よしこ@ネットにぜ〜んぜんつながらない場所
スコットランドの北の端の港町マレーグに来て3日目。
毎朝、5時半にカモメたちの鳴き声とともに目が覚めています。
ネットぜんぜんつながりません。
お友達になった港のみやげ物屋から日本までの国際電話回線使わせてもらったけれど、
私のPCでは受け付けない。(夫の方は何とかつながった)
ぴ〜きゃんに関して私に連絡取れないかた、ごめん。
とりあえずネパールにくれば何とかなるからね。
この町唯一のネット環境は、町民館。でも、夏休みで閉館中。
木曜日だけネットカフェがあるんだって。
この駅はスコットランド鉄道の終点。真夜中11時半に到着したら、駅の前にホテルがたった一軒。
なんてひなびた町だろうと思ったのですが、実は、スカイ島へ渡るフェリーの基点として、
ヨーロッパ各地からバカンス客が訪れます。汽車の着く時間、突然町の人口が増えました。
B&Bやレストラン、パブ、みやげ物屋が結構あります。
ここまで、夫にだまされて、南ドイツから丸2日間列車に乗ってきました。
毎日12時間も列車に乗り続けるなんてぜんぜん聞いていない!
金曜日の早朝、ドイツ新幹線ICEでバンベルクを出て、2回乗り換えてブルッセルに着いたのは午後6時。
それから、7時45分発の高速ユーロスターにチェックイン。待ち時間に、ブルッセルに転勤になったばかりの○○ゆきりんにTEL(げんきでした)。
ユーロスターの乗り場は、やけにセキュリティチェックがきびしく、荷物を抱えた人がぎっしりいて、まるで空港にいるような感じ。
ドーバートンネルを越えるのですが、閉所恐怖症になりそうなので、なるべく寝ていました。
トンネルは20分間。3時間後には、ウォータールー駅に到着。
なつかしいロンドン! なのに、その日はホテルで寝るだけ。
翌朝、グラスゴー行きの超特急で6時間。これは、空いていて快適。座席にはお茶のセットがあらかじめ用意されていて、
スチュワーデスが何度もティーサービスに回ってきます。そして、マレーグ行きの急行列車に乗り換えてさらに6時間。
私の関心はやっぱり馬。翌朝、一番に、マレーグで唯一馬に乗れるらしいところの電話番号ホテルでもらって連絡したら、
もう馬を売ってしまって牧場やっていないことが判明。スカイ島へ行けばある、というので、30分間フェリーに乗って島へ。
25年ぶりに訪れたスカイ島は、昔の素朴な、さびれたところではなく、立派な観光地になっていました。
本土に一番近い北のほうに橋が出来たので、車で直接来れるようになったらしい。
でも、フェリーを降りたら、あら、なんにもない。たくさんいたフェリーのお客さんたちは、観光バスや車で去り、あとは、タクシーもバスもなくて閑散。
スカイ島は日曜日にはバスがないのです。なんにもしてはいけない「安息日」を厳格に守っている人たちがいて、
「日曜に洗濯物なんか絶対干せない」、と外から来て島に住むようになった人が言っていた25年前。今でもそうなのかなあ。
とりあえず歩いてみました。お天気は悪いけれど、景色はすばらしい。ハイキングの人たちがちらほら歩いている。
と、すぐに牧場発見。馬が4頭、遠くのほうでのんきに草を食べている。
持ち主はどこだ? 丘の上のあのコテージ? でも、そもそもこれは乗れる馬か? ものすごく太い。
あとで分かったのですが、シャイヤー種、またの名をヘビーホースといって、力の強い使役馬。
足の太いこと!サラブレッドの3倍ぐらいある。蹄鉄もジャイアントサイズ。足にふさふさした毛が生えていて、毛糸のゲートル巻いたみたい。
あごひげもすごい。正面からみると、まるでらくだの顔みたいに大きくて、ちょっと愛嬌がある。
たまたま地元の人らしい家族が車でとおりかかったので、馬の持ち主を知っているか、たずねてみました。
隣の人でした。持ち主は留守だけれど、頼めばのせてくれるだろう、とのことで、電話番号を教えてもらいました。
走るのは遅いそうだけれど、鞍なしでも乗れそうなほど安定した背中。それに、やさしい性質。
この馬たちは、平日に観光馬車を引いているそうです。しばらく馬といっしょに遊んでいました。
名前はマックス、プリンセスなど。でも、雨は降ってくるし、持ち主には連絡取れずに、乗れませんでした。
翌日は、フォートウイリアムまで、列車に乗って遠出。月曜日になってマリーグのインフォーメーションセンターが開いたので、
乗馬のできるところをチェック。電話で予約を入れることができました。レッスンはしないけれど、乗馬経験者限定で外乗りをさせてくれました。
景色がすばらしい。緑濃いスコットランドの丘を馬でトレッキング。ああ、気持ちいい。
オーストリアから来た若いカップルと一緒に5頭の馬を連ねて行きました。
私が最初に乗ったのは、葦毛のアンダルシア種(スペイン産)。ちょいと太め。
上り坂になると怠けものになるので、途中で案内の人が、自分の馬と乗りわってくれました。
サミーというイギリス産の精悍な栗毛。とても乗りやすかった。牧場主は、女性。
一人でいろいろな種類の馬を15頭飼っていました。馬屋に入って圧倒されたのは、おびただしい数の優勝リボン。
かつてのスコットランド乗馬競技会の花形選手です。ドレサージュでいっぱい入賞している。
今は、家族で牧場とB&Bを経営。今度来た時は、ここに泊まろうっと。
次は、ロンドンまで、寝台車で12時間。
よしこ
[2002/08/19 22:56:33]