転生物です。出雲阿国が主人公。舞台は現代。
除霊鎮魂の舞いで、浮かばれぬ霊を浄化するため、
行脚の旅をする出雲阿国、こと結崎国枝、
それに付き添う恋人の舞方、紫方宗三郎、
二人を温かく見守る笛方、直江鈴也。
そして、前世で阿国の恋人であったと云う織田信長が現れ、前世で封印したはずの、闇の世界を支配する妖姫が復活し、
400年前の宿命の対決が、再び始まろうとしていた！

って感じです。やはりセンスなくてすみません。

サイキックアクションって云うんでしょうか、こう云うの。
戦国時代から現世に転生して、怨霊と闘うって・・・まるっきりミラージュ（『炎の蜃気楼』桑原水菜）だがね。
と、一瞬思いましたが、（直江さんは居るし、宗三郎の本名は高哉さんだし（笑
あそこまでややこしくなくて、ロマンス重視で、大団円ですこぶる楽しかったです。
正直、阿国と宗三郎と信長公の三角関係なんてどうでもよかったです（爆
蘭丸が愛しくて愛しくて仕方がありませんでした。あまりに同調しすぎて、夜中に泣いてしまった（よよょ
光秀も転生してきているのを知ったお蘭の取り乱しようがものすごく胸に突き刺さりました。
お蘭がどれだけ信長公を想っているか・・・
分かる！分かるよ、蘭ちゃん！！！（号泣
なのに、信長公ったら阿国のことばっかり気にして、ストーカー紛いに見守り続けるし、
宗三郎との仲を邪魔しようとなさるし、おまけにラスボスの座を妖姫に奪われてらっしゃるし！！（それはいいんじゃないの？
というかむしろ終始良い人で、驚きでした。
よいですねー、大人の男の余裕と云うか、包容力と云うか、前髪ぱっつんでも、断然素敵（笑

サイボーグ技術を手に入れた未来の日本で、軍用兵器としての改造を受けた軍人が主人公。
ライフルの弾は口で受け止めるし、衛星と通信して電磁波？発生させて戦車吹っ飛ばすし、怪我してもすぐ治ってしまうしで、チートです。
雷に打たれた衝撃で、一緒にいた恋人と共に戦国時代へタイムスリップしてしまいます。
気がつくとそこは、１５８２年３月の甲斐の国。
武田の姫が何者かに襲われているところに巻き込まれ、成り行きで助けたのをきっかけに、
一緒に飛ばされたはずなのに、どこにいるか分からなくなってしまった恋人を探すため、行動を共にすることになります。
で、その武田の姫が、主人公のようなチート能力を持つ“破軍”という技術の秘密を握っているとかで、
各所から狙われていました。主に信忠に。
で、結局、主人公よりも何年も前の時代に飛ばされていた恋人が上様に拾われて、
未来の科学技術を使って織田軍を支援し、おまけに上様の側室になっていて、
多分主人公との間の子が上様の四男として育てられ、後継者として信忠と対立しているという状況のところで、
主人公は恋人と再会するのだけれど、息子の為に織田の味方になってほしいと乞われるものの、
織田の恐怖政治に加担している恋人は、もう俺の知っている恋人じゃない、とか云って、
上様を吹き飛ばした挙句に、織田の残存勢力（恋人＆四男・信忠）との戦いはまだまだ続く！！
と、打ち切り少年漫画みたいな終わり方をしていました。
頑張って説明してみましたけれど、読まなくていいです。説明も本作も。
ひたすらに信忠がひどいし、上様はフルフェイスの面頬でろくに顔も見えないし性格も見えないし大して活躍しないし、
本編は基本、チートの主人公と忍者と恋人側のチートが戦っているだけだし、織田を求めて読んだら泣きを見るだけです。
全力で退却をお勧めします。