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於大と信長―忍ぶは一定 忍び草
題名 於大と信長-忍ぶは一定忍ぶ草
著者 千草子(せん そうこ)
出版社 福武書店
ISBNコード 4-8288-2408-1
値段 1200円
発行日 1991年12月16日
メモ
主人公は松平竹千代(後の家康)の生母、於大(おだい)の方です。
三河の松平広忠の妻となって竹千代を生みますが、松平家が駿河今川家に付いた為、
実家の水野家が織田方だった、於大は離縁され、竹千代とも引き離されて、
後に久松俊勝に再嫁します。しかし、竹千代が織田の人質となり、命が危ないと知った於大は、
信長に竹千代の助命嘆願をすべく、名古屋へ向かいます。
ところが、於大を見るなり、ひと目惚れ(?)してしまった信長に誘拐(?)され、
ひと月の間、信長の屋敷(別邸)に留まる様命ぜられます。
於大の命も取らぬ、竹千代も殺さぬ、と約して、信長は毎日のように屋敷を訪れ、
他愛もないおしゃべりをしたり、書を読んだり、竹千代の様子を方って聞かせてゆくだけ。
はじめ、天衣無縫な信長に、竹千代に対するような愛情を抱く於大でしたが、
約束のひと月が経とうとする頃、男としての信長に魅かれていることに気づきます。
信長の愛は、果たして於大に通じるのでしょうか?!(違)

 変な説明・・・(汗)
前半は、あんなに好きだ好きだと表現しているのに、全然通じない信長公がかなり可愛いです。
登場人物たちが、女性の柔らかさがにじみ出た、名古屋弁で喋ってくれてるのもなかなか良いですね。
ただ、中〜上級者向けの本だと思います。信長公についてそこそこ知らないと、面白さが半減すると思います。
例えば、瀬名姫が夫をしりめに扱おうものなら、たたきつぶしてくれるワ。とか、
そこら辺の石を拾ってきて、信長はここにおると思え、こう家中の者には教えておこうぞ。とか
太田の又助の日記、とか、その日記が三通りできるとか、何の事だかわかるようになってから読みましょう(笑)

入手方法
品切れ重版未定です。
地元県立図書館で初めて発見しましたが、古本屋にはなかなかありません。2度だけ目撃しました。
ネットで地道に探してください。












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織田信長 上/下
著者 南條範夫(なんじょう のりお)
出版社 (文庫)徳間書店
(単行本)学習研究社
ISBNコード(文庫) (上)4-19-599384-9
(下)4-19-599385-7
値段 460円(上下とも)
発行日 1991年9月15日
メモ
初出は1969年のようです。
信長像としては従来とあまり変わりない気がします。南條氏が1908年生まれでいらっしゃるからかと思われます。
ただ、文章は読んでいて気持ちがいいです。言葉の使いかたといい、台詞と文章のバランスが絶妙。
入手方法
品切れ重版未定です。
私は上を古本屋で、下をネットで手に入れました。ネットの方が入手しやすいと思われます。
























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織田信長 作:北原白秋
絵入童謡第八集 『象の子』に収録。たぶん北原白秋全集とかに入っていると思われます。
メモ
たった2ページだし、北原氏が亡くなられてから50年以上経っているとかで、著作権が切れているらしいので、ここに全文掲載します。
漢字は常用漢字にあらためております。
文中に差別用語(?)と思われる言葉が入っています。お気になさる方はブラウザの"戻る"でお戻りください。
お気になさらない方、では、どうぞ。


   織田信長

 南蛮笠に黒坊主
 お腰に牡丹のつくり花
    織田の信長気侭もの
    観兵式には飾り馬。

 シルクハットで時をりは
 音楽学校観に行こか、
    大名の子どももお洒落もの、
    夕焼小焼にヴァイオリン。

 赤髯毛唐か、物真似か、
 ハイカラづくめの寺まゐり
    ゼスイツト教徒は気が強い
    サンタ、マリヤで血の戦。

 註 黒ん坊を黒坊主と云つたさうです、信長の使つ
  たのは弥助といふ名がつけられてゐましたが、本
  能寺の騒ぎに逃げたさうでした。













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鬼と人と 信長と光秀 上/下
著者 堺屋太一(さかいや たいち)
出版社 (単行本・文庫)PHP研究所
ISBNコード(文庫) (上)4-569-56546-8
(下)4-569-56547-6
値段 524円(上下とも)
発行日 (単行本)1989年(文庫)1993年
メモ
信長と光秀が交互に独白をするという、面白い書き方がされています。
物語の展開としては天正十年の甲斐平定から、山崎の合戦直前までのごく短期間ですが、
独白の中で信長のうつけ時代から回想してくれるので、信長の一生涯といっても間違いではないでしょう。
ある場面を、方や信長の視点、かたや光秀の視点で見た時の、両者の思考の違いが如実に現れて、とても面白いです。
そりゃ謀反もしたくなるだろうさ、と、ちょっと納得してしまいます。
ただ、新しいことに向かって突き進んでいる時に、ブレーキをかけてしまう人の 宿命とでも言いましょうか、はっきり言って、みみっちすぎて光秀うっとおしいです(酷)それでも男か!!(セクハラ)
また逆に、口数が少ないイメージの信長が、昔のことを思い出して、 あいつは駄目だ、こいつもダメだと文句を垂れながら、懇切丁寧に説明をしてくれるので、 何だか独白が説教くさく感じられてしまいました(・・・・私だけ?) でも、その分光秀の独白はキャラクターにあっていてしっくりきます。
それまで狂いなく交互に繰り返されてきた独白が、本能寺の変のあと、 当然ながら信長の順番が回ってこなかったときは、かなりの喪失感に襲われました(涙)
◆入手方法
単行本・文庫ともに品切れ重版未定です。
PHPさんも、いい本なんだから文庫の在庫ぐらい持っててもいいのに・・・・・それはともかく、
文庫は古本屋さんにあります。PHP文庫はふつうの文庫小説とは分けて、PHP文庫のコーナーが作られていることが多いです。
背表紙の色はベージュ・灰色・きみどり色があったと思います。版によって違うんでしょう。
単行本は1度だけ目撃したことがあります。
文庫は100円〜300円程度です。












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