切なかった。

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そんな日々が私の心のなかに後悔として残る。
言葉では表せないあの時間。
想い出にかわる日まで静かに過ごす今の私に、
父に対して何かを償うこと・・・
出来ることを探しているのかも知れない。